祝婚歌

日本を代表する詩人『吉野　弘』さん☆

恥ずかしながら、今まで知らなかった方でした☆

ひょんなことから作品を知り、熟読を重ねたところ、私は心を洗われた気持ちになってしまいました☆

何度も何度も読むにつれ、どんどん引き込まれ、感動し、そして涙が、、、、、☆





『祝婚歌』という作品があります☆

姪っ子さんの結婚式に出席できないため、姪夫婦に書き送った詩ですが、吉野さんは姪っ子さんを愛していたのでしょうね☆

優しさに溢れる詩です☆


本当に、「いいな～」って、、、☆

祝　婚　歌

二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり　ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で　風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと　胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい