【倍数の判定法】
pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
a+tb≡0 (mod p)↔10a+b≡0 (mod p)
以前、倍数の判定法を紹介した。
割り切れるがどうかは調べることができるが、余りも知りたいというのが人情である。
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pは10と互いに素とする。
10x≡1 (mod p)の解を、x≡t (mod p)
mを10tで割った商をa、余りをbとする。10t≡1 (mod p)だから
m=10t×a+b≡a+b (mod p)
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【例】
123456を59で割った余り
t=6
12345=6×2057+3より、
123456=60×2057+36≡2057+36≡2093
2093=60×34+53≡87≡28 (mod 59)
【例】
123456を71で割った余り
t=-7
12345=7×1763+4より、
123456=-70×(-1763)+46≡-1717
171=7×24+3→1717=70×24+37より、
-1717=-70×24-37≡24-37
≡-13≡58 (mod 71)
【例】
123456を83で割った余り
t=3×8+1=25
12345=25×493+20より、
123456=250×493+206≡699
699=250×2+199≡201≡35 (mod 83)
【例】
123456を67で割った余り
t=-3×7+1=-20
12345=20×617+5より、
123456=-200×(-617)+56≡-561
-561=-200×2-161≡-159
≡-25≡42 (mod 67)
tが大きくなると、10tで割った商と余りを求めると大変になり、実用的ではないが理論的には面白い。
(2024/7/24)
2024を26で割った余りを求めよ。
【解】
26=2×13
2024≡0 (mod 2)
p=13→t=3+1=4
2024=40×50+24≡74
74=40×1+34≡35≡9 (mod 13)
よって、(連立合同式)
2024≡0 (mod 2)
2024≡9 (mod 13)→2y≡9≡22→y≡11
2024≡22 (mod 26)
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(連立合同式)
nとmは互いに素とする。
x≡a (mod n)→my≡a (mod n)→y≡s
x≡b (mod m)→ny≡b (mod m)→y≡t
x≡ms+nt (mod mn)
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(※)この問題だと実際に割り算した方が早いが、理論的には面白い。