カープ君の部屋

カープファンですが、カープの記事はありません。目指せ!現代版「算額」

【余りの計算】

2024-07-26 12:57:11 | 日記
【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)

以前、倍数の判定法を紹介した。
割り切れるがどうかは調べることができるが、余りも知りたいというのが人情である。
==============================
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
mを10tで割った商をa、余りをbとする。10t≡1 (mod p)だから
m=10t×a+b≡a+b (mod p)
==============================

【例】
123456を59で割った余り
t=6
12345=6×2057+3より、
123456=60×2057+36≡2057+36≡2093
2093=60×34+53≡87≡28 (mod 59)

【例】
123456を71で割った余り
t=-7
12345=7×1763+4より、
123456=-70×(-1763)+46≡-1717
171=7×24+3→1717=70×24+37より、
-1717=-70×24-37≡24-37
≡-13≡58 (mod 71)

【例】
123456を83で割った余り
t=3×8+1=25
12345=25×493+20より、
123456=250×493+206≡699
699=250×2+199≡201≡35 (mod 83)

【例】
123456を67で割った余り
t=-3×7+1=-20
12345=20×617+5より、
123456=-200×(-617)+56≡-561
-561=-200×2-161≡-159
≡-25≡42 (mod 67)

tが大きくなると、10tで割った商と余りを求めると大変になり、実用的ではないが理論的には面白い。

(2024/7/24)

2024を26で割った余りを求めよ。
【解】
26=2×13
2024≡0 (mod 2)
p=13→t=3+1=4
2024=40×50+24≡74
74=40×1+34≡35≡9 (mod 13)
よって、(連立合同式)
2024≡0 (mod 2)
2024≡9 (mod 13)→2y≡9≡22→y≡11
2024≡22 (mod 26)
==============================
(連立合同式)
nとmは互いに素とする。
x≡a (mod n)→my≡a (mod n)→y≡s
x≡b (mod m)→ny≡b (mod m)→y≡t
x≡ms+nt (mod mn)
==============================
(※)この問題だと実際に割り算した方が早いが、理論的には面白い。
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【倍数の判定法Part②おまけ】

2024-07-23 06:31:07 | 日記
【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)

pは、10k±1, 10k±3と分類できる。
①p=10k+1のとき
10x≡1≡1-p≡-10k→x≡-k
②p=10k+3のとき
10x≡1≡1+3p≡30k+10→x≡3k+1
③p=10k-3のとき
10k≡1≡1+3p≡-30k+10→x≡-3k+1
④p=10k-1のとき
10x≡1≡1+p≡10k→x≡k

【例】
p=7→③k=1→x≡-3+1≡-2→t=-2
p=31→①k=3→x≡-3→t=-3
p=43→②k=4→x≡12+1=13≡-30
→t=13 or t=-30
p=59→④k=6→x≡6→t=6

(2024/7/23)
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【倍数の判定Part②】

2024-07-19 12:42:24 | 日記
【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)

【例】7の倍数
10x≡1 (mod 7)
10x≡1+7×(-3)≡-20→x≡-2≡5
a-2b≡0 (mod 7)↔10a+b≡0 (mod 7)
a+5b≡0 (mod 7)↔10a+b≡0 (mod 7)

【例】13の倍数
10x≡1 (mod 13)
10x≡1+13×3≡40→x≡4
a+4b≡0 (mod 13)↔10a+b≡0 (mod 13)

【例】63の倍数
10x≡1 (mod 63)
10x≡1+63×3≡190→x≡19
a+19b≡0 (mod 63)
↔10a+b≡0 (mod 63)

【証明】
pと10は互いに素だから
ps+10t=1を満たす整数(s,t)が存在する
10a+b
=10a+(ps+10t)b=10(a+tb)+psb
よって、
a+tb≡0 (mod p)
↔10a+b≡0 (mod p)
tを考えると、10t≡1 (mod p)
tは、10x≡1 (mod p)の解である。

(2024/7/16)

【例】n=123456は7 の倍数か?
a+5b≡0 (mod 7)↔10a+b≡0 (mod 7)
12345+30=12375
1237+25=1262
126+10=136
13+30=43
n=123456は7の倍数でない。
(※)123456=7×17636+4
a-2b≡0 (mod 7)↔10a+b≡0 (mod 7)
を利用してもOK

【例】n=122667は31の倍数か?
10x≡1 (mod 31)
10x≡1-31≡-30→x≡-3
a-3b≡0 (mod 31)↔10a+b≡0 (mod 31)
12266-21=12245
1224-15=1209
120-27=93
9-9=0
n=122667は31の倍数である。
(※)122667=31×3957

【例】2021は43の倍数か?
10x≡1 (mod 43)
10x≡1+43×3≡130→x≡13≡-30
a+13b≡0↔10a+b≡0↔a-30b≡0

2021→202+13=215→21+65=86=43×2
2021→202-30=172→17-60=-43
2021は43 の倍数
(※)2021=43×47
計算が楽な方でやる。
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079【妄想日記④】(2024/7/17)

2024-07-17 16:47:15 | 現代徒然草
ある高速道路のサービスエリアの出来事である。喉が渇いたので自動販売機で麦茶でもと思い、駐車場に止め自動販売機が並んでいるエリアまで行った。自動販売機のある一角への入り口にある看板を見て絶望した。
「新紙幣に対応していません」と赤く書かれていた。
財布の中にはATMからおろしたての新紙幣しかなかったからだ。
20台ある自動販売機はどれも新紙幣に対応していなかった。

仕方がないので両替をしてもらおうとサービスエリアの売店に行ことしたら、売店に入ったところに、「紙幣交換機」が置いてあった。
新紙幣を旧紙幣に交換する機械が置いてあったのだ。
そこで、千円札を交換して自動販売機に行き目的の麦茶を購入した。
駐車場に帰るとき、看板を良く見ると、「新紙幣は売店の機械で交換できます」と少し小さく書かれていた。

この事があってから、財布には新旧の紙幣を入れておくようになった。

(2024/7/17)
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【京大の問題にチャレンジ②】

2024-07-12 12:27:21 | 日記
【2018年】
P=n^3-7n+9が素数となる整数nをすべて求めよ。

a≡0, b≡1, c≡-1 (mod 3)のとき
p=a+b+c→p≡0
q=ab+bc+ca→q≡-1
r=abc→r≡0
とする。
a,b,cは、x^3-px^2+qx-r=0の解

P=n^3-pn^2+qn-r+3が素数となる整数n
=(n-a)(n-b)(n-c)+3
p=3s, q=3t-1, r=3uとおける。
P=n^3-3sn^2+(3t-1)n-3u+3
=n^3-n-3sn^2+3tn-3u+3
=(n^3-n)-3(sn^2-tn+u-1)
=n(n+1)(n-1)-3(sn^2-tn+u-1)
n(n+1)(n-1)は3の倍数だから、
Pは3の倍数
Pは素数だから、P=3
P=n^3-pn^2+qn-r+3=3
n^3-pn^2+qn-r=0だから、
n=a,b,c

=============================
a≡0, b≡1, c≡-1 (mod 3)のとき、
P=(n-a)(n-b)(n-c)は3の倍数
P+3が素数となる整数nは、
a,b,cである。
=============================
【例】a=-3, b=1, c=2
(n+3)(n-1)(n-2)=n^3-7n+6
P=n^3-7n+9が素数となる整数nは、
-3,1,2→【2018 入試問題】

P=n^3+sn^2+tn+u
s≡u≡0 (mod 3)
t≡-1 (mod 3)
のとき、Pは3の倍数

【例】a=3, b=-2, c=2
p=3, q=-6-4+6=-4, r=-12
P=n^3-3n^2-4n+15が素数となる整数n
【解】
P=n^3-n-3n^2-3n+15
=n(n+1)(n-1)-3(n^2-n+5)
n(n+1)(n-1)は3の倍数だから、
Pも3の倍数
Pは素数だから、P=3
n^3-3n^2-4n+15=3
n^3-3n^2-4n+12=0
n^2(n-3)-4(n-3)=0
(n-3)(n^2-4)=0
(n-3)(n+2)(n-2)=0
よって、n=3,-2,2

=============================
a≡0, b≡1, c≡-1, d≡2, e≡-2 (mod 5)
P=(n-a)(n-b)(n-c)(n-d)(n-e)は5の倍数
P+5が素数となる整数nは、
a,b,c,d,eである。
=============================
P=n^5+pn^4+qn^3+rn^2+sn+t
p≡q≡r≡t≡0 (mod 5)
s≡4≡-1 (mod 5)
とき、Pは5の倍数

(2024/6/30)
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