“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

“愛をください”症候群(ストーカー、痴漢、境界性パーソナリティ障害)

2018年02月06日 07時39分27秒 | 心の病
 NHK-Eテレ、ハートネットTVで「メンタルヘルス入門」という番組が放送されました。
 1は病気としての「痴漢」の治療、2は「境界性パーソナリティ障害」です。
 進行役はタレントの壇密さん。

 なぜこの項目に入れたかというと、その根源が子ども時代の経験に大きく依存しているから。

1 痴漢を治す条件反射制御法
2017年9月19日



 最近よく耳にするようになった「メンタルヘルス」。私、壇蜜と一緒に基本から学びませんか?精神疾患の世界的診断基準であるDSM-5では、さまざまな精神疾患が解説されています。悪夢障害、露出障害、フェティシズム障害など、種類は実にさまざま。壇蜜さんが、白衣姿の精神科研修医に扮し、精神疾患の症状や治療法をわかりやすく学んでいきます。
 世間を騒がせている痴漢。千葉市にある国立病院機構・下総精神医療センターでは、条件反射制御法という治療法で、痴漢を繰り返す人を治療しています。精神疾患の世界的な診断基準であるDSM-5には、痴漢を反復して犯す症状が「窃触障害」として記載されています。何度も刑務所に入ったにも関わらず、痴漢をやめられないという男性の治療に密着。マネキンをさわっているうちに、どんどん痴漢への欲求が消えていくという最先端の治療法をご紹介します。タレントの壇蜜さんが、痴漢の治療について学んでいきます。


 人間の脳の役割を大きく分けると、動物脳(本能)と人間脳(理性)に分けられます。
 動物脳の行動の基本は生き抜くために「食べる」「セックスする」「守る」。
 しかし本能を野放しにすると社会生活ができないので、人間脳の理性で制御するのが現代社会です。

 ここで、子ども時代に過酷な生活(虐待やDV目撃)にさらされると、「殺される、生き延びなくちゃ」という本能がむき出しになる。
 大人になっても本能を理性で制御できなくなり、この表現形の一つが「痴漢」(セックスに繋がる行為)と説明されていました。

 人間性を回復させる(むき出しの本能を理性でコントロールする)にはどうしたらよいのか?

 究極の治療は、「条件反射制御法」という、「動物脳に“失敗経験”をさせ続ける」手法でした。
 病的な痴漢常習入院患者に、マネキンを使って痴漢を疑似体験させます。
 柔らかい女性の胸の感触を期待して触ってもプラスチック製の硬いものだった、というガッカリ感を繰り返すことにより、動物脳がこの行為から興味を失っていくというカラクリ。
 紹介例では、マネキンタッチを何百回も繰り返すことにより、最初は「ドキドキした」「快感だった」が、徐々に失われて最後は「別に何にも感じない」になっていき、その変化に驚きました。

 番組の中では万引き常習犯も紹介されました。こちらは太古の「狩猟」行為がむき出しになったと考えます。同じ「条件反射制御法」で軽快。

 この治療法の開発者である平井愼二医師、以前ストーカー加害者の治療「ストーカー 私が加害者になった理由」でも登場しました。今回の番組の方が理解しやすい構成でした。

2 境界性パーソナリティ障害
2017年9月20日
 今回のテーマは、「境界性パーソナリティ障害」。見捨てられることがとても不安で、リストカットなどの自傷行為を繰り返してしまう。境界性パーソナリティ障害と診断された女性の本音、そして、恋人が境界性パーソナリティ障害だったという男性の声から、この障害の本当の姿を明らかにします。


 境界性パーソナリティ障害では「見捨てられ不安」が強い、と説明されていました。
 これも子ども時代に親の愛情が得られず、ずっと愛に飢えていることが引き金になっています。

 日本では子どもがすこやかに育つ環境が徐々に失われてきています。

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