思い出しネタ第2弾。
数日前に、岡本太郎氏の『明日への神話』の特集があった。
途中から見たのだけれど、かなり心動かされる内容だった。
『明日への神話』というのは、太郎氏が描いた作品である。
メキシコの大型ホテルのロビーの壁画になるハズのものだった。
大阪万博の『太陽の塔』と平行して造られたその作品は、『太陽の塔』と対を成す作品だったらしい。
ホテル建設の中止後、長い間行方不明となっていたが、養女にしてパートナーであった岡本敏子さんの探索により、2003年同メキシコ内にて発見。2004年に修復プロジェクトが発足している。
太陽の塔
生命の源。萌えいずる生命、その樹を胎内に秘めた塔である。大阪万博の象徴でもあり、太郎氏の代表作の一つでもある。こちらに詳しく載っていますので、ご参照を。
コレに対し、『明日への神話』はどんな作品か。
一見は、ピカソの『ゲルニカ』を彷彿とさせる画面構成である。ゲルニカがモノトーンで戦争の悲惨さを描いているのに対し、明日への神話は華やかな彩ではある。中央に炎を纏った骸骨。その右側にはキノコ雲が。左側には鋭利な牙を持つ魚や目玉、黒い煙に飲み込まれる人々が描かれている。第五福竜丸も描かれているそうだ。
そう、コレは長崎と広島に投下された原子力爆弾、その炸裂する瞬間の陰惨さを描いたものなのである。
しかし、この華やかな色合いとタイトルにおける輝かしい雰囲気はなんだろう?
戦争とは、原爆とは悲惨である。
しかし太郎氏は、原爆が爆発した瞬間、その瞬間にさえ明日への奇跡が生まれると信じていたのだと。
人は、時間がかかろうとも、幾代の時をかけようとも、その陰惨を乗り越え明日をつかめる力があると、そう信じて筆を走らせたのであろう太郎氏の心に感動した。
戦争を、とりわけ原爆を描いているにもかかわらず、美しい色がところどころに使われているのは、人の持つ神話の部分なのだろう。
私は、元々それほど太郎氏の作品を知っている訳でないし、それ程のファンでもなかった。太陽のお顔、カワイイ程度の感想だった。
しかし、これからは違う角度から氏の作品を見てみたいと思う。
そして、いつか太郎記念館に行きたいと、思うのだ。
「芸術は爆発だ」
この言葉には、単なる爆発としてのインパクトだけでなく、実は、そこから生まれ出る「明日」が隠されていたのかもしれない。
数日前に、岡本太郎氏の『明日への神話』の特集があった。
途中から見たのだけれど、かなり心動かされる内容だった。
『明日への神話』というのは、太郎氏が描いた作品である。
メキシコの大型ホテルのロビーの壁画になるハズのものだった。
大阪万博の『太陽の塔』と平行して造られたその作品は、『太陽の塔』と対を成す作品だったらしい。
ホテル建設の中止後、長い間行方不明となっていたが、養女にしてパートナーであった岡本敏子さんの探索により、2003年同メキシコ内にて発見。2004年に修復プロジェクトが発足している。
太陽の塔
生命の源。萌えいずる生命、その樹を胎内に秘めた塔である。大阪万博の象徴でもあり、太郎氏の代表作の一つでもある。こちらに詳しく載っていますので、ご参照を。
コレに対し、『明日への神話』はどんな作品か。
一見は、ピカソの『ゲルニカ』を彷彿とさせる画面構成である。ゲルニカがモノトーンで戦争の悲惨さを描いているのに対し、明日への神話は華やかな彩ではある。中央に炎を纏った骸骨。その右側にはキノコ雲が。左側には鋭利な牙を持つ魚や目玉、黒い煙に飲み込まれる人々が描かれている。第五福竜丸も描かれているそうだ。
そう、コレは長崎と広島に投下された原子力爆弾、その炸裂する瞬間の陰惨さを描いたものなのである。
しかし、この華やかな色合いとタイトルにおける輝かしい雰囲気はなんだろう?
戦争とは、原爆とは悲惨である。
しかし太郎氏は、原爆が爆発した瞬間、その瞬間にさえ明日への奇跡が生まれると信じていたのだと。
人は、時間がかかろうとも、幾代の時をかけようとも、その陰惨を乗り越え明日をつかめる力があると、そう信じて筆を走らせたのであろう太郎氏の心に感動した。
戦争を、とりわけ原爆を描いているにもかかわらず、美しい色がところどころに使われているのは、人の持つ神話の部分なのだろう。
私は、元々それほど太郎氏の作品を知っている訳でないし、それ程のファンでもなかった。太陽のお顔、カワイイ程度の感想だった。
しかし、これからは違う角度から氏の作品を見てみたいと思う。
そして、いつか太郎記念館に行きたいと、思うのだ。
「芸術は爆発だ」
この言葉には、単なる爆発としてのインパクトだけでなく、実は、そこから生まれ出る「明日」が隠されていたのかもしれない。