希望がなくても、見ろよ！青い空、白い雲

今から十数年まえ、体調が悪く、医院で漢方薬を処方してもらっていた頃のこと。

診察の時に、ジッと目をつぶって私の話を聞いていたお医者さんに、「きみは・・・、
”希望”がないんだねぇ・・・」と、ため息をつかれました。

自分ではそこそこクールだとうぬぼれていた私は、しばし、ぼう然としました。

意識せぬうちに、愚痴ばかり、後ろ向きの事柄ばかり話していたのです。自分の体調
の悪い原因を、まわりのアレコレのせいにしていました。しかも、これだけの不幸が
あるのだから、元気にもなれないし、今後も良くなるはずがない、と言っているも同
然でした。

医者に、客観的に「希望がない」と言われて、うろたえましたが、一方で「ほぅ。私
ってヤツは、つくづく希望のない人間だったのかぁ」と、認識できたのです。


自分の問題で、何かを決断しようとした時、迷うことがあります。プラスやマイナス
を考えて、あれこれ悩みます。最後までエネルギーが続かないような気がして、やめ
ておこうかとも思います。

ムダに苦労しそうだから、やっぱり止めておいたほうがいいだろう、とも思ったり。
いやいや、失うものなど何もないのだから、思い切ってやった方がいいんだ。もしダ
メだったら、また引き返せばいいのだから。と、弱気になったり、腰が引けたり、迷
いにまよいます。

しかし、自分が生きている本当の目的が何だったのか、冷静に考えてみれば、おのず
と見えてくるものがあるわけです。より良く生きるため、楽しく生きるため、活き活
きと日々生きるため。長い目で見て、家族のためになるよう。助けを求めている人の
力になれるよう。

困っている人に、かすかでも役に立てる事があって、感謝の気持ちがいただけたら、
これほど嬉しい事はないと思います。能のない自分でも、生きていて良かったんだ、
と思える気がします。


・・・なんとかなる、なんとかなる。呪文のように口に出します。
植木等の歌にもありますね。「見ろよ、青い空～、白い雲～。そのうちなんとか、な
～るぅだろ～ぉ～♪」。


私が元々やりたかったのは何だったのか。なにが一番大事なのか。そのためには今、
どんな努力が必要なのか。まず、この弱気の虫を封じ込めるのが、先決問題になる（笑）



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