キャッチャーボーク

2019年05月01日 05時59分00秒 | 少年野球

野球のルールは複雑で難しいのですが、その中でも難しいルールにボークがあります。

ボークとは簡単に言いますと、ピッチャーが ずるい方法を使って一塁走者をアウトにする、または、しようとしたときにボークが宣告されます。
塁上の走者は一つずつ進塁し、投球は投げ直しになります。
ボークになるケースは色々あります。ほとんどがピッチャーの投球動作(前・中・後)です。

しかし、ただ一つ ピッチャーの反則行為ではなく、キャッチャーによる反則行為が一つ含まれています。
いわゆる俗に言う「キャッチャーボーク」と呼ばれている反則行為です。

塁に走者がいるときは、次の場合ボークとなる。
(l)故意四球が企図されたときに、投手がキャッチャーズボックスの外にいる捕手に投球した場合。

故意四球とは、いわゆる敬遠の事です。
守備側の作戦の一つとして、1塁が空いているときに、今の打席のバッターと勝負せずにわざとファーボールにして1塁に行かせることがあります。
多く見られるのが満塁策をとり、0OUTまたは1OUTでランナーが2塁・3塁のとき、敬遠によって満塁にしてしまうという作戦です。
塁が埋まることで、タッチプレーが必要だったのがフォースプレーになります。
ランナーをアウトにするためにタッチが必要だったのが、ランナーより早くボールを塁へ転送するだけでアウトにすることができます。
ランナー2塁・3塁の場面であれば、バッターに内野ゴロを打たせることができれば、キャッチャーに転送して3塁ランナーをアウトに、キャッチャーが1塁に転送して打者走者をアウトにすれば、ダブルプレーの完成です。

ではキャッチャーボーク、具体的にはどのようなことでしょうか。
敬遠の時はピッチャーの手からボールが離れるまでは、キャッチャーはキャッチャーズボックスの中にいなければなりません。
通常のプレーであれば、キャッチャーはプレーの必要があればキャッチャーズボックスの外に出ても構いません。
この時、勿論ですがボークは適用されません。
敬遠の時に限って、キャッチャーはピッチャーの手からボールが離れるまでは、キャッチャーズボックスの中に両足を入れておかねばならないのです。
厳密に言うとキャッチャーの反則なのですが、ボークとしてピッチャーの反則行為として扱われます。

紹介する動画ですが、YOUTUBEで投稿のあったキャッチャーのボークです。

"捕手ボークでサヨナラ負け(高校野球•徳島大会一回戦、城東2-1阿波)" を YouTube で見る



内容は、最終回でバッターを敬遠するため、キャッチャーは故意四球の意思表示をピッチャーへ行いました。
先に記述しましたように「ボールが投手の手を離れないうちに捕手が片足でもボックスの外に出していればキャッチャーのボーク」が適用されます。
よって、動画ではこの内容でボークを宣告され、3塁ランナーがホームインしてサヨナラとなりました。
恐らく、キャッチャーは知らなかった訳ではなかったと思います。最終回のピンチで一瞬、我を忘れてしまったような気がします。
球審も非常にいい試合だったので、このボークを宣告し辛かったと思います。

しかし、その宣告した球審もしっかり見ていたと思います。(2球投球していますが、1球目はしっかり観察して、2球目に止む無くボークとってますね。)
球審の方の観察力、本当に感心します。