【少女を埋める】 著:桜庭一樹
先日、「読んでいる本」でブログを書いた書籍。
偶々、本屋さんで観たタイトルに惹かれた訳ですが、著者の自伝的小説のよう。
しばらくの間、故郷と距離を取っていた主人公が、
父親の余命があと1週間ほどだろうと連絡を受け、故郷へ帰り、父を見送るまでの物語。
その間に起きた事、出会った人、思い出される家族関係など、淡々とつづられている。
コロナ禍と言うリアルに伝わってくる今時の事情、
年令が近いせいか(私が6才も上だけど)、経験してきたこと、見聞きしたこと、、
家族の関係性だったり、社会や時代の流れだったり、
頷くことが多く、色んなことに共感しながら読み終えた感じ。
「少女を埋める」のタイトルの意味は、
私も、そんな場面があったなあ…と。
いやいや、今でもある。「おばちゃんを埋める」笑
うまく説明できないけれど、理解できたつもり。
物語の中に、謎が3つ。
終盤登場する男の子、実家には入れない主人公、猫。
キツネや狸の類ではないよね?(これはこの作品へのジョークみたいな物)
うーん、いつか何かの作品で、解決されるのだろうか。
昨年、この作品に関するある方の書評が元で、物議を醸す騒動があったそう。
ことの顛末が、同じ一冊に【キメラ】と言うタイトルで納められている。
【少女を埋める】で淡々と語られていたのが、
一転して、ハラハラ・イライラが伝わってくる文章。
何も知らなかったので、読んでいる途中から、気になって・気になって。
戻って読み直す?
いや、一旦全部読み終えてからにしよう。
と言うわけで、読了後、すぐさま再読。笑
結論から言うと、著者の意見や立場に同感。
恐らく、【私の男】しか読んだことが無いので、他作品も読んでみよう。
まずは、赤朽葉家の伝説からかな。
@ふると