のっこちゃんと紅葉狩り
私の数少ない友人ののっこちゃんと、
京都に紅葉狩りに行くことにした。
毎年の恒例。
年とか取ると何かイベントがないと会う機会がない。
私たちは花見・紅葉の季節に会うことが多い。
だんだんとお互いの話題が世知辛くなってくる。
親の介護。
遺産の問題。
いつまで働くか?
老後のたくわえは大丈夫か?
目が遠くも近くも見えにくくなった。
体型が土偶に似てきた。
自律神経がいかれてきた。
しかし意外に共通するのは
アラフィフになっていろいろ体に支障は出てくるものの、
若いころより元気じゃね?
ってことだ。
若いころはすぐに体調を崩すし、それを気に揉んだりしたもんだが、
年取ると「これで当たり前」って思えるから気が楽だ。
パンプスなんかずっと前に捨てたから、
街歩きはいつもスニーカー。
だからどんどん歩ける。
いや歩かにゃいけない、と強迫観念にかられているところもある。
ファッションも無理して薄着しない。
ばっちり重ね着する。
だから友人とは冬に会うと「太った?」って言いあう。
さて京都は美味しい店が増えた。
私たちもこじゃれたレストランでランチをして、
ゆっくり食べて重い腰をあげた。
行った先は「北野天満宮」
あまり紅葉の名所として知られてないが、
これからアピールしていくらしい。
天満宮とあって学生が多い。
たしかに人は少な目でゆっくり紅葉を愛でることができた。
おすすめスポットだ。
何かお守りでも買おうかと思ったけど、
学問には無縁だし、
もう年が暮れるし、
今回は参拝だけに留めた。
北野天満宮は京阪電車からだとちょっと不便な場所にある。
でも京都市内はバスの利便性が良いので、
京阪電車で出町柳まで行き、それから東西を運行しているバス便を利用した。
京都のバスはいつも混んでいるイメージが強かったが、
それほど混んでもなく座ることができた。
出町柳は学生が多いせいかカフェも充実している。
紅葉狩りのあとは出町柳で鴨川を見ながらコーヒーを飲んで疲れを癒した。
やっぱり京都はいいね。
以前は初対面の人に私が大阪に住んでいると言うと、
「じゃあ京都に近くていいね」と言われる。
カチンと来ることもあったが、まあそれは当たっている。
京都は私の住んでいる町から1時間以内で行ける。
大阪もいい街なんだよ。
でも地元よりは京都の方が非日常の空間が広がっているんだよね。
ただ、のっこちゃんは
「京都の人は底意地が悪い」と吐き捨てる。
京都人に混じって仕事をしているそうだが、
「大阪の人はズケズケ言うけど、自分の都合を押し付けたりしない。
しかし京都の人は自分の都合をやんわりと押付けるからイヤだ」
大阪は商売人気質で相手の顔色を見るし、
角が立たないように自分を落とす。
相手の頼みも「誰がやるか!」と毒を吐きつつも引き受ける。
けど、京都の人はにっこり笑って「無理どすなぁ」と断るらしい。
(のっこ談。私の意見ではありませんよ)
あーー紅葉狩りの話が京都人をディすってしまった。
京都のみなさん、許しとくんなはれーー。
なんだかんだ言っても、
そういうややこしい京都の人がキライじゃないんです。
伝統を守ってくれて本当に感謝ですぅーー。