今日、9月議会が閉会しました。
大眉議員が「三木市農業共済条例の制定」について反対の討論をしました。
そして、私が「2025年国際博覧会の誘致に関する決議案」を反対の討論をしました。
9月議会で審議された議案は上記2件が賛成多数で、それ以外の議案は全会一致で可決されました。
私が行った反対討論の原稿をアップします。
私は日本共産党を代表して2025年国際博覧会の誘致に関する決議案に反対の討論を行います。
私たちは、万国博覧会いわゆる万博について、「産業や技術の進歩・展望」を示し、広く教育的に広げようという理念について理解しています。
万博の理念は人類の進歩と将来への展望を示すことでありますが、今回の2025日本万国博覧会の大阪・関西誘致がその理念に適うのかということであります。
「2025年国際博覧会」は、テーマでもある「健康・長寿」にほど遠いIRつまりカジノがセットで誘致されようとしています。
大阪万博とIRは別物だと言う意見もあります。しかし、大阪松井知事は、万博とカジノを含む統合型リゾート(IR)のセットで話を展開しています。
大阪万博の会場候補地である夢洲(ゆめしま)への地下鉄延伸だけで540億円、その他のインフラ整備等関連事業費全体で730億円かかる試算がなされています。
当初、万博会場の候補地には吹田市の万博記念公園、豊中市の服部緑地、大阪市鶴見区の花博記念公園鶴見緑地、大阪市此花区の舞洲、堺市の大泉緑地、泉佐野市のりんくう公園などが上がっていましたが、これらの場所は、既に最寄りの駅があり、インフラ整備に新たな投資はほとんど必要ありません。
万博は6か月間の限られたイベントです。その後に夢洲の利用計画がなければ過剰投資と言わざるを得ません。
一方で万博を開催せずにIRだけが誘致されるだけで地下鉄が延伸されることも考えにくい話であります。
結局、夢洲の開発が狙いであり、IRと万博誘致は一体不可分であると考えます。
次に、今回の大阪万博の財政負担が大きく、大阪府や大阪市だけでなく国民に及ぶことが懸念されます。
大阪府の基本構想では開催費用は2000億円規模としています。積算根拠は愛知万博など過去の実績単価をもとにしたものであり、事業計画を明らかにするごとに膨れ上がる懸念があります。
大阪府は民間企業にも建設費の負担を求めていますが、府のアンケートでは、支出に前向きなのは約18%たけだそうです。
計画通りにいかなかった場合のつけは、大阪府民や大阪市民だけでなく、国民全体に回される懸念は払しょくされていません。
最後に、大阪万博に関して、三木市民の関心が十分高いとは言えないのではないでしょうか。
今回の決議案に先立って、日本万国博覧会誘致委員会から議会から決議書を上げる依頼がありました。誘致委員会は市町村や関係団体の誘致決議の数を上げて国内機運が醸成されていることを数値で国内外に示そうとしています。
三木市民にとって、「大阪万博やってくれたらええな」と思うものの、積極的に誘致しようという世論ではないのではないかと考えます。
以上反対討論とします。