ヨガマットの上に仰向けになるところから、ヨガが始まります。
圧倒的に無防備な姿勢、仰向けになって両うで両足を伸ばす。
野口整体がうつ伏せから始めるのは、クライアントがまだ施術者に信頼を置いていない段階ではうつ伏せのほうが脱力できる、という理由からです。
背中はヨガマットに着いていますか?
マットから浮いているようなところ、左右で違いがある部位など感じてみます。
呼吸を吐き出しながら全身から力みを抜いていくのです。
呼吸に力みがあると、表面的な呼吸になります。
力みが取れると、呼吸は深くなるのです。
力みがなければ、身体の奥深くから呼吸できるようになり、やがて《呼吸が呼吸をしている》と感じるようになります。
自分が吐いたり、吸ったりするのではなく、吐いたり、吸ったりする息に全身が包まれている、という意識をもてるようになると、
鮮やかな弛緩、重く、だるいような弛緩ではない、鮮明に向こうが見渡せるようなリラククゼーション=瞑想のなかに誘われるのです。