コキュートスの記憶

日々の出来事とか戦果(買い物)とか。
主にガンダムを中心にしています。

ヘルメス迷走 part2

2013年08月06日 | ゲームブック
前回、主人公は記憶喪失の状態で病院に保護されてました。
今回は、そのまま病院にいるか、脱走かです。
ちなみに前回登場した看護婦さんはアニタ=ラヴェルといいます。

126:
夜になるのを待ち、キミはベッドから抜け出した。
ロッカーを開けて素早く着替えながら計画を練る。
窓からというのが一番手軽だが、ここは2階だ。破れやすそうな
シーツを伝って垂直懸下するより、廊下に出て裏口を探す方が気は
楽だ。
深夜だから廊下に人気はない筈だとは思ったが、キミは念のために
場違いなスポーツシャツの上からガウンを羽織り、スニーカーを
ベルトに挟んだ。
敵の本拠地に潜り込む伊達邦彦ばりの身のこなしで廊下に忍び出た
キミは、白衣姿の男と危うく正面衝突をやらかしそうになった。
男は何か職業的訓練の賜物といった感じの、何の感情も感じさせぬ
トロンとした目でキミを冷たく睨む。
「どちらへ」
キミは腹の辺りでやたらにがさつくスニーカーをガウンの上から
押さえながら、男に背を向けて歩き出した。
「トイレだよ、トイレ」
階段を降りようとしたキミは、男が後からついてくるのに気づいた。
「トイレなら、2階にもありますよ」
「あそこは昨日行ったら、紙がなかった…何でついて来るんだ?」
男は肩をすくめた。
「ついて歩いてる訳じゃない。夜回りです」
結局、男はトイレの前までついてきた。仕切りの隙間からソッと
除くと、男はトイレの前で頑張っているらしい。
-何が夜回りだ。オレの部屋を見張ってやがったに違いねぇ。
それにあの目は普通じゃなかった。やっぱりこんな病院とは早めに
縁を切った方が良さそうだ-
キミは天井近くに開けられた細い窓に目をつけた。ちょっと高いが
何とかなりそうだ。
靴を履いて勢いよく水を流す。便器に乗ると窓に手がかかった。
弾みをつけて外に出た。
暗くてよく見えないが、ムッと草の匂いがするところをみると
中庭のようだ。左手に明かりのついた部屋が見える。
-この夜中に…ナースステーションにしては妙だな-
気がつくと水が止まっていた。外の男が動く気配がする。キミは
慌てて飛び降りた。
※伊達邦彦:『野獣死すべし』などに登場するスパイ。
・左の明かりのある部屋まで走る:096
・右へ走る:205
「パンドラ」というキーワードを聞くために205へ向かいます。

205:
病院の建物はコの字型をしているようだ。キミはその開いた側に
走り出した。裏庭らしく、踝位の高さの雑草が生い茂っている。
病院の中で誰かが怒鳴っているのが聞こえた。
-ベッドで寝てた方が良かったかな-
キミの頭をチラリと後悔の念が走る。
正面には林があり、裏庭とは塀で仕切られていた。乗り越えるには
高過ぎる。
・塀に沿って右へ走る:156
・塀に沿って左へ走る:031
・引き返して病院に戻る:051
引き続き、キーワードを聞くために051へ向かいます。

051:
キミは回れ右をして来た道を戻った。白衣の男がさっきの窓から
上半身だけ出してウンウン呻っている。
戻ってきたキミを見て、男は目を丸くした。
「お…お前!」
「夜回りも大変だね。手伝おうか?」
パラパラと数人が走る音がして、キミは囲まれた。
・どいつもこいつも窓の男と同類の目をしている:045

045:
「どこへ逃げるつもりだった?」
「とんでもない。ここの食べ物に飽きたから、チラシでも食おうと
思ってね。判った、病室に戻りますよ」
歩き出そうとするキミの肩に1人が手をかけた。
「この夜中にか?」
「そう言うあんたたちこそ何やってるんだい?」
キミは肩にかかった手を掴んで言った。
「やたらゴツイ手をしてるじゃねぇか。あんたら本当に医者か?」
凄味を効かせた笑みを浮かべつつ男たちを睨めつける。
-オレは知ってるんだぜ-
はったりが効いたようで、男たちは歩き去るキミを止めようとは
しなかった。
病室に戻ったキミは、ベッドに潜り込んで目を閉じた。
-この病院のヤツらはみんなグルだ。グルになってオレを…-
不意に、看護婦の笑顔が頭に浮かび、キミはニンマリと笑った。
-あの娘だけは別だな-
・数分後、キミは安らかな寝息を立てていた:171

171:
「彼の素振りに妙なところは見当たらないと?」
院長のものではない声が言った。
「妙な素振りと言うのか…取り敢えず、後ろ暗い様子は感じられない、
ということです。ただ…」
院長が口ごもった。
「ただ?」
「看護婦や女医の間の評判が…その…手が早い、と」
-余計なお世話だ-
「院長。冗談を言っている場合ではないのだ」
「別にそんなつもりは…」
「いいから聞きたまえ。彼は我々の握る唯一のパンドラの手がかり
なのだ」
-手がかり?オレが?何だって…パンドラ?-
キミは闇の中で謎と疑問を際限なく増やしていった。
-パンドラってのは…オレの過去に関係があるのか?
「パンドラが何であるか」
男の声にキミは耳をそばだてた。
「それを今、ここで言うことはできない」
「しかし、その重要性は、キミにもよく認識してもらいたい」
「充分にしてるつもりなんですがね」
院長が渋い声を出した時、戸が鳴る音がした。誰かが部屋に
飛び込んで来たようだ。
「院長!例の男が逃げ出しました!」
「何?」
キミはソロソロと立ち上がった。
「これがキミの言う“充分”の結果かね」
・男の冷たい声を背中で聞きながら、キミは走り出した:003

003:
キミはコの字型をした建物の開いた側に走り出た。裏庭らしく、
踝位の高さの雑草が生い茂っている。
-手間取ったな…逃げられるのか?-
キミは暫く闇の中に立ち止まり、辺りを窺った。誰かの怒鳴り声が
聞こえたが、裏庭には人影がない。キミは再び走り出した。
正面には林があり、裏庭とは塀で仕切られている。乗り越えるには
高すぎるようだ。
・塀に沿って右へ走る:156
・塀に沿って左へ走る:030→171
030だと結局、171に進むので、156を選択いたします。
ちうとこで、来週に続きます。



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