光と影の軌跡Ⅱ

つれづれなるおじさんの写真日記

江戸時代から続く厳寒の神事・木更津市中島の梵天立て①

2025年01月20日 | 日記

 年が明けた1月11日の未明・金田漁業組合近くの下海岸で江戸時代から続く「梵天立て」が行われました。これは金田・中島地区の若者が厳寒の海に梵天を立てるという国選択無形民俗文化財の神事です。この日は朝からよく晴れて気温が低くアクアラインも朝日に照らされて赤く輝いていました。

 ツレと私が会場に着いたのは午前6時55分頃。梵天と若者が海に入るコースには赤い絨毯がしかれています。その横には竹とわら縄で結界が出来ていて、中には法螺貝等を持った出羽三山の行人が10人近く入っていました。

  この「梵天立て」は1月の7日(今年は11日)早朝、木更津市中島区にある6つの町内(東、中宿、下宿、鯨、浜戸、森町)の若者が、長い竹の先に御幣をつけた「梵天」を海に立てる儀式。中島地区には6つの組織があり、梵天立ても6つの組みに分かれて行います。

 そして若者たちが梵天を立てる間、出羽三山の信仰者である行人が祈祷を行い、五穀豊穣や疫病退散を祈願します。

 午前7時になると梵天を持った若者が海に入って行きます。若者たちは晒木綿の褌、鉢巻、襷を見にまとい、午前7時の気温1.6度の中、遠浅の東京湾に梵天を立てます。

 6組とも色の違う鉢巻や襷を付けており、順番に海に入り海底に梵天を突き立てます。この時梵天の先を水につけてはならないという決まりがあり、さらに後から梵天を立てるグループは前のグループより、遠い場所に梵天を立てると言う習わしがあります。(続く)