日大豊山高校の校訓です。
この言葉は学校の長い伝統から生まれてきたもので、校風そのものといえます。
また、男子校としての特色がよく表れています。
私は伝統を大切にしたいと考えていますが、学校の一番大切な価値を表わしているのが校訓だと思います。
「強く正しく大らかな人」は、「男らしい人」だと言うこともできます。
つまり、日大豊山の最も大切な価値は「男らしさ」にあると考えています。
近年、男女平等の考え方から「男らしさ」や「女らしさ」を強調しない風潮となっています。
しかし、「徳」をあらわす「VIRTUE」という英単語の語源は、「男らしさ」であり力や勇気という意味もあります。
ここからわかることは、古代より男性としての美徳はまさに「男らしさ」にあるわけです。
それが校訓である「強く正しく大らかに」によく表されています。
そうだからといって学校で特別に「男らしさ」を強調したような教育活動をしているわけではありません。
男子校という雰囲気の中で自然とそのような学校教育が展開されてきたということです。
少子化の影響で共学化が進んでいるというのが日本の現状ですが、欧米では男女の別学化が進んでいます。
その理由は、男女では成長度に差があり、それぞれの特色に応じた教育を行った方がより教育効果が高いことが証明されているからです。
進学校といわれる学校に男子校や女子校が多いのがその証明ともいえます。
男子校や女子校にはそれぞれの学校に受け継がれてきた伝統があります。
学校経営のためにその伝統を失ってしまうのはとてももったいないことです。
一度失ってしまった校風は二度と戻ることはありません。
日大豊山はこれからも「強く正しく大らかに」を校訓とした男子校であり続けたいと考えています。
今日の朝練前、プールから見た朝日です。
竹村知洋