リンゴが美味しいこの季節になると我が家で必ず
話題に上るのが亡くなった父と姫1のエピソード
まだ小学生だった姫1は
繊細過ぎる心が痛み
食事を取れなかった時期がある。
当時の姫1の命をつないでいたのは
一口大のお餅を煮て砂糖醤油を絡めたのと
リンゴの甘煮
これだけはほんの少しだけど口に入れることが出来た。
そんな姫1を連れて実家に帰った時の事。
父はいつも食後にリンゴを剥いて食べる。
当たり前のように(でも小さく切って)
「はい、姫1ちゃん」と渡すと
すっとお口に入れた姫1。
すると
「リンゴって生でもおいしいんだ!」
それを聞いた父が
「生で食べないでどうやって食べるんだ???」
一同大爆笑になった。
両親に助けられた思いで東京に戻り
自分独りでは姫1を救えないと専門家の先生の下に通う事になる。
私の絡まった心も姫1の自分を守っていた殻も
柔らかく解して貰って
半年ほど一進一退を繰り返しながら
姫1はすっかり元気になった。
今ではもちろん生のリンゴは大好きである。
甘酸っぱいリンゴの向こうに
ちょっぴり切ない想いが過る。
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