新規感染者が増え続けている。
2月末までの公共施設の休館が、1週間延長になった。
幸いなことは、図書館から借りてきている本、寝しなに読む程度なのに、
返却期間が延びて、しっかり読み終えられていることくらいかな。
【八月の銀の雪】 著:伊与原 新
短編が5つ納められている、この本。
いずれも、科学のジャンルをベースに、人と人を繋いで行く不思議な展開です。
生物、物理、化学、地学とハードルが高そうな事柄を、
やわらかくと言うか、身近な感じに紐解いていく。
どれもこれも、初めて知る事ばかりなんだな。
科学のことなのに、文学的な表現が巧みだし。
そして、繰り広げられる人間模様が染みるのです。
緻密なほどに調査されたであろう裏付けが、ぐんぐん伝わってきて、
他の著作はもちろんなんだけど、参考文献を読みたくなる。
人によって心を掴まれる一編が違うようですが、
私は「十万年の西風」に涙しました。
凧と偏西風、そこから第二次世界大戦へ展開して行く。
これ以上はネタバレになるので、やめておきますが、
戦争中、伯母・叔母たちがトーチカを作るために、
セメントや砕石を運んだ話。
映画【太陽の子】で優秀な学生たちが運命を狂わされてしまったこと。
これまで見聞きしたこと、
更には、今この瞬間に、遠い国で起こっている紛争にまで、
オーバーラップ。
色んなことが重なってしまいました。
平和で健やかに暮らせることに感謝。
飛躍し過ぎかな~笑
@ふると
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