バリ島の国際空港が閉鎖 噴火警戒レベル最高に
インドネシア空港当局者は27日、アグン山噴火の影響でバリ国際空港を閉鎖したことを明らかにした。写真は26日、噴火するアグン山。
インドネシア・バリ島のアグン山が噴火したことを受けて、同島の国際空港が27日午前7時(日本時間同8時)に閉鎖された。空港当局によると、約60キロ離れた空港で火山灰が積もっているのが確認された。閉鎖は28日午前7時までの予定だという。
アグン山は21日に半世紀ぶりに噴火した後、25〜26日に複数回噴火。噴火が続いているとみられ、27日も噴煙が上がっている。空港では25日以降欠航が相次いでいたが、27日の空港閉鎖により約400以上の便がキャンセルされ、乗客約5万9千人に影響が出た。運輸当局は約100台のバスを用意し、ジャワ島など近隣の島へ船で移動する人々を運んでいる。
休暇で滞在し、27日夜の便で成田空港へ向かう予定だった会社員柴田珠実さん(27)は空港で「噴火の恐れがあるのは知っていたが、今起きるとは思わなかった。母からの連絡で閉鎖を知った。代わりの便はまだ見つかっていない」と話した。
バリ島は世界的な観光地として知られ、昨年は約490万人の外国人が訪れ、うち日本人は23万人に上る。火山活動はさらに活発化すると懸念されており、観光業に影響が出そうだ。
国家防災庁は27日朝、噴火の警戒レベルを最も高い「4」に引き上げ、半径8〜10キロ圏の住民約10万人に避難を勧告。避難所には27日午前の時点で約4万人が避難している。同島は今は雨期にあたり、雨水を含んだ火山灰の泥流がふもとの村などに押し寄せる懸念が高まっている。
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