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続・誰が”円”を売ったのか?

2013年01月25日 18時40分36秒 | 経済関連
東証株価指数を見た理由は、東証1部の買い越し額がどのくらいなんだろうな、と思って調べてみたら、謎が出てきたというものだ。そもそもは、昨年12月からの円安相場がどのように起こってきたか、というのが大変気になるわけだ。


先日も書いたが、円を売るには、そもそも「円を持っている人」じゃなければならない。円を持つには、国内で円資産を持っているか、円を借りる必要があるわけだが、何十兆円も売りポジションを構築するには、かなりの資金調達力がないと無理だ。
例えば、持ってるドル資産を担保に円を借り入れるとして、貸し出す金融機関なんかの円資産が大幅に取り崩されることになるので、銀行が10兆円を貸すとなればその分の国債売却や貸出金回収が伴う、ということになる。


なので、直接円資産を持っていようが、借りて先物の円売りを立てていようが、円資産はどこからかやってこなければならない、ということである。それがどこなのか、というのが気になるわけだ。


日本国内の資金が海外に出て行く、これは直接投資の場合もあるかもしれないし、海外債券を買うかもしれないし、貸し出す場合もあるかもしれない。外貨投資の投資信託やFXなどかもしれない。いずれの形を取ろうとも、資金が国内から海外に流出すると、それは「ドル買い」や「ユーロ買い」となる。海外旅行先で両替してもそうだし、お土産を買うのも同じ。


日本全体で見れば、日本国内の家計や企業は海外に投資をしている。近年は毎年海外投資を行っている。だから、資金循環で見れば、海外に流出超となっているわけである。これは、海外勢が日本国債を買いにやってきた、という総合計よりもずっと多くの金額が海外に投資されてきた、ということを意味する。

そうすると、毎年、日本から円資金は外貨に換えられてきて、言うなれば巨額円売りが行われ続けてきた、というわけである。資金循環統計の海外の資金過不足で見れば、毎年海外は需要超過であった。だから、確実に毎年円売りが行われ続けたということである。貿易収支だの経常収支だのという金の動きも全て含んだ上で、ということだ。フローでは確実に円売りである。


個人の持つ外貨建投信なんかを解約する時だと、海外資産を取り崩して円資産に置き換えられるので、通常は金融機関の預貯金などの形に置き換わる。これは資金循環として動きが出てくるわけだから、家計資産の一部が銀行等資金へと振り替わるということになる。海外を介する資金であっても、円買い(外貨投信を売り円の現金に戻す)が行われた結果は資金循環の流れに表れる、ということである。


さて、2011年の動きを見ると、海外は約9.5兆円超の資金需要超過であった。日本から海外に資金がそれだけ流出してしまった、ということだ。投資の形が多いと思うが、いずれにせよ外貨が買われたはずであろう、ということだ。
しかし、11年1月4日のドル円は81.987円だったが、12月30日時点では76.987円だった。5円の円高達成、ということだったわけだ。普通に考えると、円売りがこんなに行われたのに?、とは思う。フローで見ても、海外の資金流入は大したことがないので、いかに海外勢が国債を買ったと言っても、それ以上に日本の海外投資が進んできたなら円資金は海外に流出するだろう。


なのに、円高、と。
過去3年(09~11年)とも海外資金需要超過だったのに、段々と円高が進んだわけだ。その分の円売り外貨買いが行われたはずなのに、だ。


海外子会社の収入を円資金に転換して配当資金なんかに振り向けても、円資金に置き換わった時点で、誰かの口座に配当金なんかの形で移るだけなので資金循環の流れに乗ってくる。資金移動のやり取りが海外と行われたら、全く見えないということはないだろう。それも、数兆~数十兆円という規模であったら、分からないはずがない。


2011年の円高は何故起こったのだろうか?資金流出だったのに、だ。

12年12月の円高局面でも、海外に出たと見られる資金量は僅かに2兆円程度だったようだ。安住大臣の円売り介入9.1兆円規模からすると、余りに過少ではないかな?


よくニュースなんかで出てくる「ミセス・ワタナベ」という架空の投資家の話があるが、あれも都合よく生み出された話ではないかな、と思える。現実に、日本の家計全体が持つ外貨建資産は40兆円にも届かない規模でしかない。FXなんかで外貨を買い持ちしている人がいても、円売りを伴えば資金移動が流れとして表れる。家計保有の全外貨建資産と同額の「円売り外貨買い」を行っても、10円もの円高が達成できるかどうか、ということだ。
財務省の介入は効果が乏しく、ミセスワタナベが行えば効果絶大だと?


そんなわけない。
外人が売れる円なんか、そうそう持ってない。数兆円くらい売っても、これまでの円売り介入効果はほぼなかったじゃないの。


それとも、ドル円の為替の数字自体が、全くのウソであるとしたら?
誰かの都合良く数字が作られているとしたら?

為替の取引結果は全世界中のシステムに反映されるわけだ。それは、一体どこで誰が集計し管理しているのだろうか?アメリカでやっているのか?
だとすると、そいつが不正を働いていないかどうかは、誰がどうやって分かるのだろうか?取引結果全体を見たことがある人間なんかいるか?
本当に正しいかどうかは、全取引の結果を全部突き合わせてみないと分からないんだよ。


資金循環は数字を拾って集めてくるから、静的データとしてそこそこ信頼性がある。即時的ではないが、信頼性は高い。円という通貨の売買結果全部は、日本の内外での資金移動に反映されているから、円資金流出超過であるのに円高が起こるとすれば、数十兆円規模のヤミ資金でも存在するか、為替計算結果に偽造があるか、ということくらいしか思い浮かばないわけだ。ニセ帳簿みたいなものだな。
帳簿操作や粉飾決算などを繰り返してきたアメリカが、そうした粉飾をやっていない、などということは、そう簡単には信じられない。


それは、東証の株価指数の算出結果が不可解である、ということと非常によく似ている。「かんぽの宿」の承継財産の価額が異常だった(http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/6c8f0ce5618fbdc3953c1a30e1fff721)のとも、よく似ている。誰かにとって都合のいい数字を作ることは、そう難しいものではない、ということだ。


アメリカが為替決済システムの特権を失うことを恐れているはずだ、と記事に書いたことがある(http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/bb0575b55d715a44fa9b14075503cd88)。それゆえ共通通貨単位も潰そうとする、ということも。もしも都合良く数字を作るのだとすれば、カラクリがバレてしまうから、それは絶対にダメだと言うに決まっているだろう。


世界中から金を収奪する仕組みを作ったのだとすれば、悪魔のごときペテンだな。


共通通貨単位>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/50d76c535dc9995b44b92e29a8c1817d


東証の株価指数は信用できるか

2013年01月25日 16時01分13秒 | 経済関連
ここ最近の値動きに、疑問を感じないわけではない。どうも謎が多いような気がするのだ。

(※27日追記:
コメントを受けて、当方の勘違いに気付きましたが、元記事はこのままとしておきます。誤解を与える内容ですみません。
お詫びなど>http://blog.goo.ne.jp/critic11110/e/9574b4df4d98ad1221acefb703924a9b)



例えば、買い越し主体は海外投資家であるらしく、個人、金融機関などは売り越しがあるようだ。1.5兆円も買い越したのなら、海外からの新規資金投入でも良さそうなのに、円高にはならなかった。いくら貿易赤字が大きかったとて、単月の赤字額なんて大したことない。海外投資家が持つ日本国内の円資金を株式に移動しただけなんだろうか。円安相場だったから、円買いが1兆円超規模で行われたとも思えないわけだ。


昨年11月30日からの上昇局面を見ても、東証1部の買い越し額は約320億円でしかない。その間、日経平均は9446円→10395円と949円も上がったのだが、時価総額に対する買い越し額はほんの微々たるものでしかない、ということだ。これは、日経平均株価という、ちょっと偏りのある数字を見るからなのかな、と思って、今度はTOPIXを見てみた。


すると、面白いことが分かった。11月30日の781.46から12月28日の859.8まで78.34ポイントの上昇があったわけだが、この買い越しがたったの320億円だった、ということである。
参考までに、10月31日から11月30日までの上昇では約221.64億円の買い越しで、指数は29.37ポイント上昇だった。つまり、投入資金がはるかに少なくても、指数は大幅に上昇しているように見える時も存在する、ということである。

指数を構成する企業群の入れ替えとか、同じ買い越し額であっても、時価総額変動への影響度が銘柄ことで違う、ということなのかもしれない。が、合成されたTOPIXという指数が上下するということによって、一般の参加者たちは「上昇相場か、他の大勢も参加して買っているのか」といったことを判断するわけだ。

ところが、実際には、大して買われていもしないのに、数字だけどんどん大きくなっているとすれば、それはどうなのだろうか?という話だ。市場に投入される金額にほぼ比例するような形で指数が変動しないと、普通の人は個別株価の上昇と同じようなイメージを持っているはずなのに、それとは全然違うというのはおかしいのではないかと思う。


株価指数というのは言うなれば「価格」のようなものなので、その表示が公正でないなら、市場参加者は判断ができなくなるではないか。しかも、指数算出方法が事後的に他者から完全検証できる形なのかどうか、という疑問がある。数値を勝手に捏造できるというような仕組みであると、実際に算出される指数が妥当なものかどうかは判断できない。


参考までに、今回の上昇相場以外の時期も見たんですよ。すると、更なる謎が生じました。
2012年の1月4日から暫く上昇相場が観察されていたわけですが、売買代金との比較だと、疑問としか思えなかったわけである。

・1/4~1/27:買越257.46億円、TOPIX 18.14上昇
・1/30~3/2:売越268万円、指数76.69上昇
・3/5~3/30:売越95.18億円、指数16.53上昇
・4/2~4/27:売越316.27億円、指数50.08下落

1月の上昇分は大したことがなかったわけですが、もっと謎なのは売り越された2月に何倍ものTOPIX指数上昇が見られていること、です。今回の320億円で78ポイント以上の上昇の方がまだマシに見える、と。
基本的に株式購入に投入される資金が入ることで価格が上昇し、時価総額が増えるということからすると、こうした資金の出入りが殆どないのに指数(価格)が大幅変動するという算出方法そのものに問題があるとしか思えないわけだ。


これは、投資家を騙しているのと同じ。指数を好きなように操作したり、陰謀でいじったりしているのと見分けがつかないから。


指数の水準で投入資金への反応度が変わるかもしれないと思い、別な時期でも見てみたんですよ。
03年4月30日にはTOPIX指数は796.56だったが、上昇相場によって6月27日には903.06まで上昇(+106.5ポイント)でした。年末上昇の相場と近い水準ですわな。800を挟んで上昇、ということですので。この上昇には845億円の買い越しとなっていました。

2012年1月4日始値の742.99から3月30日の854.35までの+111.36と似たような上昇幅だったわけですが、03年には845億円買い越しだったものが、12年1月~3月では「162.25億円買い越し」でしかなかった、ということです。


これらから分かることは、株価指数といった数値は信用できない、ということです。単なるコンピュータの中のゲーム式世界で合成された数値であるかもしれない、ということです。事後的に全銘柄のデータから指数算出過程が検証できないなら、出鱈目数値があたかも「公正な数字」であるかのように信じ込まされているだけかもしれない、という疑いは払拭できないですね。

その後の上昇相場では、04年11月29日に1103.60だったTOPIXは、12月には1298億円もの大幅買い越しとなっていたわけですが、指数は僅かな上昇に留まり1140.19と約37ポイントしか大きくなっていませんでした。

日々の各株価から算出される時価総額と算出式に用いられる数値が公表される必要があるだろう。その全銘柄の合計値からTOPIXが計算できるはずなので、任意の日のデータが事後的に計算でき検証できる必要がある。今はブラックボックスのままなのではないか。調べてみたが公表データは見つけ出せなかった。式があるだけ。
100近くも指数が上昇(12年1月30日~3月30日)しているのに、売り越し額がはるかに多いというのは、明らかにヘンな指数算出方法であるとしか思えない。