実業家の目の付けどころは違うね!
航空業界にとっては超発展する機種ですね。
広い空港でなくて河川敷のような狭い土地のヘリポートで済むし、
地方都市の真ん中でも大都市のグランドとつなげば便利になります。
産経ニュース より
夢の飛行機だったオスプレイ 実用化までに70年…長い開発の歴史
先日、米軍岩国基地(山口県岩国市)で話題のオスプレイに体験搭乗する機会があった。オスプレイは飛行機とヘリコプターのいいとこどりをした混血機である。
固定翼機(飛行機)と回転翼機(ヘリコプター)にはそれぞれ長所と短所がある。固定翼機は高速移動、航続距離や搭載量では優れているものの、離着陸には滑 走路が必要で、そのための膨大な土地と建設費が必要である。一方、回転翼機は垂直離着陸が可能なので滑走路を必要としないが、スピードが遅い、航続距離が 短い、搭載量が少ないなどの欠点もある。したがって垂直離着陸と空中停止、高速移動と長距離飛行の相反する機能をあわせ持った航空機の開発は技術者たちの 長年の夢であった。(フジサンケイビジネスアイ)
1903年にライト兄弟が初の有人飛行に成功し、それから30年後にシコルスキーがヘリコプターを開発した。以来、世界の航空技術者たちは競って固定翼機 と回転翼機を合体した新しい航空機の開発に没頭した。米国ベルでは40年代からティルトローター式の航空機の研究に着手したという。垂直離着陸を可能にす るためローター(回転翼)をティルト(傾斜)して、離着陸時は回転翼機として、巡航時には固定翼機として飛行する方式である。70年代になってNASAが プロジェクトに加わり、研究開発は加速する。79年に初めてホバリングと高速飛行に成功、95年に量産試作機が製造され、99年に量産機の試験飛行が開始 された。オスプレイ実用化までには70年の長い開発の歴史があった。
現在のオスプレイは36人乗りで回転翼機として垂直離着陸し、また固定翼機として最高速度時速555キロメートルを誇る。飛行スピードは現役のタンデムローター式大型ヘリHC-46の2倍だ。
筆者たちは搭乗前にパイロットからオスプレイの性能、飛行ルート、非常時の対応について説明を受けた。体験飛行はヘリモード、飛行機モード、ヘリモードと飛行機モードのコンビネーションで3回ほど飛行した。離陸時に滑走しないからGはまったく感じない。
飛行中も後部ハッチを開け放しているので騒音も風もすごいが、地上の景色もよく見える。快適な飛行だった。
オスプレイはまさしく航空機史上に残るRevolutionary Aircraft(革命的な航空機)だと思う。いずれこの技術が民間機にも応用されよ うが、滑走路が不要なこの中型機は特に島国の日本では孤島間のコミューターとして、災害救助用として、中距離輸送の分野で威力を発揮するだろう。ヘリポー トと空港では建設費用に雲泥の差があるから、今後は空港を持たない県や地域にも少額の投資で航空路が開かれることになる。もう自然や環境を破壊して滑走路 を建設する是非などの議論はなくなるかもしれない。(実業家 平松庚三三)