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【尖閣問題】茂木外相、米国防総省の尖閣発言「歓迎」 中国の侵入を牽制 2021/02/24 産経新聞より

2021-02-26 20:56:43 | 尖閣情報・領土問題
  茂木敏充外相は24日の記者会見で、米国防総省のカービー報道官が中国海警局による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺への領海侵入をやめるよう求めたことについて「歓迎する」と述べた

 尖閣が米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約5条の適用範囲であることや、中国海警法に関する懸念を米側と共有してきたと説明した上で「今般の発言もこうした方向や考え方と軌を一にするものだ」と評価した。
 
カービー氏は23日の記者会見で、中国による領海侵入について「誤算や物理的な損害にもつながるおそれがある。海警局の船を使った行動をやめるよう求める」と述べた。「日本を支持する」とも語り、中国側を牽制した。

 茂木氏は会見で、中国海警局の活動を「国際法違反」と重ねて批判。「米側を含む関係諸国とも連携して主張すべきは主張し、冷静かつ毅然(きぜん)と対応したい」と強調した。
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茂木氏は、米国の中国への「やめよ」発言に対して、「歓迎」「軌を一にする」と評価し、「主張すべきは主張し・・・毅然(きぜん)と対応したい」と述べている。
 なんとまあ、情けない。「やめろ」とは、まず我が国が中国に言わなければならない文句であろう。なのに、米国に言ってもらって、ヘラヘラ・・そして、「言うだけ! 毅然と何もしないという対応(願望)」ではないのか?

さても、彼だけではない。歴代の官房長官(政府)は、念仏の如く全く同じ文言を繰り返してきた。その結果、中国のサラミ戦略によって現在の尖閣の状況に至ったというのが、事実であろう。

日本政府の長年のこの姿勢は、どこから生じるものであろうか?


【尖閣問題】今動かねば、尖閣は竹島の二の舞だ  森 清勇 2021/02/26 JB pressより

2021-02-26 20:04:07 | 尖閣情報・領土問題
 北方領土、竹島を不法占拠されていることは、戦争による混乱期のことであり、ある意味仕方がない。
しかし、平和時の今、尖閣が取られるとしたら・・もう日本人はアウト!
 名言がある。
「寸土を取られて怒らない民族は、やがて本土をも取られる」だ。
これが歴史であり、現実である。
   絶対に取られてはならない。
       三度目の正直にしてはならない!

森氏の主張には、ほぼ同意するものであるので抜粋・引用させていただいた。↓

『今動かねば、尖閣は竹島の二の舞だ』森 清勇 
  (長文により抜粋)太字、下線部分は、同感を表しています。
尖閣諸島を中国の侵略から守るには日本自身が本気の防衛姿勢を示さねばならない
 日本や米国の政権が代わるか、折々の首脳会談や外相・防衛相の会談で確認されるのが尖閣諸島の防衛問題で、大統領や高官による「尖閣への5条適用」発言に拘泥・安堵する日本の姿は奇妙である。

 これでは「日米同盟頼みありき」の意識が先に立っているし、一方で、米国は本当に尖閣諸島の防衛で約束を果たしてくれるのだろうかという危惧があるからである。

 ジョー・バイデン大統領との電話会談、外相・防衛相の相手長官との会談も行われ、米国をつなぎとめる手立てはできたが、国民はおろか、首相をはじめ外相、防衛相らからは、さっぱり尖閣防衛の決意が伝わってこない。
 中国が「核心的利益」に拘泥する意思は強固で、中華人民共和国海警法(以下、海警法)を施行して以降、尖閣諸島への侵攻懸念が一段と高まってきた。

 もはや、「米国は尖閣を守ってくれるか」という愚問を繰り返している時ではない。

中国のサラミ戦術に嵌る世界と日本
 香港の地政学的位置、尖閣諸島の所在地がいかに中国にとって重要であるかは言うまでもない。
 また、日本海に突き出た半島の韓国は、文在寅政権の親北姿勢に中国・習近平政権の対韓政策が重なって、対日米関係軽視に限りなく近づきつつある。
 香港、尖閣諸島、そして朝鮮半島を自国領並みの管轄権下に置けば、その間に所在する台湾と東シナ海をわがもの顔にできる。
いつでも容易に西太平洋に進出して、勢力を誇示することが可能となる。
 
  香港を管轄下に入れるため2020年6月に香港国家安全維持法を施行し、尖閣を管轄下に入れる意図で2021年2月に海警法を施行した。香港はほぼ制圧し、尖閣諸島では海警局の公船が武力行使をちらつかせて日本の船舶を追い払い、中国がいうところの「管轄海域」を目論むに違いない。中国が得意とするサラミ戦術である。

対外戦略思考は「幼稚園児」レベル
 米国のドナルド・トランプ前大統領は「米国は日本のために血を流すが、日本は米国のために血を流さない」という表現で日米同盟の非対称性を浮き彫りにし、不満を表した。

 これは米国の不満でもあるが、国家の「品位」の視点からは日本国家の情けなさでもある。

 血の代償が血でしか購えないことは、湾岸戦争で自衛隊を派遣せずに老若男女を問わず日本国民一人ひとりが1万円相当の約1兆3000億円(130億ドル)を拠出しても、生き延びたクウェートからは感謝の意思表示がなかったことで思い知らされた。

 日本が米国のために血を流さないどころか、自国領である尖閣諸島の防衛にさえ熱心でなく、同盟国の米国を当てにしているというに及んでは、外交レベルの「第5条適用」が実働に結び付くと思うのは短絡ではないだろうか

 北方領土や竹島が外国に不法占領されたままであり、不法な拉致で連れ去られた日本人は取り返せない。それどころか、いまでも拉致が続いている懸念があるが何らの対抗策を打ち出せない。
 尖閣諸島の領海侵入ばかりでなく、小笠原諸島周辺を中国船が調査し、国内の土地が外国資本に買い漁られる現実は、いまだに「幼稚園児レベル」の対外戦略思考しかできない結果ではあるまいか。

 同書の序章では商業国・海洋国・傭兵国のカルタゴが農業国・大陸国・市民皆兵国のローマに滅ぼされる経緯を「大戦略なき悲劇」として述べていたが、カルタゴに日本が重なってはならない。

国益重視で同盟国を裏切った教訓(略)

尖閣を守るために「国家」意識を取り戻せ
 日本が自国の領土である尖閣諸島を守る意志を示さなければ、いかに同盟国とはいえ、先に自国兵の血を流す気持ちになるはずがないであろう。

 前述の湾岸戦争後の経緯で分かるように、兵員の派遣は重い。日本が自ら守る意志を示さないならば、米国が兵員投入は国益にかなわないと思って当然であろうし、大統領や長官の言質も何もあったものではない。

 中国の侵略対処に苦慮するフィリピンやベトナムばかりでなく欧米諸国も、中国の海警法は国際法(国連海洋法条約〈UNCLOS〉など)違反と批判している。
 ところが、日本は尖閣諸島の領海侵犯をされながら、海警法は「問題のある規定」であるが、国際法違反となるか否かは適用次第だとしか言わない。

 茂木敏充外相の「国際法に反する形で適用されることがあってはならない」との言い方は、海警法の制定を肯定した言い方でしかない
 日本のこの姿勢では、竹島の二の舞は明らかで、超党派の国会議員が政府を叱咤するのも当然であろう。
(略)
 東海大学・山田吉彦教授は日本政府が今やらなくてはいけないのは尖閣諸島の実効支配を明確に示す行動だ」(「産経新聞」2月22日付)という。
 教授はすぐに現地調査を行い、尖閣の活用方法を国際社会にアピールしていく必要性と、尖閣周辺での日米共同訓練などを挙げる。

 日本が設置した灯台は古くなっており、またかつて放置されたヤギの生息などをはじめ、環境問題もあるわけで、日本は国際世論を味方につける方策を練ることが必要である。  以上


*因みに、石原元東京都知事が全国から集めた「尖閣カンパ14億円」は、政府が譲り受けて、そのまんま、活用せずほったらかしだ。