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散歩道・56~コウガイビル

 松木日向緑地(東京都立大学)の山道で見つけた「コウガイビル(笄蛭)」。コウガイビル科コウガイビル属の扁形動物でコウガイビルの名はこの仲間の総称。扇形の頭を女性の髪飾りの“笄(こうがい)”に見立てている。“公害ビルディング”ではない。写真は「オオミスジコウガイビル(大三筋笄蛭)」とよばれる種で、表面に3本の筋がある。体長は30~40センチで幅は5ミリほど。動物の皮膚に付着して血を吸う“ヒル”とは違う仲間で人には無害で毒も無い。しかし山道でばったり出くわすと見た目は気持ち悪い。以前、自宅の庭の隅に出たこともあった。
 さて“笄”と言えば、東京のど真ん中の西麻布に港区立“笄小学校”がある。このあたりは江戸時代から昭和42年まで“笄町”と呼ばれていた地域で、かつては“笄川”が流れていた。川は大正時代に暗渠になってその名前が消え、川に架かっていた“笄橋”も無くなり、ついには町名も西麻布や南青山に変わってしまった。笄の名前は今はこの“笄小学校”と“笄坂”くらいが残っているだけだという。
 余談だが、私は大学生の時に友人達と相模湖でキャンプをした時に、吸血のヤマビルに付着されたことがある。その時はタバコの火を当てて剥がしたが、吸盤の細かい歯で皮膚を切り裂かれていてしばらく血が止まらなかった。先日、小田急線秦野駅北口でヤマビルが50匹以上見つかったとのニュースがあった。どうやら丹沢登山者グループが下山後、駅前で付着したヤマビルを剥がしていたということらしい。神奈川県はホームページで『丹沢山地東部を中心にヤマビルが生息し被害が発生している。』と注意喚起している。
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コクラン・8~下柚木地区

 今年4月に下柚木の雑木林をランニング中、給水で立ち止まった場所に偶々生えていた「コクラン(黒蘭)」。まだ雑草が少ない野道で常緑の葉に気付き、その後、ここを走るたびに、周りに雑草が伸びてきても位置をしっかり確認していた。そして絹の道や松木日向緑地のコクランが開花したので、この株を見に来るとちょうど良い感じに咲いていた。コクランはラン科クモキリソウ属の多年草。
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イシミカワ・4~葉

 タデ科イヌタデ属の「イシミカワ(杠板帰・石見皮・石膠)」。20年ほど前に当地に家を建てその時からウォーキングを始めたが、その頃は花の名前を全く知らず、まず道端の野草や緑地の花木の写真を撮り、図鑑で名前を調べていた。そして次第にウォーキングがジョギングになり、植物観察のテリトリーも拡がって覚えた植物もどんどん増えていった。
 植物観察が楽しくなったきっかけのひとつがこのイシミカワ。道端でカラフルな果実に気付き図鑑でその名前を知った。その場所では数年で消滅し、それから何年か後に、“よこやまの道”で再会した。しかしそこも数年後に除草剤を撒かれて一網打尽となり、最近は見られなくなっていた。
 当地の公園管理者に尋ねたところ、この界隈では確かに少なく、あるとすれば浅川や大栗川の河原あたり。更に堀之内地区の保井寺付近で見たと聞き、早速500坪はありそうな草むらを探してみた。そしてやっと見つけたのが写真の葉。残念ながらや果実は見当たらなかったが、藪の中で細々と生きている。これから経過観察していこう。
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