かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 169(ネパール)

2020-02-04 22:02:21 | 短歌の鑑賞
  馬場の外国詠 21(2009年9月)【牛】『ゆふがほの家』(2006年刊)94頁~ 
     参加者:S・S、曽我亮子、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
     レポーター:曽我 亮子    司会とまとめ:鹿取 未放


169 知らざりきポインセチアは巨木にてネパールに来ればいづこにも立つ

(レポート)
 ポインセチアの巨木とは本当に驚きです!クリスマスの花しか知らない日本人にとって、とても信じがたい光景ですね。「知らざりき」と初句にもってこられたことで、本当に驚かれたご様子が実感されます。いつの日か私もポインセチアの巨木にぜひ会ってみたいです。(曽我)


(まとめ)
 「知らざりき」という強い初句切れの歌であるが、明るい驚きを表していて効果的である。貧しい民衆の暮らしを描いた後に突如緊張のほどけた内容になっており、連作を活かした歌の置き方である。本当にポインセチアは身の丈を超す巨木で、ヒマラヤの白い高峰を遠景において赤い葉を輝かせていたのだった。(鹿取)


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