この間、私はチケラー(チーズケーキ好き)だと
カミングアウトしましたが、
実は密かに喫茶店マニアでもあるのです。
大阪にはキタ・ミナミと大きな繁華街があるのですが、
私は主にキタをベースに活動をしておりました。
人と会うとなると、どうしても喫茶店に行くのは必至です。
しかし食事が済んでから、喫茶店に移動するのは
ものすごく至難の技!
なんてったって、どの喫茶店も満席ですから!!
なのでこんなときのために
地味に空いている喫茶店の調査に勤しんでおりました。
百貨店などの商業施設の中の喫茶店は
たとえ平日であっても、人が並んでます。
でも、そんなランドマークや駅から離れると、
空席率は格段に上がるのです。
地元で働く人しか知らないような喫茶店、
それが穴場です。
しかし穴場すぎると、逆に混んでいたりします。
「こんなわかりにくい店、空いているやろ~」と
ドアを開けたら、ぎっちり人が詰ってたりするんです。
みんな考えることは同じだね。
そんな中、ふと時間に取り残されたような喫茶店を見つけると
とてもワクワクします。
キタの地下街は慣れてないとどこを歩いているのか
わからなくなるほどの迷路です。
遭難した人を何人か知ってます。
そんな地下街の脇道に逸れると
意外に古い店が密集してたりします。
探検を繰りかえしていると
やがて空いている喫茶店が現れたりします。
そうやって刑事さながら地道に得た情報は
とても役に立ちました。
「これからどうする?」
「そやな、茶でもしばく?」
「どこも混んでるやろな」
「あ、空いている店あんで」
とまあこんな流れで、私はみんなの先頭に立って歩くのです。
でも、こんなに苦労して集めた喫茶店情報も
意外な落とし穴がありました。
いつのまにやら閉店してたりするのです。
店の前まで行って
閉店を知ったときのショック。
友人がつぶやく。
「フクちゃんのお気に入りの店、次々とつぶれていくね」
違――――う!!
人を貧乏神みたいに言うなーーー。
私は客の少ない店を見つけているだけだーーー。
しかし、駅から随分と歩かされて、
挙句の果てが閉店・・・。
これは、どうしようもない。
みんなから責められても仕方ないわ。
その後、私はみんなの最後尾をとぼとぼついて行くだけだ。
学んだこと。
単に空いている店ではなく
空いていても経営状態が悪くない店を探すこと。
そうなると、コーヒー一杯の単価がやたら高い店だったりするのね。
でも、それだとみんなの不評を買う。
では、リーズナブルで空いている喫茶店はないのかと言うと
いや、待て待て。
実はオフィスビルの中にひっそりと存在したりする。
知名度が低いが、普段はビルで働く人が利用するので
経営状態は悪くない。
飲まず喰わずで4、5日都会を放浪すれば
条件に合う喫茶店がきっと見つかるはずだ。
とまあこんな感じで、
私の喫茶店探検の旅は果てしなく続くのであった。