2010年も残すところ半月。今年を振り返ると日本では大災害となる大地震も起きず、地震国日本としては平和な1年であった。
戦後、阪神・淡路大震災の都市型大災害をはじめ全国各地で地震災害は発生したものの、数百年に一度到来するマグニチュード7~8クラスの関東地震や南海トラフ地震などの巨大地震は発生せず日本は比較的穏やかな時が経過した。
これから巨大地震が周期的に発生する時期が到来する。地震災害は揺れだけでなく、火災、津波による被害が心配だ。また、被災後の生活が、元の暮らしに支障なく戻れるのか資金的な準備も必要だ。国は救ってくれない、自助努力とわかっていても、今、地震への備えに費用をかける余裕があまりないのが現実だ。
また、自分の住む地域での地震危険度がどれくらい高いのか理解できる情報が少ない。国や自治体で公表している地震ごとの発生確率や地域の倒壊、火災、液状化などの危険度、また保険、共済などの補償料の高低から読み取る危険度を見ても、今年はどれだけ地震発生の切迫性があるのかわからない。30年以内といわれても、明日なのか、10年、20年先なのか理解に苦しみ、費用をかけてまで準備する必要もないと判断してしまう。
国、自治体も20XX年までに耐震化率を引き上げるなどの目標を掲げているが、地震発生までに間に合うのかと理解してしまう。地震リスクのカウントダウンが個人レベルまでわかる仕組みを構築しないと、なかなか減災は進まない。