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アズマヤマアザミ

 高尾山で多く見られる「アズマヤマアザミ(東山薊)」。キク科アザミ属の多年草で、東北地方南部から近畿地方の主に太平洋側の山地の沢沿いや林内に生育する。ヤマアザミが主に西日本で見られることから、これには“東”の名が付けられた。ヤマアザミの総苞片が反り返るのに対して、アズマヤマアザミの総苞片はあまり反り返らない。真冬のロゼットも美しい。これは高尾山“3号路”のもの。
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ツルムラサキ・2~花

 中山地区の家庭菜園で見られる「ツルムラサキ(蔓紫)」。ツルムラサキ科ツルムラサキ属の一年草でその葉を食用にする。花期は夏で先日は黒紫色の果実を観察したが、良く見るとまだたくさんの蕾を付けており、開花しているものを探してみた。ツルムラサキの花は花弁が無く萼片はほとんど開かない。写真は開いているのかどうか定かではないが、この日探した中ではこれが一番開いていると思われる花。盛夏ならもう少し開いた花が見られるかも知れない。花の観察は来年に持ち越し。
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フユノハナワラビ・3~栄養葉

 下柚木の“大学セミナーハウス”に植栽されているピンオークの下に発生していた「フユノハナワラビ(冬の花蕨)」。ハナヤスリ科ハナワラビ属のシダ植物で草丈は10~15センチ。その栄養葉を見てみると鋸歯はオオハナワラビほど鋭くなくやや丸みを帯びているので違いがわかる。しかしフユノハナワラビとオオハナワラビとの雑種のアイフユノハナワラビがあるというので話はややこしい。更に冬期に栄養葉が紅変するアカフユノハナノワラビ(赤冬の花蕨)もあり、写真の葉の縁はやや紅くなり始めているようにも見える。観察を続けよう。
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オオハナワラビ・2~栄養葉

 ハナヤスリ科ハナワラビ属の「オオハナワラビ(大花蕨)」。先日ここ長沼公園“長泉寺尾根”の竹林で花を見つけたが、フユノハナワラビと栄養葉の鋸歯の様子が異なるので改めて掲載した。写真で鋸歯の先端が鋭く尖り細かく裂けているのがわかる。個体差もあるがオオハナワラビは名前の通りフユノハナワラビより、葉や草丈が大きくなる。
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ナラタケ

 高尾山“3号路”の大木の幹に発生しているキノコ。さてこの名前がわからない。少し離れたところにも同種と思われる幼菌が出ていて何となくシメジに似ている。シメジはキシメジ科シメジ属で、本来はホンシメジ(本占地)のことを指すが、同属の仲間やシロタモギタケ属のブナシメジなどを含めた総称でもある。昔から“香りマツタケ、味シメジ”で有名なシメジはホンシメジだが、ホンシメジは栽培が難しく天然物に限られるため、味の良く似たブナシメジを栽培してホンシメジと称して流通させていた。今では正しくブナシメジと表示されており我が家の鍋料理に入るシメジもブナシメジ。“占地”の名前は地面を独占するかのように拡がることから名付けられているが、写真では樹を占領した“占樹(シメジュ)”。ホンシメジが樹に発生することもあるのだろうか。これはとりあえずホンシメジとしておくが自信は無い。
 さて台風19号による被害のため一部通行止めになっていた高尾山“6号路”は11月23日に全面通行可能になったようだ。“6号路”は小川に沿って歩くコースで“水のコース”と呼ばれ、ハナネコノメ、イワタバコ、セッコクなどが見られる楽しい登山道だ。早期復旧にご尽力頂いた方々には心より感謝したい。

 この記事掲載後のコメントで、本種は「ナラタケ(楢茸)」ではないかとのご指摘を頂戴した。調べてみると樹に発生している様子など“木材腐朽菌”の特徴であり、これはキシメジ科ナラタケ属のナラタケで良さそうだ。シメジは“占地”で、図鑑などでは、地面に拡がっている写真が多く、樹に発生しているものが無かったので、そこが引っ掛かっていた。早速訂正しておこう。ナラタケは美味しいキノコではあるが“ナラタケ病”の元凶であり、枯れ木だけでなく生きた樹にも寄生し“菌糸束”を幹の中から地中にまで伸ばしてついには枯死させてしまう。写真のものは採って食べてあげたほうが樹には良かったかも知れない。
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