原題 First Man
最初に断っておきますが、この映画はSFとかそういう類の映画ではありません。月だしアポロだし、と思ってそっち方面を期待して見に行くと、ずっこけてしまいます。
この映画は伝記映画。月に行ってもメディアには殆ど何も語らなかった「謎の男」と言われていたニール・アームストロングを描いている映画です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/46/1053b565f9de239954b18134a1dff737.jpg?1552189384)
wikiより
そういうような前知識がないと、「つまらなかった」という感想になるでしょう。あの「ライトスタッフ」も比較的そこに登場してくる人物に焦点を当てて描いていますね。
アポロ計画を描いている映画って、エンターテイメント性を追求したものは殆ど無いように思える。全て事実だし、そこに亡くなっている方も多いので。
この映画を見に行くにあたってネックになったのは、主人公を演じている俳優があのライアン・ゴズリングだという事。以前のブログにも書いた事がありますが、この人、なんとなく苦手。あの顔が。という事であまり見に行く気にならなかったのですが、アポロだし、予告編を見た限りでは、嫌な印象が湧かなかったので、映画館にGO❗️
上田アリオシネマです。
で、その結果はというと
🍎🍎🍎
でした。
アームストロングって複雑な性格だったのね。というか、人間的な感情を持ち合わせていないように思える。
娘が亡くなってショックなのはわかるけど、今現在生きている息子たちには何の感情も持っていないのだろうか。
アポロリフトオフ直前の家族に対する態度って奥さんでなくても怒る 。それとも、失敗するかもしれないと思う感情を押し殺して、敢えて知らんぷりのような態度をとったのでしょうか。
そういうニールの性格を演じるのにライアンはぴったりだと思えました。
最後、ガラス越しに奥さんのジャネットとニールが対面するシーンがありますが、二人とも一言も発しない。世間の喧騒をよそに、この二人の間に流れるもの苦しいというか、決して明るくはない感情は何なのだろうか、とじっくりと考えてしまった。
まあ、ニールの人間臭くない性格だからこそ、今のようにコンピュータも発達していない時代で、アポロの月着陸にあたって冷静沈着に行動できたのかもしれません。
が、こういう性格の人って、何かのキッカケがあると、今までに積み重ねてきたものが大爆発する事が多いと思うのですが、本物のニールのこの後の人生はどうだったのでしょうか❓
因みに1994年にジャネットと離婚。1969年に月に行ってから25年経ってからの離婚。良くそれまで続いた、というのが正直な感想。また、ニールと子供達のその後の関係はどうだったのでしょうか。
アポロ計画を勉強できる映画でもありますが、英雄伝だけではない、いろんな人間模様がある、ということにあらためて気づかされる映画です。
それにしても、アポロ1号のガス。残念でなりません。
『ファースト・マン』本予告映像