紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

ぽきぽき

2006-12-19 23:01:25 | 新聞
 みうらじゅん祭りが終了し脱力した上に、足の痛みが引かないので、ついに病院に行ってレントゲンを撮ってもらう事になった。結果、足の薬指の第一関節にわずかにヒビが入っている事が判明! 

 自然に治癒するから特に治療はしなくてもいいけれど、1ヶ月は痛みますよ、という先生のお言葉。なるほど痛かったはずや・・・。 いままで何気なく歩いていたのが、一気に痛みが増してくる。心って、現金。知らない方が幸せなこともあるのです。

 つーことは、ヒビの入った足で種智院大学まで行ったんや。思いっきり自分にツッコミを入れたい気分だが、あまりのことに言葉が思い浮かばない。

 ところで12月18日の朝日新聞の天野祐吉さんのコラム「CM天気図」がまれにみる快挙だったので、夫H氏にも読ませてみる。しばらく新聞に目を走らせたあと、「これは切り抜いとかんと、あかんな」。おおせのとおりに。

 話題は九州ローカルの球磨焼酎「白岳」(高橋酒造)の連作CM。引用いきまーす。

(雨の夜のマンションの前。向かい合う若い男と女)
女「部屋に上げてもいいけど、ヘンなことしないで」
男「しないしない」
ナレーション「人間、本当の事は、一度しかいいません」
「一度しか言いません。球磨焼酎といえば『白岳』」


このパターンがシチュエーションを変えて連打されるという。

服を試着中の客に「お似合いですお似合いです」という女店員。
遅い帰りをなじる奥さんに「接待接待」と応じる夫。
「便座が上がっていたけど、誰か来たの?」「おとうとおとうと」

こんな風に、同じ言葉をふたつ重ねると実は逆の意味になる、という二つ重ねのことばの無意識的否定文の法則である。思いっきり、身に覚えのある私としては、ふか~く頷くしか無い。

 ・・・そうだ、これを活用させていただくことにしよう。
「ャbキリ」とか「ャLリ」というと、いかにも完全に端から端まで折れました、という気になるので、「ぽきぽき」と二つ重ねの言葉を使ってみたい。そうすれば、単に関節が鳴っているだけ、みたいな心持ちにもなる。

 使える! これは使えるぞ! 

 そういえば、「どうもどうも」とやってくる小説や舞台の登場人物は、調子いいけど、信用出来ないキャラの定番だったような。

千葉道場で忍術を

2006-12-10 22:32:18 | 新聞
 2月25日のブログで、イギリスで暮らす日本人がイギリスの忍者スクールで忍術を習っている、という話を書いた。そのとき忍術に励むドイツ人が「日本人なのに忍術ができないのか?」といぶかしげに問いかけたことも書いた。そして「忍術の先生は千葉県の出身」とも書いたのだが、書き落としていたことがある。
 「千葉県に忍術の総本山の道場がある」という話だ。実は、まさか、と思ったのだ。私の思い違いか聞き間違いに違いない、と思い込んでいたのだ。

 ところが一ヶ月ほど前の読売新聞の日曜版Y&Yに、1頁を割いて載っていたのだ! 千葉県野田市の忍術道場の本部が、でかでかと写真入りで! たまげてしまいました! 芋の子を洗うような稽古場! しかもほとんどが外国人! 「!」の多さが私の驚きを代弁してくれている。知らなかったよう! 

 しかも取材されている張本人は、うら若きインターンの小柄な女性。軽い気持で「見学だけ」で、しかも見学したら「これは無理」と思ったのに、なぜか入門を果たし、どんどん武道としての忍術にのめりこんでゆく。東京都内にいくつか道場がある、というのも驚きだった。

 宗家!!は初見良昭(はつみ よしあき)さん。戸隠流忍術34代目。忍術・古武術など9流派の宗家として武神館(ぶじんかん)を創設。「最後の忍者」と呼ばれているらしい。著書も多数執筆されているそう。いやいや「最後の」なんて言わず、35代目にぜひ、忍術の奥義を伝えて行って欲しい。

 忍術って、現在進行形なんだ・・・。サスケやカムイや風魔一族の過去(架空)の物語じゃないんだ。

 もっとも忍術修行は甘くない。キケンも伴うのでそれなりに覚悟が必要である。老若男女だれでも入門できるが、最高位15段まで習得するには30年以上かかるとか。
私がこれから始めたら、80歳やなぁ。・・・ってバク転もできひんのに、何考えてるんや。1日でギブアップ間違い無しやで。

 それにしても、日本人の知らない所で、忍術はワールドワイドなものになっていたのだ。ラジオを聞いた時には、ほんのギャグだと思っていたのに、とんでもないことだったと反省。ワザだけでなく、内面の胆力も鍛えられるそう。たとえ崖っぷちに立っても、自分を冷静に見つめる事ができそうだ。これは意外に応用が利く習い事なのかもしれない。

 しかし道場になんで日本人、こんなに少ないんや?! こうなったら、いっそ体育の必修科目にいかがですか?文部科学大臣様。あ、教えられるヒトが圧涛Iに少ないのか。しかも教師はほぼ外国人、ということになりそう。ま、現状を認識するには、それもいいか。ワールドワイドな忍術を習うって、実は習い事の最先端かも。なんせ忍術修行者は世界に10万人・・・そんなことも、知らなかったよう! 
(読売新聞11月の日曜版Y&Yより)

今日は何の日?

2006-12-08 23:54:42 | 新聞
 新聞を読んで、今日が「真珠湾攻撃」のあった歴史的な日だという事を思い出した。

 それ以外にもいろんな記念日だったような記憶があったので、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』を開いてみた。もう、すっかりお気に入りの百科事典である。

 ああ、そうだった、ジョン・レノンが射殺された日だった。世界中のビートルズファン&ジョン・レノンファンが茫然自失になった一日だった。
 私はその日、大学の教養の英語の授業を受けていたが、若い男性講師が泣き出さんばかりに取り乱し、その日の授業は、彼がジョンの歌を歌って追悼することで終了したのを思い出す。

 私にとってはジョン・レノンと同じくらい、三波伸介の忌日だということが重要である。子どもの頃、大好きだったのだ、てんぷくトリオ。後に井上ひさしが彼らのために書いた台本の文庫版が出た時には、喜んで購入し持っていたくらいだ。

 お誕生日の方々は、嵐寛寿郎、桂南光、稲垣吾郎などなど。

 仏教系の行事としては、成道会(じょうどうえ)が最重要であろう。お釈迦様が悟りを開いた日である。もう少し遅ければ、クリスマスとかぶる所だった。危ない危ない。クリスマスの派手さ、盛大さ、華やかさとかぶってしまっては、今でさえ地味な記念日が、ますます影が薄くなってしまう。もっとも地味でシックで静かなのが、本来のクリスマスかもしれないんだけど。

 クリスマスの頃、フランスに行った人の話をラジオで聞いたら、フランス人はクリスマス休暇を取っているので、パリはお店が閉まり、レストランも閉まり、さんざんだったという。少し以前の話なので、もしかすれば現在は変わっているかもしれない。

 もうひとつ仏教系の行事として有名なものに「針供養」がある。主に関西、九州ではこの日だが、関東では2月8日が一般的らしい。折れた針などをコンニャクなどに刺して「お疲れさまでした」とねぎらう、心優しい行事である。

 現在、家庭で行われる事はほぼ無いが、洋裁学校などでは重要行事らしい。うーん、ウチでも針が折れたりするほど、針仕事はしないからなあ。ああ、そういえばミシンをかけるとき、キチンと針をセッティングできなくて、ボキボキ折りまくったことがあったなあ。あれ以来ミシン恐撫ヌで、持ち時間が少ないくせに、手縫いしかできない人になってしまった(泣)

 ところで最初に戻り、「真珠湾」である。私はこのネーミングから、子どもの頃、絶対「真珠の養殖がさかんな湾」だと思い込んでいた。
 「なんでわざわざ真珠の養殖地に奇襲をかけるんやろ? やっぱり真珠は日本の特産品やし、アメリカで作ることは日本人には許し難かったんやろか?」
 そんな宝石ナショナリストが戦争を起こした、と勝手に思いこんでいた時代もあったのである。

名張市PR大作戦パート2

2006-12-06 22:18:58 | 新聞
 朝ごはんのときに、H氏が新聞をめくって「おっ、またしても名張、やりよった」とつぶやいた。

 えっ、名張? 聞き捨てならない地名に、新聞を覗き込む。
 
 江戸川乱歩ゆかりの地、怪人二十面相で町おこしを企てた街、しかしどうもいまひとつ盛り上がりに欠ける惜しい町である。起死回生をかけて、今度は何をやらかしたのか?

 名張市をPRするためには、やはりドロボーや怪人よりも、まっとうに正義を味方につけた方がよろしかろう、と判断したのだろうか。今回はローカルヒーローの登場である。ふとよぎる一抹の不安。

 残念ながら一抹の不安は的中した。その名も「伊賀牛集団 部位3(ぶいすりー)」なのだ。とほほである。もう、これだけで、コケてしまう。確かに、たしかに、伊賀牛は美味しい(らしい)。

 しかしである。素直に食べ物としての美味しさを表現すればいいのに、ツノを生やして、首から下は仮面ライダーをパクっても、全然牛に見えないのだ、これが。よくてハサミムシにしか、見えない。逆効果やろー。ハサミムシは逆立ちしても美味しそうでは無い。

 その上「霜降りレッド」「牧草グリーン」「金賞イエロー」と個別に適当な名前までつけられてしまい、あろうことかテーマ曲「Meat(Meetとかけてある) YOU」に合わせて、ダンスまでおどるらしいのだ。

 確かに「戦隊モノ」は、いまウケている。仮面ライダーも大人気だ。だからといって、安易に企画を立ててしまうのは、いかがなものか。「部位3(ぶいすりー)」の着ぐるみの中に入る人の気持を、ちっとは考えてあげないと。もう、この記者会見の時点で、私の中ではカーテンが降りてしまっている。

 でも、だが、しかし。
 和歌山県の森林組合で売り上げ不調の備長炭をPRするため、萌えキャラ「びんちょうタン」(単に頭に備長炭を1本乗せただけの少女の萌えキャラ)をマスコットキャラクターとして採用した所、問い合わせが殺到し「備長炭」が売れに売れたという記事を読んだ事がある。

 この企画を最初、鼻で笑っていた森林組合の人達(たぶん大多数)は、さぞやおどろいたことだろうが、私だって驚くよ。現代日本人の求めているものって、一体・・・と「ちびまるこちゃん」のナレーションのように悩んでしまう。

 だから、私の中でどんなにカーテンが降りていたって、名張市は気にする事無くPRにいそしんで欲しい。ほんと、蓋を開けてみない事には、結果はわからないものなのである。
 

交通安全運動は有効か?

2006-09-20 22:48:40 | 新聞
 秋の近江は賑やかだ。今日の新聞の滋賀版も話題に事欠きません~♪とカラー写真が踊る紙面だった。

 昨年の「愛・地球博」のパビリオン「エジプト館」を譲り受けた高月町の「北近江リゾート」が、いよいよ敷地内に移築した「エジプト館」を近日オープンさせるとか、湖東三山ではそれぞれのお寺の秘仏本尊御開帳の同時公開が始まったとか、JR甲賀駅ではトリックアートで天井に、踊り場に、リアルな忍者が出没?しているとか、心トキめくような記事が目白押しだった。ちなみに甲賀駅のとある床は手裏剣柄、というウワサもブログを漂っていると漏れ聞こえてくる。

 しかしそのようなキラびやかで華やかな記事の合間を縫って、いぶし銀のような味わいの記事(中日新聞)に目が止まる。

 場所は湖北、木之本町の国道8号線である。見出しは『甲冑姿で交通安全呼び鰍ッ、女性職員も千代に扮し和服姿で参加』とある。

 賤ヶ岳七本槍(やり)にちなみ、甲冑(かっちゅう)姿の「武将」たちが、交通安全を呼び鰍ッる街頭啓発が19日におこなわれたというのだ。秋の全国交通安全運動(21日~)のプレ・イベントである。

 伊香郡交通安全協会の企画だが、メンバーは「手づくり甲冑クラブ」のメンバーで、厚紙などを材料に半年がかりで作った甲冑を自ら着用して登場したのだ。

 「手づくり甲冑クラブ」!!
 そのまんまなのに、なんと楽しくも微笑ましいネーミングであろうか。半年がかりで作ったヨロイカブトを着用する晴れの舞台では、さわやかな秋の風にはためく「交通安全」の幟(のぼり)を手に微笑む、80を越したじいちゃんの大満足の姿が。

 彼のもう一方の手には、交通安全啓発の言葉が入ったティッシュペーパーが複数握りしめられている。

 指導所には、山内一豊が功名を上げるために千代がいったとされる「無事のお帰りこそ功名の種」の標語が書かれた看板も掲げられているらしい。
 「標語」って・・・「功名が辻」の千代のセリフをパクってるだけでは・・・。

 しかしこの時代絵巻さながらの啓発に、ドライバー達は「驚いた表情を浮かべる」という気になる記述が。ふいに現れたヨロイカブト姿を見れば、合戦で浮かばれない亡霊が甦ったのか!?という考えが、一瞬頭をよぎっても場所柄不思議ではない。もしかしたら一瞬にしろ、安全運転をジャマしているのでは、とも受け取れる微妙な記述である。

 驚いて運転を誤らないよう、湖北を走るドライバーはくれぐれも心の準備を、夜露死苦!!