河瀬ビジネスサロン ライフワークを育てよう!

コーディネイター河瀬謙一@SOHO CITY みたかからの発信。
お金をかけない起業と経営で豊かな人生を!

実行へのヒント895

2024年09月16日 | Weblog


急げばいいのか

従来の様に資本主義が利かなくなると、あちこちに「新現象」が現れて久しい。
先ず売り上げの停滞。
続いて巻き返しのための新商品・サービスの発売ラッシュ、新業態、リニューアル、コラボ、など。
そして新キャンペーン、新CM、新ポスターなどの告知は、街にTV、スマホに溢れ出る。

会社の業績も直ぐに公表されるから、オチオチしてはいられない。
業績は成績表と同じだそうで、会社員は学校を卒業しても60歳を過ぎてまで偏差値競争が続く。
そんなことで、
「この社会はどこかが・・・」
と考えた少数ながら頭の良い人が退社し、地方に移住するケースは年々増えている。
以前私も忙しいという字は「心を亡くす」と書くんだよ、と教えてもらった。
確かにそうだ(笑)。

来たる新しい社会は「心を亡くす」ことでは成り立たないだろう。
むしろ「心ある」社会が望まれる。
ただ、それは国家がすべてを面倒を見てくれる社会ではない。
OOに優しい社会でもない。
もしリーダーがそう言っても現実が許さないから、それは結果的にズレる。

「心ある」社会とは、先ず自分が工夫しなければ手に入らない。
自分が自分で道を決めて、自分なりに工夫した人生を手作りすることである。
会社も同じだ。

そして市場競争に勝つには、急がない方が有利だ。
と今は言えないだろうが、しばらくすればその意味が分かる。
ごく少数だが、出来る人は既にそうしている。
「心を亡くす」ことの害悪が分かった人である。

現代にゆっくりズムは合わない。それは無理だ、と言うなかれ。
原理的に無理なものは勿論成立しない。
だが世の中はそんな物事ばかりではない、と言いたいだけだ。

そこで最後に時代の流れと逆行するスマホが台頭している例を挙げる。
こんな仕事が受けている。

●フェアフォン (オランダのスマホメーカー)
修理可能なスマートフォンを生産・販売し、電子廃棄物の削減を目指している。
https://www.fairphone.com/nl

※ ヘッダーの写真はフェアフォンのWebサイトより引用



実行へのヒント894

2024年07月30日 | Weblog


本来あるべき姿

不景気が来て、技術進歩も激しく、それで新たな事業分野を開拓すべき立場に立ったとしよう。
さあ困ったというのはあるだろうが、それは早とちりかもしれない。
こんな時にこそ時間をかけてみたらどうか。

例えば「より速く より遠く より効率的に」は資本主義の三拍子だったが、それはもう古いよと教えてくれたのは経済評論家の水野和夫さんである。
執筆家でパブリックピーカーを名乗る山口周さんは、「役に立つモノ」ではなく「意味があるモノ」が売れている、と分析する。
両者とも日本の一般企業の社員としては理解不能の発言だろうが、新たなビジネスの担い手としては正解かもしれない。

資本主義に開拓の余地がなくなり、先進国の経済成長が止まり、つまり経済成長より今の豊かさを保持する事がメインテーマになるなら、自ずと見えてくる景色もある。

・手を抜かず、しっかりとまっとうなことを教えてくれる教室
・新しいITの道具ばかり紹介する小手先伝道者より、商売の基本をきちんと教えてくれる人
・添加物たんまりの食品より、売り切り御免の本もの食品

など「本もの」に根差した時代が復権する現象は、ここかしこに芽生えている。
勿論、スーパーやコンビニが無くなるわけではない。
ただ、それらに満足しない消費者が増えていることは確かだ。

今までこのような商品やサービスは、効率の面から企業活動の論理に合わず切り捨てられていた。
しかし人々の求めるものが変わり、それらを納得価格で提供できれば人気を得る時代。

だから今までのやり方を前提にするのではなく、本来はこうあるべきではないか、という議論が貴重になる。
ICTを活用して広告費を下げたり、教育サービスなら値段を1/3にする、とか。
現在の延長線上に「効率的に」ではなく、じっくりと「こぼれ落ちている」ものを拾いながら進める気持ちで臨めばどうか、と提案したい。

本来あるべき姿に焦点を合わすと、今度は「当社の利益率には合わない」と世間の多くの会社が言うだろう。
しかし一部の人にとって、これこそ新たな事業機会となるはずだ。

・こうしたらよい、と直線的に読まず
・こういう風にも、ああいう風にも考えてみる

と受け取ってほしい。



実行へのヒント893

2024年07月21日 | Weblog


鮮明な旗を立てよう

不景気が来る。
それは世界同時不動産バブルの崩壊である。
中国とドイツは既にはじけたが、これにアメリカが加わる。
アメリカの住宅事情は郊外に一戸建ての住宅に住む姿だが、ここ10年はマンションのラッシュで、しかも投資ファンドが一括借り上げで利率は30%の儲け。
マンションの着工比率は直近で一戸建てを上回り、一方投資のリターン比率は30%が昨年20%に下がった。
今後はもっと下がる。

日本は欧米を追って不景気に突入する。
株価がバブル時代を上回ったと喜んでいるのは、あと何か月続くかの問題。

そこで身の丈起業家はしっかりと財布のひもを締め、かつ事業の旗を鮮明に立てて専心する必要がある。
鮮明な旗は顧客を生むことに役立ち、事業への専心は次のジャンプのためである。

世界の不動産不況の内容はネットの討論番組で、経産省出身の藤和彦さんが述べられた内容。
日本のマスコミは株価だけに反応しているが、まったく不可解である。

さあ、ここで不景気が来るのだから受注産業は厳しい。
新しく打って出るネタはないか。
勝負はここにある。
それは過去10年をどう過ごしたかが問われることに等しい。

今からでも打つ手はあるはずで、それが社長の仕事というわけである。




実行へのヒント892

2024年06月17日 | Weblog


ここを上手に乗り越えよう-2
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前回は、以下3点の1.と 2.について述べた。
1.甘い言葉には乗らない
2.起業までのプロセスと注意点は3つ
3.自己成長を常に意識する
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だから個人的にアドヴァイスする場合には、
・行動力に溢れ過ぎる人には、「充分準備を重ねてから」と言い、
・考え込んでしまうタイプには、「何事も試してみなければ分からない」と言うことになる。

さて今回は、
3.自己成長を常に意識する
について述べよう。

事業を実行していると利益の方に気を取られるが故に、自己成長など後回しになりがちである。
ところが将来の収益(収入)を決めるのは、実際社長自身の成長にかかっている。
私が仕事の軸足を地元の三鷹に置き、SOHO CITY みたか構想に本格的に関わって26年が経つ。
そのプロセスと現在の結果を踏まえて自信を持って言える。

2-3年ではわからないか、5年10年20年と経つと明確に収益の差になって表れる。
経営は生き物だから、社長の成長率=収益の成長率とは単純に言えない。
ただし、社長が成長すれば業績は伸びる。
その内容は明らかで次の様にまとめられる。

1)我々は事業計画書を経営の最重要ツールとして活用する(そのように学んでもらう)。
2)事業計画書の本質は社長の考えを尽くすことにあり、しかも現実とリンクしていなければ無意味である。
3)言うは易いが、これは大変骨の折れる仕事だ。この成長へのプロセスにおいて社長は地力をつけざるを得ない。

人間は本来怠け者だし、大変よりも楽な方を選びたい。
それでよい時もあるが、経営についてだけはそれが許されない。
何故なら市場競争があるからである。
天才ではない普通の人が実力をつけるには、毎日トレーニングを重ねる以外に方法がない。

事業を続けるには
・売るものを磨き
・売り方を磨き
・社長自身が自分を磨く
こと意外にはない。
ただ、これはかなりしんどい。

だから10年続く確率は10%しかない。
途中で脱落する人が9割もいるのは当たり前なのかもしれない。

ただ経験的に次の事だけは言える。
辛いと思ったら、逃げ腰となるより体ごとぶつかる勇気が必要である。
そのものに飛び込み一体となってみるのである。

それに値する仕事。
それに値する仲間。
それに値する新たな機会へ飛び込む勇気。
もちろんそれは見込みあっての事である。

その結果、個人ではたかが知れている、という組織優位の呪縛から
個人でもこれだけ出来る、に変わる。
結果がついてくるとこれが一転、急に面白くなってしまうものなのだ。

ここがミソだろう。

だから希望が持てる社会を待つのではなく、希望が持てるように自分から動いてみよう。

小さくても構わない。
まずは自分に合った目標を今、ここで立ててみる。
そして本気でやり遂げてみるのだ。
その小さなチャレンジが、間違いなく自分を成長させる。

成功とは、本人の着想と日々の努力の積み重ねの中にこそある。
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「人が生きていくうえで、何らかの生きがいを持つことは大切ですが、それにはまず手の届く目標を立てることが必要でしょう。
ですから私はどんな小さなことでもいいから自分なりの目標を持ちなさいと言います。
それをクリアできた時の気分を味わってほしい。
それは次の目標へのステップともなり、ひいては生きがいにつながると思うから。」

.(寺田千代乃:アート引越しセンター創業者)



実行へのヒント891

2024年05月29日 | Weblog


ここを上手に乗り越えよう

「たまにおこずかいを稼げばいいや」という気持ちではなく、継続的に月額30万円、50万円、100万円と稼ぎたい人は次の事に気をつけたらいい。
(主婦の副業で年収100万円が目標でも、いつかライフワークをものにしたいと考える人も同じである)

1.甘い言葉には乗らない
2.起業までのプロセスと注意点は3つ
3.自己成長を常に意識する
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順に説明しよう。
1.甘い言葉には乗らない

世の中に甘い言葉と話は散在しているが、本物に甘い言葉も話もない。
何故なら市場競争があるからである。
収入のある事業とは、目のつけどころと実力勝負だから、相手が強ければ負けて売り上げが伸びない。
目のつけどころとは、そういう競合が居なければ勝てるというケースなどである。
それでも普段から力をつける努力をしていないと、ある時から痛い目を見る。

表現を変えてみよう。
例えば実力の点で言うと、
・あなたもすぐに起業できる
・好きなことで起業できる
・あなたの得意を売りなさい
などのキャッチフレーズは「条件つき」と理解しなければならない。

つまり空白の市場に打って出れば初期は勝てる。
しかし顧客を増やしていくと次第に実力がある相手に負けるのである。

すぐに起業できるの類も、起業は誰でもできるから間違いではない。
しかし経営は別だ。
売るもの売り方を絶えず工夫しなければ、すぐに市場競争から脱落する。
継続して安定利益を得るには、経営マインドと普段からの努力が必要である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.起業までのプロセスと注意点は3つ

起業へのプロセスとはざっと下記の4点に分けられる。

1)起業のきっかけ
2)学びと修行の期間
3)見通しと決断
4)実戦

注意3点とは次の事を言う。

① きっかけを上手につかみ、充分に実力を身につける事。
② 何をやろうと自由だが、要は成功するか否かだ。
③ 理に適った経営決断を行う。勢いだけの一発勝負はかけない。

順に説明しよう。

① きっかけを上手につかみ、充分に実力を身につける事。

ビジネスチャンスは至る所にある、と昔から言われている。
至る所にあるなら、世の中には成功者で溢れているはずである。
直線的にそうはならない理由はこうだ。

・ビジネスチャンス(きっかけ)とは、起業しようとする人の持てるものと、外部環境の何かの化学変化である。
・それは面白い!と思っても(化学反応があっても)事業として成り立つか、はまた別である。
 出来るだけの情報を集め、自分で試してみなければわからない。
 いける手ごたえがあれば十分な実務経験を積む先へ駒を進める事。
・何回も試した後、事業計画書を練り上げてみる。
 その上で収支の見通しが立つなら前へ。
 立たないのなら手掛けるのは危険である。

② 何をやろうと自由だが、要は成功するか否かだ。

・事業計画書が練り上げられても、実務経験を踏むまでは本物とは言えない。
・しかも成功者は一度決めたらモーレツな努力を注ぎ込む。
・方向は3つあって
  売るものを磨くこと
  売り方を磨くこと
  自分自身を磨くこと
 であり本人はそれへの興味が尽きなくなる。

事業選びは恋愛に例えると分かり易い。
一目惚れもあるが、何気なく触れ合っているうちに恋心が芽生えることも珍しくはない。

その結果として、
・好きこそものの上手なれ
・惚れてしまえば千里も一里
となる。
早いか遅いかはともかく、惚れるとは十分に相手を理解することだ。

③ 理に適った経営決断を行う。勢いだけの一発勝負はかけない。

・理に適った経営決断には、判断材料として事業計画書を充分に練り上げることが必要となる。
・無理がある場合にはまず実績はついて来ない(まぐれ当たりは稀にあるが、続くことはない)。
・決断は社長の仕事である。利益責任も同じ。
・準備や考える事が面倒くさくなって、大金を一発勝負にぶち込む人もいる。
 爽快感は得られるが、これは必ず負ける。

加えてひとつ述べておこう。

・上手に滑り出せばよいが、「これは間違った」と事業を始めてから気づく場合も少なくない。
・これを挽回するには、もう一度「決断」の前まで戻る必要がある。
君子豹変せよ。

これだからお金をかけない起業が勧められる所以である。
この道は明治生まれの大実業家によっても勧められている。
その本「私の行き方」から抜粋してみよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私はこれからの道は、経費がかからないで、自分の一寸した注意、一寸した発明、一寸した工夫で商いの出来るものを、皆が選んでゆくように希望する。
経費を沢山かけないということを最後まで頑張りとおす人が最後の勝利を得る。
大概の人は少し良くなると欲が出て、こうもしたいああもしたいと思って経費をかけ過ぎる。

これからの人は売り上げの増加に努力するよりも、寧ろ経費をかけないことに努力すべきである。
これからやってゆく人のモットーは実はここにある。
余り経費をかけ過ぎると、いわゆる今までの小売商と同じ憂き目を見ることになってしまう。
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(小林一三:こばやし いちぞう、1873年(明治6年)1月3日 - 1957年(昭和32年)1月25日))
※ 阪急電鉄をはじめとする阪急東宝グループ(現・阪急阪神東宝グループ)、宝塚劇場の創業者。

続きは次回に述べることにしよう。




実行へのヒント890

2024年05月20日 | Weblog


BOBOS(ボボズ)

先日、身の丈起業のセミナーで次のような話をした。

・身の丈起業家とはおこづかい稼ぎではなく、継続した収入を得るビジネスを行う人である。
・収入は年収100万円から2,000万円までで、単独収入でもダブルインカムでもいい。
 (主婦の副業から自立一本立ちまで)
・キーワードは「納得」。仕事と収入と人生への「納得」。

で、当たり前の話だが理由はこうだ。

・何かのスペシャリストにならなければ十分には稼げない。
・それには懸命な努力が必要である。
・凡人でも時間をかけて努力を続ければ、スペシャリストになれる。

ところが多くの場合、この事実を理解している人は少ない。
それ以外に人間が成長する秘訣などないのだが。

そんなことを考えていたら、友人が
「ボボズって知ってるかぁ」
と言うので、思わずググってしまった。

BOBOS(ボボズ)はジャーナリストのディビッド・ブルックスの造語で、お金はあっても質素な暮らしをする人たちの事を言うらしい。
BOBOSへの必要資源は3つある。

・スペシャリストになる事
・長期視点でお金に困らない経済力
・家族と友人との豊かな人間関係

「この頃アメリカで増えてるんだよ」
と友人は続けた。

「金の話ばっかりの世界にうんざりしてる」
と友人は続けたが、その意味は良く分かる。
さしずめ、私はそれへの方法を教えているわけだ(笑)。

「あいつら派手な暮らしが嫌いなんだ」
と、さらに友人は続けた。
金満家よりBOBOS(ボボズ)の方がどれだけスマートでクールではないか、と思う。



実行へのヒント809

2024年05月05日 | Weblog


暮らしづくり

コロナ騒ぎ以来リモートワークが増えた。
そこで工夫を重ね、自分の暮らしに新たな視点と実践を取り入れた事例は多い。
それはこんなことだ。

・家飲みだけでなく家事の分担
・食事の後片付けを手伝う
・主夫の料理
・素材に使う家庭菜園
・花苗を買って植えてみる
・部屋に観賞植物を置く
・散歩での新発見
・近場への日帰り旅行、食事はリッチに

などで、サラリーマンも会社だけでなく、家での暮らしを意識し始めた。
つき合いだと称して月に何万円も外で飲んでいたのが、家で飲むから1万円で済む。
仕事についても考え始めた。

「会社で一体何をしていたのか」
「働く意味とは何か」
「これから自分は何をすべきか」

全員とは言わないが、この頃人生や仕事に「意味」を求め始めた人が増えている。
その人々にとって一番身近で実践し易いのは、あらためて暮らしを見つめ、新たに暮らしを手づくりする事だったのだろう。
同時に「これは面白い」という実感と発見があったと思われる。

日本人は未来への脱皮を始めたのではないか。

通勤が減り自分の時間は確かに増えたのだから、様々な方向へ思索を始めたのも面白い。
暮らしから始まり、ご近所づきあい、地域の在り方、政治の在り方、憲法論議、今後の日本の行く末などだが、それらはいずれ行動に現れる。

目の前の仕事でも、
「数字に踊らされるのはもう十分」
「どうせなら意味のある事をしたい」
と心が変化してきたのは日本人だけではないらしい。

一方で定年後も働くことを模索する人は年々増えている。
継続雇用、転職、起業と選択の余地はある。
が、ともかく副収入が欲しい。
年金+副収入の「大衆副業化社会」はもう来ているし、それに備え各種の集まりに参加して情報を集める現役組も少なくない。

こういう意味でも庶民は自分の手で「暮らしづくり」を始めている。
年金というセーフティネットがあるから、この環境を充分に活用してほしいと思う。

新たな仕事との出会いへのコツは
・どんどん動くこと(出会いの回数を増やす)
・中身が分からないなら見て聞いて試してみる

で、アメリカのビジネススクールやシリコンバレーでは「Fail fast(失敗するなら早い段階で)」と教えるらしい。
日本では「やってみなはれ!」の掛け声が有名である。

お金をかけなければ失敗は怖くない。
逆に勢いだけの一発勝負は避けた方が無難である。
こうして静かに活躍するシニアが増える日本は、世界的高齢化社会のお手本となる。
社会常識を身につけたシニアから、自分の実践を含んだ魅力的な日本を発信する現実はもう始まっている。

世界最高齢プログラマー、若宮正子さんはその良い事例のひとつではないか。
さあ、続いてやってみよう!





実行へのヒント808

2024年04月13日 | Weblog



魅力のつくり方

ビジネスでも公共の仕事でも時代が変わっていくのだから、その波に乗って変わった方が楽しいし、何より成果が出る。

そしてどの時代にも求められるのは魅力である。

魅力づくりや差別化が大変だというビジネスマンは多い。
確かにそうだろう。
簡単ではない。

しかし現実には単純かつ誰にでもできる法則、といったものがある。
それはこうだ。

1.自社の魅力づくりをじっくり考えてみる。
  売るもの、売り方の両方から考えてみるとよい。
  アイディアを練る。
2.次に何度か試してみる。
  実際の感触が分かる。
  お客様に受けるか否か、もわかる。
  お客様の反応を取り入れ、もう少し試してみる。
3.さあ、ここで検討すべき課題と対応策がおおよそ出揃うはずである。
  そこでおもむろに、心を透明にして上流工程からの設計を行う。

そして実行すれば大概受ける。
それでも受けなければ、1.~3.を繰り返す。

法則は以上である。

もし、それでも受けなければ、それは前提が間違っているのである。
だから最上流工程である「前提」を再検討すべきだ。

このようなアプローチをもう少し論理的にしたものを「エフェクチュエーション」と呼ぶ。

・手元のできるところからスタートする
・空白の画用紙に島を描いていくイメージ
・最後まで空白は無くならない

の3点が特徴だ。
インド生まれのサラス・サラスバシー博士により2008年に提唱された。

最初に戻って、魅力づくりは本当に不可能なのだろうか。
今一度、静かなところで自分自身に問うてみればいい。
そぉか、こう考えればいいのだと気づけば値千金。
今までの努力を否定することなく、新たな自分のありかたを、新たなレイヤーにして上からかぶせればいい。
これがパラダイム・チェンジである。
だから古いパラダイムに縛られていると、新しい現象を理解できないし、打ち手も読めない。

しかし時代の前提が行き詰まり、新たなパラダイムに入ったことを示す兆候はあちらこちらにある。
外部環境は確かに大きく変化している。
さあどうしようか、の時代である。

この状態を「閉塞感」と片づけるか、「新たなチャンス」と見るかは正に本人次第である。

見方を変え、考え方を変え、行動してみれば、私が何を言っているのかが分かる。
行動しない人には実感がなく、机上のロジックで勝負を繰り返す。
つまり古いパラダイムから抜けられない。

世の中は千変万化。
だから変わらない、とした「前提」に手をつけることは重要なのだ。
それには先ず本気で取り組む事。
同時に身体を動かすことをお勧めしたい。



実行へのヒント807

2024年03月01日 | Weblog


「大衆副業化社会」の到来

成長停止経済を迎えた日本での増収計画の一端について前回述べた。
何よりも、これは日本中が「大衆副業化社会」を迎えたことを示す。

「大衆副業化社会」とはなにか。
これを説明するには”パラレルキャリア”の概念について確認すると分かり易い。

パラレルキャリアとはピーター・ドラッカーによって提唱された言葉で、個人の労働寿命が企業の平均寿命を上回ってしまったことから生まれた。
更に進化し、本業を持ちながら副業で楽しむ、あるいは本業とボランティア活動を行い、様々な人を知り、より深く生きることが出来るありかたとして知られるようになった。
自分自身の成長と社会へのプラス要因の概念として法政大学大学院・石山恒貴教授が提唱、研究されている。

図示したのはその概念を整理したもので、何もこの4つのワクに限る話ではない。
人間は太古の昔から、意外とパラレルワークを実行していたとも言える(縄文時代の竪穴式住居群)。

逆に一番単純なモデルは、会社に勤めながら家族を持つ日本人そのものだ。
会社で働いた後の家族団らんといえば微笑ましいが、吞み過ぎて帰宅が遅くなり、奥さんから大目玉を食らったとか(笑)。

そう考えれば、
「おれもやってるんだなぁ~」
と思わず納得してしまう人は多いだろう。

逆にマイナス効果としては、活動の表面積が広がるために「わずらわしい」「自分の時間が少なくなる」などの声が実際に多数ある。

これを上手にこなすヒントとして、
・自分に時間と負荷をかけすぎない工夫をすること
を挙げたい。

周囲には、
・他人に強いない心遣いのある大人の集団
を心掛けてほしい。

それでも心無い人は社会に存在する。
こんな人に出会った場合、私はこう呟く。
「学ばせていただき、ありがとうございます。これで私の人生も、ひとついろどり豊かになりました」

自らの人生を豊かに過ごそう、と決心することで自分自身の解釈を変える。
決して相手を変えようとしないところに、大いなる工夫の余地がある(爆!)。

さらに言えば、人生に健全な意欲がある人だけが、
・パラレルキャリアとか
・副業を
行うのであり、そうでない人は今のまま、そのままでよい。

けれど大衆副業化時代とパラレルキャリアは広がるだろう。
やはり豊かな人生を求めるのが人間本来の姿だからだ。

一方で何もやらない人も、それはそれで立派な人生だ。
本人が嘆きさえしなければ。







実行へのヒント806

2024年02月23日 | Weblog


推定増収100億円プロジェクト

経済成長は60年代を頂点に近年の日本経済の成長は良くて1%程度、伸びていると言われる米国も1-2%である。
10年分を足し算すると、
・100が110になる世界で生きている(実体経済)。

一方、時価総額の世界では金融緩和で刷りまくった金が土地と株に流れ、今日は過去最高の株価となった。
実体経済から派生する時価総額というものは、
・100が300とか400になっている世界らしい。

派生する方の金が増えたからと言って、実体経済が動くわけではない。
いずれどうなるかは歴史が示している通りである。

一方すぐそこにある幸せをつかみ、経済的に豊かを目指す方法は、あまりにも単純なので忘れられている。
つまり「働くこと」である。
今は副業という手段も広がった。
お金さえかけすぎなければリスクは低い。
副業で趣味のモノを売ったり、効率は悪いが丁寧に教えるサービス業には勝ち目がある。
誰が何と言おうと、理に適っているからだ。

そこで仮に20万人の地域(自治体)があり、そのうちたった5%相当の10,000人が副業で年間100万円を稼いだとしよう。
(月収は8万5千円くらいだ)
100万円×1万人=100億円
となる。
これが増収100億円プロジェクトの正体である。

新たに100万円が懐に入ると、人は20-30万円ほどは使いたくなるものである。
それが地域に落ちるか、都心の魅力に支払われるかはわからない。
しかしその分、日本の景気は底上げされる。
少なくとも個人的には気分がいい。

まちの空気も変わる。
例えば”駅前活性化”は常とう句だが、現実にどうするかの議論がすっぽり抜け落ちている。
駅前の風景はそのままに、2階で働く奥さんが得意技を発揮し、あるいは新たに学んだ技を活かして年に100万円を稼ぐことは十分に可能だ。
景気の良い笑顔が広がるだろう。

この考え方を10の地域が行えば1,000億円。
100の地域が行えば1兆円が国民の懐に直接転がり込む。
そのうち20-30%が使われると・・・。

という世界が目の前に広がっている。
このように個人からの収入増という視点から見れば、可能性は未開発状態だと言える。

成長停止経済を迎えた日本でも、視点さえ変えれば豊かさへの可能性はまだまだ広がる。
変えたくない人は社会に文句を言うが、果たしてそれで何が手に入るのか。

働くと元気になる。
小遣いが増えて気分もよい。
周囲も協力してくれて笑顔が広がる。
それに100万円稼げば、次は300万円を稼ぎたくなるのが人間じゃなかろうか。