今月読んだ本
いつも、表紙の写真を撮影するのだけど、撮り忘れてしまった。
【52ヘルツのクジラたち】著・町田そのこ
本屋大賞受賞作品ということで、図書館で借りました。
因みに、ノミネート段階で予約して、かなり待ちました。
文章なのに、虐待の描写に苦しくなり、読むのを止めようかと思ったほど。
一定の周波数でコミュニケーションを取っているクジラたち。
その中で、52ヘルツと言う違った周波数で鳴くクジラがいると言う。
その声は他のクジラには届かない。
誰にも届かない、52ヘルツで鳴くクジラは、一人ぼっち。
例えば、人間社会の中にも、気付かないところで、
声なき悲鳴をあげている人が近くにいるのかもしれない。
トラウマになるだろう苦しみと辛い思い、自力では抜け出せない現実、
壮絶な悲しみを乗り越えた主人公は、まさに、52ヘルツのクジラ。
物語は、新天地で諸々切り替わった生活から始まる。
読了後、色んなことを切り替えられたこと自体が、
現実的ではないような気もしたけれど。
不幸の連鎖が、ちょっと頂けない感じもあるけど。
52ヘルツの声に気付いてもらえたことが、主人公を突き動かす。
だから、誰かの52ヘルツの声を聞き取る。
物語として、説得力があるんだよね。
だから、本屋大賞なんだね。
@ふると
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