“子ども”を取り巻く諸問題

育児・親子・家族・発達障害・・・気になる情報を書き留めました(本棚4)。

夏休みと“スマホ依存症”

2023年08月14日 05時56分00秒 | 子どもの心の問題
「スマホ依存症」という言葉をよく耳にするようになりました。
スマホの使い方に関しては、
小児科医の間でも賛否両論です。
「生活に支障が出るほど依存しているのはまずい」
という否定的意見がある一方で、
「発達障害系には欠かせないツール、
 これで助けられる子どもたちもたくさんいる」
というスマホ使用を支持する意見もあります。

新しい便利なツールができれば、
とりあえず使ってみたくなるのが人間の性、
実際に使ってみて、
「これはこんな感じで使うのが自分に合っている」
と落としどころを見つけるのが自然だと思うのですが…
現実にはうまくいかない例が多々ありそうです。

スマホに依存傾向がある子供の場合、
その背景を探ることが大切だと思います。

おそらく、
・リアルワールドで生きづらい子どもがスマホの中に居場所を見つけた
・スマホをストレスの逃げ場にしている
要素が垣間見えると思われます。

最近、外来で2~3歳児がスマホを上手に捜査している光景を目にするようになりました。
お母さんに尋ねると、
「スマホを与えるとおとなしくしてくれるのでつい…」
と反省の色を顔ににじませながら答えます。
これは「スマホの子育ての一部を依頼している」要素があり、
お母さんとしては複雑な気持ちながら、
しかし子どもが騒いでいると周りの大人の視線が痛いので、
つい頼ってしまいがちという現代社会の事情もありそうです。

というわけで、
スマホは現代社会に欠かせないツールになっており、
ポイントは「振り回されるのではなく使いこなす」こと、
それがうまくいかず依存するときは、
その背景を探り解決を図ることが必要、
そしてその背景は様々な事情がケースバイケースで隠れている、
ということになりそうです。

以下の記事は、
夏休みにスマホ依存が助長されることを懸念した内容ですが、
「親が一緒にスマホに参加する」
と、子育てをスマホに依頼している要素を解消しましょう、
もっと時間とエネルギーを使って子育てしましょう、
という提言のように聞こえます。

▢ 子どものスマホ依存からの脱却、専門家「むやみに取り上げない・アプリなど積極活用」
 学校が休みになっている今はゲームやSNS、さらには動画の閲覧などで、子どもたちが長時間、スマホを使ってしまう可能性があります。中には日常生活に支障が出る「依存状態」になってしまうことも。一体どうすればいいのでしょうか。 
 子どものデジタル教育に詳しい愛知淑徳大学の佐藤教授に聞きました。 

Q. 懸念されることって何かありますか?(上坂アナウンサー)
A. 「スマホ依存症という症状があります。心身を損なうような病気になって、通院している方もいる」(愛知淑徳大学人間情報学部 佐藤朝美教授) 
 ”スマホ依存”は日常生活よりスマホを優先し、生活に支障が出ている状態です。 

Q. おうちでお子さんたちの様子を見ながら、こうやってスマホ依存か大丈夫かなっていうのを確認する方法があるということですか?(上坂アナウンサー) A.「調査では子ども向けに8項目で確認をしています」(佐藤教授)
・・・


・・・8項目のうち5項目以上当てはまると、依存が心配されるといいます。 「依存傾向になってしまう子は、調査によれば、現実のリアルな場での悩みやストレスを抱えている傾向が大きいので、そちらを解決しないとスマホを取り上げると逃げ場がない。かえってかわいそうな状況になってしまう場合もあるので、もしスマホ依存の傾向が見られるようであれば、スマホを取り上げる以前にその子が何に悩んでいるのか、何にストレスを感じているのかということにお母様方は注意をしたほうが良いのではないかと思う」(佐藤教授)

◆「デジタルを使う時間をアクティブな方に促す」

 では、子どもが”スマホ依存”の傾向がみられたらどのような対策をとればいいのでしょうか。 「夏休みはお母様方もすごく大変だと思うんですけれども、デジタルを使う時間をアクティブな方に促してあげるといいんじゃないかと思う」(佐藤教授)

◆ アプリを使って子どもの個性を伸ばす方法も
 スマホをむやみに取り上げるのではなく、積極的に活用することで”依存”状態から脱却し、子どもの個性を伸ばす方法もあるといいます。 

Q. 親御さんが提案できるような、楽しくクリエーティビティーを伸ばせるようなアプリだったりサービスがあるんですか?(上坂アナウンサー) 
A.「いろいろあると思います。お話作りができる絵本アプリもある。例えば、パーツを組み合わせてストーリーを作った後に、自分の声を吹き込めたりそれをみんなで見たり、例えばゲームか楽しくて楽しくてしょうがないので、腹を決めてお母さんも一緒にやる。子どもに教えてもらう。そしてその解説動画を『お母さん用に解説動画作って』みたいな促し方もあると思う」(佐藤教授) 「スマホと触れ合える時間というのを逆に使うことで、子どもたちの個性や特徴を生かしてあげる、そういうチャンスにもしかしたら夏休みできるかもしれない。」(上坂アナウンサー) 「この夏はプログラミングにチャレンジしてみようとか、動画編集にチャレンジしてみようとか、そういう目標を決めて、1人でやるとなかなか難しいところもあるので、一緒にやってみるといいのかもしれない」(佐藤教授)



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