Full-Tone

女性建築士・ふるとちかこの徒然なるままに

最近読んだ本 その2

2020-10-13 09:19:57 | 本と雑誌

戦争の歌が聞こえる

著:佐藤由美子

図書館へ行ったときに、偶々、新刊コーナーに置かれていて、手にした一冊。

著者は、アメリカを活動の拠点としている音楽療法士。

日本では、音楽療法士と言う、職業自体が馴染みがないのだけれど、

障害がある方や病気の方を対象に、

音楽で持って、リハビリや緩和ケアを行うお仕事らしい。

この本に登場する方は、戦争を体験しているアメリがの高齢者の方たち。

人生の終末期に、その人たちが語る戦争の記憶が、本当に切ない。

勝利した国の人たちの記憶にさえ、強烈な体験が残っていて、

涙ぐんでしまう場面もあった。

人と人が殺し合うことを正義としてきた時代が、どれほど恐ろしい事か、

その生々しい記憶を背負って生きていくことのやるせなさ、

戦争を知らない筆者が伝えることにも、

この書籍は大きな価値があると感じました。

朝ドラ「エール」で、戦争に突き進んでいく時代が放送されていて、

戦意を高めるための曲を作る作曲家が描かれている。

7月に急逝した三浦春馬君が出演していた「太陽の子」では、

京大の秀才たちが、原子爆弾を開発する実験を行っていた。

才能のある人たちの能力をあらぬ方へ向かわせた残酷な時代。

それを疑うこともしなかっただろう。

この本を読んでから、特に、そう言う場面を描いたドラマや映画が痛い。

自由な時代に生きていることをもっと楽しまなくてはいけないと、

あれこれ思うのでありました。

あ・・・、楽しみ過ぎですね、私の場合。笑笑

@ふると

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2 コメント

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Unknown (お天気ねこ)
2020-10-19 23:28:20
戦争体験者は、戦時中のことをあまり語ろうとはしませんね。

当時の社会状況では、密告を恐れてご近所さんのことも信用できなかったから、平和になったとしても心にわだかまりが残って、トラウマ化したのかもしれません。

昔の学者さん達は、代々続く裕福な家の子息が大半だっただろうと思うので、同じく中央政府の人間もそうだったろうし、家同士の繋がりもあり同じ方向に向きやすかったのかも。

現代では一般でも学者さんになれたりしますから、その辺に齟齬が発生して・・・今揉めている案件に発展したのでしょう(苦笑)
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Unknown (fulltone)
2020-11-05 18:39:44
お天気ねこさん、お返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい。

今年は大戦を描いたドラマを 感慨深く観る機会が続いたせいもあって、この本の内容が余計に気になったのかもしれません。

お天気ねこさんの意見にも、なるほどなぁって、思います。

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