カープ君の部屋

カープファンですが、カープの記事はありません。目指せ!現代版「算額」

大人の数学教室038(平方根⑤)

2020-06-30 12:32:35 | 大人の数学教室
【第5章】
(6)二重根号
√の中に√がある数を、「二重根号」という。
(√a+√b)^2=a+2√(ab)+b=(a+b)+2√(ab)
√a+√b>0
であるから、
√{(a+b)+2√(ab)}=√a+√b

(√a-√b)^2=a-2√(ab)+b=(a+b)-2√(ab)
a>bのとき、√a-√b>0
であるから、
√{(a+b)-2√(ab)}=√a-√b

(7)二重根号の外し方①
和a+b, 積abからa,bを見つける。
(例)√(5+2√6)=√{(3+2)+2√(3×2)}=√3+√2
(例)√(11-6√2)=√(11-2√18)
=√{(9+2)-2√(9×2)}=√9-√2=3-√2

中の√の前が2である必要がある。
√の前が2でないときは工夫が必要。

(例2)√(2+√3)=√(2+√3)/1
分母分子に√2を掛ける。
√(2+√3)=(√4+2√3)/√2
=(√3+1)/√2 … 分母の有理化
=(√6+√2)/2

(例3)√(11+6√2)…6=2×3の3を√の中に
=√(11+2√18)
=√{(9+2)+2√(9×2)}
=√9+√2
=3+√2

(例4)√(7-3√5)…√の前の3を√の中に
=√(7-√45) …分母分子に√2を掛ける
=√(14-2√45)/√2 … 二重根号を外す
=(√9-√5)/√2 … 分母の有理化
=(3√2-√10)/2



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大人の数学教室037(平方根④)

2020-06-29 12:19:13 | 大人の数学教室
【第4章】
(5)分母の有理化
分数の形で、分母が√を含むとき、分母から√をなくす計算を、「分母の有理化」という。
(仕組み1) √a×√a=a
(例)√2/√3
分母分子に√3を掛ける。
√2/√3=(√2×√3)/(√3×√3)=√6/3

(仕組み2)
(A+B)(A-B)=A^2-B^2だから、
(√a+√b)(√a-√b)=(√a)^2-(√b)^2=a-b

(例1)√2/(√5+√3)
分母分子に√5-√3を掛ける。
√2/(√5+√3)
={√2(√5-√3)}/{(√5+√3)(√5-√3)}
=(√10-√6)/(5-3)
=(√10-√6)/2

(例2)(√6+2)/(√6-2)
分母分子に√6+2を掛ける。
(√6+2)/(√6-2)
={(√6+2)^2}/{(√6-2)(√6+2)}
=(6+4√6+4)/(6-2)
=(10+4√6)/4
=(5+2√6)/2

(例3)1/(√3+√2+1)
分母分子に√3-√2-1を掛ける。
1/(√3+√2+1)
=(√3-√2-1)/{(√3+√2+1)(√3-√2-1)}
=(√3-√2-1)/{3-(√2+1)^2}
=(√3-√2-1)/{3-(3+2√2)}
=(√3-√2-1)/(-2√2)
=(2+√2-√6)/4
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【平方完成の工夫】

2020-06-26 12:18:29 | 日記
2次関数のグラフを描くとき、2次式を平方完成させ、頂点を見つけて描く。
係数によっては、分数をあれこれと計算することになる。

y=2x^2-3x+1
y=2{x^2-(3/2)x}+1
y=2{x^2-(3/2)x+(9/16)-(9/16)}+1
y=2{x^2-(3/2)x+(9/16)}-9/8+1
y=2(x-3/4)^2-1/8

分数計算が苦手な人は、こんがらがる。

y=ax^2+bx+c→y=a(x-p)^2+q
だから、
y=a(x-p)^2+q=ax^2-2apx+(ap^2+q)
係数を比較して、
-2ap=b→p=-b/(2a)
ap^2+q=c→q=c-ap^2=c-b^2/(4a)

すなわち、

y=2x^2-3x+1
y=2(x-p)^2+q=2x^2-4px+(2p^2+q)
係数を比較して、
-4p=-3→p=3/4
2p^2+q=1→q=1-2p^2=1-9/8=-1/8
よって、y=2(x-3/4)^2-1/8

係数を比較することで、平方完成をすることができる。

(例)
y=(1/2)x^2-3x-(7/2)
y=(1/2)(x-p)^2+q
=(1/2)x^2-px+{(1/2)p^2+q}
係数を比較して
-p=-3→p=3
(1/2)p^2+q=-7/2→q=-7/2-9/2=-8
よって、y=(1/2)(x-3)^2-8

しかし、
(例)y=x^2+6x+5
y=x^2+6x+9-9+5
y=(x+3)^2-4

y=(x-p)^2+q=x^2-2px+(p^2+q)
係数を比較して、
-2p=6→p=-3
p^2+q=5→q=5-p^2=5-(-3)^2=-4
よって、y=(x+3)^2-4

係数によっては、普通の平方完成の方が断然早い。
分数を含む平方完成を厭わない場合は必要はないが、通常の平方完成と係数比較法も知っておいて使い分けるのもいいかも知れない。

円の方程式の平方完成
x^2+y^2+Ax+By+C=0
(x+A/2)^2+(y+B)^2=(A/2)^2+(B/2)^2-C
を利用すると楽に変形できる。

(例)x^2+y^2-4x+6y-3=0
(x-2)^2+(y+3)^2=2^2+3^2+3=16

しかし色々な場面で利用するので、分数を含む平方完成も慣れておこう。


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大人の数学教室036(平方根③)

2020-06-25 12:13:56 | 大人の数学教室
【第3章】
(4)平方根の足し算と掛け算
√2+√3≒1.414+1.732=3.146
√5≒2.236
だから、√2+√3≠√5
√の中が異なると足し算できない。

m√a+n√a=(m+n)√a
3√2+5√2=(3+5)√2=8√2

(√a×√b)^2=(√a)^2(√b)^2=ab
√a>0, √b>0だから、√a×√b>0
√a×√bは2乗すると、abとなる正の数
よって、√a×√b=√(ab)

√2×√3=√6
√の中が異なっていてもよい。

k>0, a>0, b>0とする。
√(k^2×a)=√(k^2)√a=k√a

(例)√12=√(2^2×3)=2√3

覚えておくと役立つ変形
√8=2√2, √18=3√2, √50=5√2
√27=3√3

(例)√8+√18=2√2+3√2=5√2

まとめると、a>0, b>0, k>0
m√a+n√a=(m+n)√a
√a×√b=√(ab)
√(k^2×a)=√(k^2)√a=k√a
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大人の数学教室035(平方根②)

2020-06-24 12:13:21 | 大人の数学教室

【第2章】
(2)代表的な平方根の値
下の()内は覚え方、√2, √3, √5は覚えよう。

√2=1.41421356…
(一夜一夜に人見ごろ)

√3=1.7320508…
(人並みにおごれや)

√5=2.2360679…
(富士山麓オウム鳴く)

√7=2.64575…
(菜に虫いない)


(3)平方根の大小関係
0≦a<b ⇔ √a<√b

(例)9<11<16だから、√9<√11<√16
3<√11<4
√11を小数で表したとき、
整数部分は、3
小数部分は、√11-3(=0.3166247…)

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