理想国家日本の条件 自立国家日本より
九州の会員さんのブログから転載
今配信されたばかりの国際派日本人教養講座に面白いのがあったので転載します。
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このような史上最強の内閣が、そう遅くないうちに、幸福実現党などによって結成されることを大いに期待します。
(以下、転載)
「史上最強の内閣」を作るには北朝鮮の核ミサイルに対して、ついに「影の一軍内閣」が登場した。
■1.影の一軍内閣
北朝鮮が核ミサイルに燃料を注入し始めた。
アメリカの分析によれば標的は日本である。この事態に浅尾総理大臣は緊急の記者会見を行った。
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事ここに至りまして、事態は私どもの能力の限界を超えました。
ここで日本国民の皆様に私の口から重大な事実をお伝えせねばなりません。
大変長きにわたって皆様をたばかって申し訳ありません。
私たち内閣はいわば二軍でありまして、日本国には実は最強の「影の内閣」があるのです。
皆さん、ご紹介します。本物の内閣「ザ・キャビネット」!
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ひな壇の後ろの引き幕が左右に分かれ、さらに一段高いひな壇が現れた。
「おおー」会場の記者たちがどよめいた。
一段高いひな壇に並んだ「影の一軍内閣」の各閣僚の前には、名札がおかれていた。
「内閣総理大臣 二条友麿」
「防衛大臣 山本軍治」「外務大臣 坂本万次郎」「文部科学大臣 新門辰郎」などの面々である。
こんな突拍子もないシーンから、痛快小説『史上最強の内閣』は始まる[1]。
東日本大震災による原発危機対応も被災者救援もまともにできない三流首相が居座る今の日本にこそ、
「史上最強の内閣」が欲しい所だが、
この小説は、そんな政治状況の本質的な欠陥をひっくり返して見せることによって、
何が足りないか、を鮮やかに描いて見せている。
この「史上最強の内閣」がいかに北朝鮮を圧倒して、
危機を脱出するかは本書を読んでいただく時のお楽しみとして、
今回はこの内閣の閣僚たちの発言を通じて、「史上最強ぶり」がどこから来るのか考えてみたい。
■2.「あんた大丈夫か」
国会では「ミサイルが発射されたら、自衛隊が撃墜に向けて行動を起こします」という防衛大臣・山本軍治に、
社倫党代表の宮城美津穂が噛みついた。
「もしそれがただの人工衛星であったとしたら、どうしますか?」と言うのだ。
山本防衛大臣にすれば
「われわれには国民の生命財産を守るのが仕事じゃけ、攻撃には反撃します」と
ごく当たり前のことを答えているつもりなのに、
こんな事を聞かれて「あんた大丈夫か」と、かえって宮城美津穂の精神状態を心配した。
宮城美津穂はブチ切れて、「もし本当に人工衛星であった場合には憲法違反です」と言った。
そんな宮城美津穂に、二条首相が反撃に出た。
京都からやってきたお公家首相である。
「宮城はんは、なんでそないに憲法9条を守るとしか言わないんどすか?」
「何をおっしゃるんですか! 憲法を守るというのは当たり前でしょう。
総理は憲法を守る必要はないとおっしゃるんですか」と
宮城美津穂は鬼の首をとったように騒ぎ立てた。
■3.「9条を広めないと、攻めに出ないと」
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ですから、9条を守るだけじゃダメやないですか?
9条を広めないと、攻めに出ないと。
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「?」といぶかる宮城美津穂に、二条首相は続けた。
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日本だけが戦争放棄してもあきまへん。
周りの国にもしてもらわんと平和になりまへんわ。
社倫党はんはあちらの労働党はんとも仲ええんでしょう?
ならあちらにも9条持つように勧めてくれたらええんですわ。
ついでに中国、一番戦争する可能性のあるアメリカ合衆国にも持ってもろたらすぐに世界は平和になります。
どうも以前から拝見してると、宮城はんは外国に「日本の憲法9条が危ない」ていうようなことおっしゃって、
不安を煽るばかりでんな。それじゃいつまで経っても平和は来まへんで。
本当に平和を求めておられるのかわからへん。まずは小さな国からでええですわ。
「我が国の憲法9条はええですよ。
これを持って軍事費に回していた予算をインフラ整備や福祉に使ったらよろしい。
それで武力を背景に無理難題言うてくる国があったら国際世論が黙ってまへん」
ていうように徐々に広めていけばいいと思うのやけどなあ違いますか?
宮城はんのやってはることは正反対ですわ。
そりゃ周辺国に、「日本の戦争放棄は怪しいでっせ」とキャンペーン張ったら、
緊張が増して軍事費を増やす口実与えるだけですわ。宮城はんはほんまに戦争反対なんですか?
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中国や北朝鮮の核にも軍備拡張にも文句を言わず、
ひたすら国内で「憲法9条を守れ」という一部の人たちに対する史上最強の批判であろう。
■4.「国旗だけ変えるってのはずるくないかい」
文部科学大臣の新門辰郎は、職人風の風貌の老人である。
朝地新聞の記者が大臣室を訪ねると、「おう、待ってたよ。何でも聞いてくんな」と歯切れ良い口調で応対する。
記者が「まず日の丸、君が代問題ですね」と切り出すと、
新門大臣は「日の丸、君が代問題?」と言って、さも何が問題か分からない、とでも言いたげに首を傾げた。
朝地の記者は大臣のしぐさにカチンと来た様子で、
「ですから、大臣は日の丸と君が代斉唱を強要なさるおつもりですか?」
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まあ、反対する人たちは愛国心を強要されているという立場でものを言うんだろうな。
私はエチケットというか、マナーを教えるつもりだがね。
この国際化の時代に学校を出てすぐ、あるいは在学中に親の仕事の都合で海外で生活する子供たちもいるだろう。
相手の国でその国旗に敬意を払うのは当然なことだろう。
まず自分とこの国旗で、そういうマナーを教えにゃならんと思うがね。
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「しかし、アジアの国々には歴史上日の丸に悪い印象を持っている人々がいるではありませんか」と朝地記者は食い下がった。
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確かに日の丸に悪い印象を持っている人はいるかもしれない。
だけど、そりゃあ日の丸が悪いのかい?
そうじゃないだろう?
日本が国家としてよその国に迷惑をかけたとすれば、それは歴史として刻むしかないだろう。
日の丸を見て恨みに思う人がいるということは、とりもなおさず日本人が生き方を間違ったということだ。
国旗だけ変えるってのはずるくないかい?
これからのわれわれの進み方で日の丸の評価が決まるんだ。
日の丸を平和の象徴にだってできるだろう。
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■5.日の丸に「あの旗の国に行きたい」と思ってくれたら
「しかし、実際に中国や韓国では日の丸を燃やして抗議する人々がいるではないですか?」と朝地記者は、なおも食い下がる。
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君はいったいどちらが正しい態度だと思っているんだい。
よその国の国旗に敬意を表す人と燃やす人のどちらがってことだよ。
小学生でも分かるだろう。
個人それぞれの歴史観や意見は尊重する。
意見の相違はあっても互いの発言の自由を認め合うのが民主主義の基本だ。
相手の国の主張や方針が気に入らないなら、抗議すればいい。
意見を述べればいい。
だが、国旗を燃やすのはマナー違反だ。
旗ってのは所詮布きれだ。でもな、人間は想像力というものを持っている。
その旗が象徴する国をふるさとに持つ人、そこに家族や友人を持つ人の心情を思いやる気持ちが大切なんだな。
私個人としては、日本は国を挙げてボランティア活動をすべきと思っている。
餓えや疫病に苦しむ地域に手を差し伸べるべきだ。
その病院やキャンプに日の丸が翻っていたらどうだね?
その国の子供たちが日の丸を見あげて「あの旗の国に行きたい。あの国で学びたい」と思ってくれたら、
私は喜んでその子を日本の学校に受け入れるよ。
もしまだ日の丸に恨みを持つ人がいるなら、それがわれわれのできる正しい償いではないかい?
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こう言われて朝地新聞記者は黙り込んでしまった。
■6.「いっつも脅し文句ばっかりで舐めとるんか?」
二条首相が「できもしないミサイル攻撃のハッタリやらばっかりでしょう、あの国は。
シン政権も崩壊間際と違いますか」とコメントすると、北朝鮮のシン・チョンイル将軍がブチ切れた。
朝鮮中央テレビで、関西のオバハン風アナウンサーが絶叫した。
「ここに至って共和国人民の怒りは頂点に達し、二条の頭上に正義の鉄槌を下す決意をした。
二条ら反動勢力は、日本全土が火の海となることを覚悟せねばならない。」
朝地新聞は「個人的所感で相手国の元首を刺激するとは、二条総理の政治家としての良識を疑う。
ここは日本政府が公式に謝罪することで事態の収拾を図るべきではないか」と、
相変わらず、「こちらが平身低頭していれば平和」論である。
この件で、最初にテレビカメラの前で、コメントを求められたのは、山本防衛大臣だった。
「・・・来んかい」と低い声で言った。
その後、しばし沈黙。取材陣も息を呑んで次の発言を待つ。
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何なら、何をゴチャゴチャ眠たいこと言うとるんなら。
来るなら、来んかい!
いっつも脅し文句ばっかりで舐めとるんか?
やってみい! その代わり、こっちは一人やられたら
十人いくど、十倍タマ取ったる。
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一国の閣僚とも思えない、あまりに明解な発言に、取り囲む記者たちは黙り込んでしまった。
■7.「来るんじゃったら、覚悟せいよ」
「というとこれは・・・戦争ですか?」と、ようやく最前列の記者が質問した。
山本大臣は、その記者をギロリと睨んで、答えた。
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我が国には憲法第9条というものがある。
これは世界に誇るべき戦争放棄の精神を謳っておる。
こちらから戦争を望むものではない。
じゃが、来るんじゃったら、覚悟せいよ、と言うとるんじゃ。
日本国民は絶対に戦争はいけん、と思うちょる。
それは間違いない。許せんのは、その気持ちにつけ込んで無茶言うて来る奴らじゃ。
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テレビのニュースでは、このところ影の薄かった政治家たちが、騒ぎ始めた。
民権党の鷹山代表は「二条首相は危ない。やはり彼らに任せるべきでなかった。
彼らには友愛の精神が足りない。
命を大切にする政治が必要だ」と言い出した。
「こんなときはアメリカに任せるはずではなかったのでしょうか,
と言い出したのは、社倫党の宮城美津穂・党首である。
「何なら、安保反対言い続けとったのは誰かいのう」と山本大臣はテレビに向かって罵倒した。
■8.「史上最強の内閣」を持つためには
「その、それはダメなんですか? アメリカに頼むのは?」
と新聞記者に聞かれた二条首相は、こう答えた。
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アメリカはんはリスクを冒しませんな。
自分のことは自分で考えんと、誰も助けてくれへんのが国際社会だと思った方がよろし。
為政者にとっての「正義」は国民の生命と安全を守ること以外ありまへん。
他国のために自国民の命と生活を脅かす為政者こそ間違っておるんです。
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それなら、北朝鮮のシン・チョンイル政権を挑発する二条首相の姿勢では、
日本国民の命と生活を守るという、日本の国益はどうなるのか。
その疑問に答えるように坂本万次郎・外務大臣が言った。
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このままいくと、北朝鮮の核武装は引き返せないところまで増大する。
ここで彼らの「悪い夢」を終わらせることが一番の国益なのだよ。
国民の生命と財産を守るという意味でね、そしてそれは世界の平和という利益につながる。
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これが、「史上最強の内閣」の閣僚たちの発言である。
彼らが北朝鮮の核ミサイルにどう対処するのかは、本を読んでのお楽しみとしたい。
いずれにせよ「影の一軍内閣」の発言は、国際社会から見れば、きわめて常識的なのである。
逆に言えば、国民が、社倫党や朝地新聞や北朝鮮にマインド・コントロールされてきたからこそ、我が国には二軍の内閣しか生まれなかったのではないか。
とするなら、「史上最強の内閣」を持つことは、夢物語ではない。まずは内閣を選ぶ我々日本国民が、
国際社会の常識に目覚める事が第一歩であろう。
(文責:伊勢雅臣)