横の道@ニコライ堂(PART 1)
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ケイトーは東京のニコライ堂に行ったことがあるのォ~?
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僕はニコライ堂の中に入ったことはないけれど、横の道を歩いたことがありますよ。。。
それで“横の道@ニコライ堂”というタイトルにしたわけぇ~。。。
いや。。。 そうではないのです。。。 あのねぇ~。。。 筑波大学の芸術専門学群で勉強している学生の丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君が研究室にあるパソコンから僕の『徒然ブログ』を覗きに来たのですよ。。。
どうして丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君がケイトーのブログを読みにやって来たと判ったのォ~?
次のリストを見たからですよ。。。
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■『拡大する』
■『「ニコライ堂の横の道」というタッグのページ』
これはライブドアの僕の『徒然ブログ』の日本時間で5月1日の午後6時53分から5月2日の午前2時20分までの約7時間半の「生ログ」の一部ですよ。。。 赤枠で囲んだ箇所に注目してください。
あらっ。。。 午後7時9分にGOOGLEで検索してケイトーのブログの「ニコライ堂の横の道」というタッグのページを開いたのねぇ~。。。
そういうことです。。。
。。。で、どのようなキーワードを入れてGOOGLEで検索したわけなのォ~。。。?
次のようにして検索したのですよ。。。
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■『拡大する』
■『現時点での検索結果』
あらっ。。。 「ニコライ堂の横の道」を入れて検索したのねぇ~。。。 ケイトーのタグのページは上のリストの赤枠で囲んだリンクをクリックすると開くわけぇ~。。。?
そうです。。。
でも。。。、でも。。。、どういうわけで丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君が筑波大学の研究室のパソコンを使って検索したと判ったのォ~?
IPアドレスを調べたのですよ。。。
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■『拡大する』
IPアドレスを調べれば筑波大学からアクセスしたことは判るけれで、アクセスしたのが芸術専門学群で勉強している学生の丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君だということは、プライバシーを守るために公表してないのよ。。。
あのねぇ~、僕も学生のプライバシーを守るために仮名を使っているのですよ。。。 だから、シルヴィーもムキになって厳しいツッコミを入れないで欲しいのです。。。
分かったわァ。。。 ケイトーがそう言うのであれば、サラッと聞き流すことにするわァ~。。。 で、丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君は、どういうわけで「ニコライ堂の横の道」というキーワードを入れて検索したわけなのォ~?
シルヴィーは もう忘れてしまったと思うけれど、松本竣介という画家が「ニコライ堂の横の道」という画題の絵を描いたのですよ。。。
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《ニコライ堂の横の道》 松本竣介
あらっ。。。 これが「ニコライ堂の横の道」という画題の絵なのォ~?
そうですよ。。。
なんだか 見た目がパッとしない絵よねぇ~。。。
実は、この絵のことでシルヴィーと語り合ったことがあるのです。。。
マジで。。。?
ちょっと読んでみてください。。。
「松本竣介の絵が人生を変えた」
大川美術館に来たのは松本竣介の作品を見るためである。 松本は1930年代から40年代にかけて、橋や運河や工場など、それまでの画家が見向きもしなかったものに目を留め、静謐で透明感に溢れる都市風景を描いた。 36歳で亡くなったので作品の数は多くはないが、特異な存在だ。
(中略)
コレクションのきっかけとなった《ニコライ堂の横の道》を見たいと思った。
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《ニコライ堂の横の道》 松本竣介
この絵に出会わなければ美術館は誕生しなかったと言っていいほど、大川氏の運命を左右した絵だ。
商社に勤めていた1963年頃、画商が一枚の絵を持って会社に訪ねてきたという。 だれもが暗いと言って買わなかった売れ残り品を、絵キチの変わり者で知られる大川さんなら買うかもしれないと持ってきたのだった。
「一目見るなり、はっとなった」と大川氏はそのときを振り返る。
「それまで細々と買い集めてきたどの絵ともちがったんです。 言葉にならない衝撃が体の中を駆け巡って、画家の名は知らなかったけれど、即決しましたよ。 値段は20万ほどで、一介のサラリーマンには大変な買い物だったけれど、逡巡する間もなかったです」
(中略)
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《都会》 野田秀夫
野田はアメリカで活躍した社会派の画家で、《都会》はブルックリンの庶民街をモチーフにしたものだ。 肉体労働する男と赤ん坊に乳をあげる女が、風景の両サイドに大きく描かれている。 社会のありようを俯瞰しようとする意図がありありとしている。
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《街》 松本竣介
一方、竣介の《街》はそれに比べてもっと叙情的で多重的だが、おそらく野田の絵に出会ったとき、こんな風に描けるものかと新鮮な驚きに打たれたのではないか。 街が喚起するさまざまなことが、サイズや遠近を無視して重ねられている。 この方法なら自分の感じたことをたくさん描き込めると思ったに違いない。
だが、しばらく夢中になったこの方法は1940年代に入ると姿を消し、《ニコライ堂の横の道》や《運河》のような無人に近い風景にとって代わる。
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《運河》 松本竣介
(中略)
戦時とは生き方を選べない時期である。 癌の宣告を受けるのに似て、運命を何者かに握られ、どう努力してもそれを変えられない。 そういう時期にこのような静謐な風景を描けたのは不思議なように思えるが、よく考えてみると納得できる。
表通りには軍人が闊歩し、兵隊がうごめき、士気を鼓舞するプロパガンダがあふれていたはずだ。 戦争という不可避の事態に右往左往する人の姿が、いやがおうにも目に入っただろう。 そういう生々しい情景を遠ざけるように、彼は建物だけが屹立する風景を切り取っている。 人から自立している橋や建物や運河や堤防を見ていると、まるで生きているようにしっくりと気持ちに馴染んでくるのを感じていたのではないだろうか。
おそらく戦時下の街を歩きながら竣介は充実したときを過ごしていたのだ。 未来にむかってどんな計画も立てられないと悟ったとき、街の細部が親密感を持って迫ってきた。
(注: 赤字はデンマンが強調。
写真はデンマン・ライブラリーより)
40 - 45ページ
『あの画家に会いたい 個人美術館』
著者: 大竹昭子
2009年5月25日
発行所: 株式会社 新潮社
あのねぇ~、上の文章を読んで人と絵の出会いについて考えさせられたのですよ。
人と絵の出会い。。。?
そうですよ。。。 1963年の20万円といえば、庶民にとって大金だったのですよ。 僕が行田市立行田中学校の生徒だった当時、小堀校長先生は自転車で通勤していたのですよ。 他の先生も皆、自転車やバスで通勤していた。 それなのに、音楽の20代の平教員が中古のホンダの乗用車を7万円で買ったという噂が生徒の間に流れて、陰では生徒がその先生をコケにしていましたよ。 とにかく、中古であろうと乗用車で通勤していたのは、その先生だけでしたからね。
それと上の絵と関係あるの?
ありますよ。 僕がその音楽の先生だとして、小川氏が買ったという《ニコライ堂の横の道》を20万円を出して買うだろうか? 先生は買わなかったと思うし。。。、いや、買えなかったでしょう。 僕も絶対に買いませんよ。
つまり、ケイトーにとって《ニコライ堂の横の道》の絵は20万円を払う価値がないと思うの?
7万円でも1万円でも僕は買いません。
どうして。。。?
小川氏の同僚が言ったように「暗い絵」ですよ。。。見ているだけで気持ちが滅入ってしまいそうな絵ですよ。 それなのに小川氏は、なぜ20万円も出して買ったのか?
ケイトーは、その事が気になったの?
そうですよ。
。。。で、なぜ小川氏は20万円も出して買ったとケイトーは思うの?
あのねぇ~。。。野田秀夫さんが描いたという《都会》が紹介されている。
《都会》 野田秀夫
この絵を見てね。 僕はブルックリンが懐かしくなった。
ケイトーはブルックリンで暮らしたことがあるの?
トロント大学の学生の頃、夏休みに僕の愛車・フォードのピントでアメリカ大陸を初めて横断したのですよ。 トロントからカナダ国道1号線でバンクーバーへ、そして、その帰りアメリカ側を通ってノースダコタからシカゴ、そしてニューヨーク、それからブルックリンに落ち着いて、しばらく過ごしたのですよ。 その時のことを記事にも書いたのですよ。
酷暑のブルックリン
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それで、ブルックリンって、どこにあるのでござ~♪~ますか?
あれれぇ~。。。卑弥子さんも知らないのですかぁ~?
アメリカにあるのだと思うのでござ~♪~ますわぁ。もしかしてカリフォル二アですか?
僕にはとっては東京や大阪ぐらいに馴染みのある名前なんだけれど、知らない人にとっては、確かにアメリカのどこかの町と言うように聞こえるかも知れませんよね。
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ブルックリンと言うのはニューヨーク市の5つの区のうちの1つなんですよ。
その5つの区とは。。。?
ブロンクス区、ブルックリン区、マンハッタン区、クイーンズ区、スタテンアイランド区の5つです。ブルックリンと言う名前はオランダの都市ブルーケレンから名づけられた、と言われています。このブルックリン区が一番大きくて250万人が住んでいるのですよ。上の地図では左上にマンハッタン区が見えます。右上に見えるのがクイーンズ区ですよ。
ピンクのところがブリックリンでござ~♪~ますか?
そうです。僕が夏の3ヶ月滞在していたのはブルックリンの南部、地図では下の方ですよ。ベッドフォード・スタイベサント地区と言って、アフロ・アメリカン、つまり、黒人がたくさん住んでいるところです。
それで、どんな雰囲気なのでござ~♪~ますか?
メールの中で書いたジョージのエピソードを書き出しますよ。雰囲気が伝わってくると思います。
ジョージの自由
アメリカは自由な国ですよね。
アメリカに行ったことがありますか?
僕はブルックリンで3ヶ月ほど暮らしましたが、面白かったですよ。
もう、随分前になりますがね、とても暑い夏の3ヶ月でした。
僕は安アパートが建ちならぶ黒人街に部屋を借りたんですよ。
とにかく毎日が、うだるような馬鹿暑さだったです。
「おお~ィ、ジョージよおお!どうでもいいけれど、バカ暑くってしょうがねえじゃねえかよ!」
僕は向かいの部屋に住む馬鹿でかい黒人の男に怒鳴ったものですよ。
彼は図体はでかいのですが、いたって気の良い優しい奴だったです。
「オマエは、アホか!夏は暑いのに決まってんだよ!」
彼も、向こうの部屋から、頭にきたように怒鳴り返しました。
「日本でもよ、夏は蒸し暑くって、オレは、だから、抜け出してきたんだぜ、でもよ、このブルックリンの暑さは気違いじみてるぜ。ジョージ、何とかならねェのか?」
「このクソ暑いのは、オレのせいじゃねえ。そんなに怒鳴ったところで涼しくならねエンだ!黙ってろ!」
「ジョージ~~!クソ暑くって黙っていられねえから、喚いてんだ。暑くってストレスがたまってどうしょうもねえや!何とかしてくれえ~~~!」
「そうか、せっかく日本から暑さを逃れてやってきたんだから、まあ、ォメーのために一肌脱いでやるか。」
ジョージはそう言ってくれました。
「オイ、ちィいせ~のォ、ちょっとオレに付いてこいや。」 ジョージはそう言うと馬鹿でかいスパナを持って外へ出て行きました。彼はカー・メカニックでした。
何ォするのかと不思議に思いながらあとをついて行ったら、消火栓のそばまで行って、でかい図体をわななかせて、消火栓の出水口を開け始めたんです。
ところが、もうかなり古くなったと見えて、さびついていたのでしょう。彼のバカチカラでやってもなかなか開かないんですよね。
それで、彼も頭にきて、消火栓の頭をぶち壊してしまいました。水がジェットになって噴出しましたよ!もう辺りが水浸しです。
でも、子供たちが喜んで飛び出してきましたね。パンツ一丁になってもうお祭り騒ぎです。もちろん、僕も加わりました。
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暑さをしのぐために、消火栓の水を出す。
僕には全く思いも付かない事でした。
やはり自由な国の発想は、日本とは違うんだと、つくづく感心させられたものです。
日本なら誰が考えたって、「器物損壊」になりますから、消防署のお世話にならなくとも、警察のご厄介になりますよね。
日本なら暑さをしのぐために誰も消火栓なんてぶち壊さないと思いますよ。でしょう?
僕だって、やりませんよ。
消火栓をぶち壊して暑さをしのぐ事が自由だとは思いませんが、アメリカらしいと思いましたね。
「許可なく2度とするな」と消防署から注意を受けただけで、警察のご厄介になることはありませんでした。
粋(いき)な取り計らいだと思って僕は感心したものです。
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ところで、急に話が変わりますが、ブッシュ政権はその誕生から問題を含んでいたんですね。
ブッシュ政権は、もし単純選挙を実施していたら誕生していなかったんですね。
元副大統領アル・ゴアを新大統領にしようと投票した人の方が全米で543,895票多いのです。
知ってました?
つまり、あの選挙を単純にアメリカ市民の投票数で数えたなら、
ブッシュ氏は54万票の差をつけられて負けていたんです。
アメリカの選挙制度には大きな欠陥があるんですね。
これを是正しないというところに僕はアメリカの民主主義が硬直し始めていると見ています。
歴史文明論で見れば、一つの国が何百年と世界をリードして行くと言うことは考えられませんからね。
そろそろ、アメリカ文明も「ヤキ」が回ってきたようです。
いずれにしてもブッシュ大統領はこの票差には初めから頭を痛めていたと思うのですね。
だからこそムーア監督の映画『華氏911』も見逃すことが出来なかったはずです。
ただでさえ反対派が多いのですからね。そこへ持ってきて、この反ブッシュの映画でしょう。
これでは、確かにブッシュ大統領も再選を前にして頭痛の種だったはずです。
しかし、この反対派に対する取り組みは、どうやらブッシュ大統領は出だしから間違っていたようですね。
つまり、テロを戦争で解決しようとしたところに問題があったんですね。
何も戦争だけがテロの解決策じゃないんですよね。
でも、戦争しなければならないという事情があった。
そこのところを、ムーア監督が映画『華氏911』で訴えているんだと僕は解釈しているんです。
2004年6月3日から6日に渡って行われたギャロップ調査では、
57%の調査対象者がブッシュ政権のイラク戦争のやり方に反対しています。
52%が、イラク戦争は全く意味がないと見ています。
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こういう戦争に対して、小泉政権が協力的だということが、僕には理解できませんね。
ブッシュ政権の『圧力』がジワジワと小泉政権にのしかかったようです。
僕は何が言いたいのか?
単純選挙を実施していたらブッシュ氏は54万票の差をつけられて負けていた!
57%の調査対象者がブッシュ政権のイラク戦争のやり方に反対している。
52%が、イラク戦争は全く意味がないと見ている。
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でも、ブッシュ大統領はイラク戦争を始めたんです。
ちょうど、ジョージが消火栓をぶち壊して暑さをしのいだように!
でもジョージは言われましたよ。「許可なく2度とするな」とね。
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批判しないと、歯止めの利かない「ジョージの自由」がまかり通ってしまう。
批判しないと日本でも徴兵制がまた始まるかも知れませんよね。
自衛隊がイラクに「出兵」する時代になりましたから。
批判しないと、気付いてみたら、銃を持たされて戦場に送り出されるという馬鹿馬鹿しいことがまた起こるかもしれません。
やはり批判するという事は重要ですよ。
戦争をしたくない自由を守るためにもね。
『批判しないと自由がなくなるんですよ!』より
(2005年4月22日)
また、ずいぶんと長い引用になりましたわねぇ~。。。でも、後半は政治的なメッセージでござ~♪~ますわね?
いや、決して政治的なメッセージではないのですよ。むしろ、人間の基本的人権について書いたつもりですよ。僕のパソコンがせっかく5時間もかけて探し当てたエピソードですからね。。。卑弥子さんにも読んで欲しかったのですよ。
。。。んで、ブルックリンという所は夏の暑さを消火栓をぶっ壊すことで、しのいでいるのでござ~♪~ますか?
ジョージが消火栓を壊して水を出した頃から、夏、メチャ暑くなると消火栓から水を出して涼をとるようになったのですよ。だからジョージはその先駆(さきが)けになったのですよ。考えてみたら、消火栓は火事のとき以外に使い道がありませんからね。夏の暑さをしのぐためにジョージが消火栓の水を出した、というのはグッドアイデアだったのですよ。つまり、発想が極めてユニークですよね。日本人には、そのような発想はなかなかオツムに思い浮かびませんよ。思い浮かんでも、消火栓をぶっ壊す常識破りは現れないと思いますよ。
そうでござ~♪~ましょうか?
とにかくねぇ、ブルックリンという場所には常識破りの人間がたくさん住んでいましたよ。僕は死にそうになった経験をしましたが、この事はまた別の機会に書きますよ。
なんだか面白そうですわア。デンマンさんが死にそうになったお話をお聞きしたいですわぁ~。
やだなあああぁ~。。。僕が死にそうな話と言っただけで、卑弥子さんの目がランランと輝いてきましたねぇ~
分かりますかぁ~。。。うふふふふ。。。
うふふふ、じゃないですよう。ったくう~~。。。あのねぇ~、記事が長くなりすぎるから、それはまたの機会にしますよ。
『ブルックリンと小百合さん』より
(2008年1月23日)
あらっ。。。ジョージってマジで乱暴な男なのね。
でもねぇ、実に気のいい男で、付き合うと憎めないのですよ。 とにかく、下町風で気取りがなくて面白い人たちがたくさん居る地区なのですよ。
要するに労働者の街だと言いたいの?
その通りですよ。
《都会》 野田秀夫
野田はアメリカで活躍した社会派の画家で、《都会》はブルックリンの庶民街をモチーフにしたものだ。
肉体労働する男と赤ん坊に乳をあげる女が、風景の両サイドに大きく描かれている。
社会のありようを俯瞰しようとする意図がありありとしている。
僕の感じでは上の絵もまだ暗すぎる。 僕にとってブルックリンというのはもっと明るくて愉快な街なんですよ。
ケイトーにとって、それほど面白くて愉快な街だったの?
そうなのですよ。 次の小文を読めばシルヴィーにも街の雰囲気が理解できると思うのですよ。 ちょっと読んでみてね。
マリアさんとの対話
マリアさん、ちょっと。。。ちょっとォ~。。。あのねぇ~。。。僕は髪の毛をいじられるのがあまり好きじゃないんだよゥ。も~~
いいじゃないのォ~。。。ケイトーのまっすぐな髪、とってもすてきだわァ~。。。あ~ァ、まっすぐな髪の毛っていいわよねぇ~。
マリアさん。。。マリアさん。。。ちょっとォ~。。。そのように僕の髪をいじりながら覆いかぶさってくるとォ~。。。僕は倒れてしまうよォ~。。。あらららア~~
【デンマンの独り言】
僕は完全にマリアさんの体の下敷きになって倒れてしまったのですよ。
サテンの感触を通してマリアさんの体温がもろに感じられて僕はゾクッとしましたよ。
しかも、強烈な香水の匂いが僕の鼻腔をくすぐるのですよ。
今から思えば、あの香水はイヴ・サンローラン(Yves Saint LAURANT)の「リヴ・ゴーシュ(rive gauche)」だったと思うのです。
1970年代に、それまでになかったフレッシュな香りの香水としてパリの若い女性たちの間で大人気になったのです。
爽やかな甘さの中にキリッとした青葉の香りが漂い、日本では今でも根強い人気があるとレンゲさんが言っていましたよ。
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このリヴ・ゴーシュという名前は「左岸」という意味なのです。
パリを流れるセーヌ川の右岸(お金持ちの住むセーヌ川の北側区域)に住む人々のドレス姿に似合う香りではなく、
左岸(南側)に住む働く女性、つまり伝統にとらわれない若い女性のために作られた香水だそうです。
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マリアさんもそのような庶民的な香水のイメージが気に入ったのでしょう。
でも、僕はマリアさんの下敷きになってその香水が強烈な刺激になって鼻腔をくすぐったのですよ。
うしししし。。。
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あたしの髪はちじれているのだけれど、ケイトーはあたしのことを魅力的だと思う?
うん、うん、うん。。。マリアは実に魅力的だと思うよ。
ほんとにィ~。。。うれしいわァ~ (ここで、マリアさんが長い接吻をしました。)
。。。ゥ~。。。あのォ~。。。
だまってぇ~~ (長い接吻が続きますゥ。。。)
あ。。。あの。。。あのねぇ~。。。
いいから、黙って、じっとしててよう~ (さらに甘~♪~い長~♪~い接吻が続きますゥ。。。)
でも。。。でも。。。僕は。。。僕は。。。マリアに言わなければならない事があるんだよ。
何なのよォ~。。。このようなときにィ~。。。
マリアはねぇ~、絶対に誤解していると思うよ。
あたしが何を誤解しているのよォ~
日本人の男の大切なモノをマリアは国貞の上の春画からイメージしているんだよォ~。
あたしは。。。、あたしは。。。、こだわっていないわよう。木偶(デク)の坊のジョージは、あのような事を言ったけれど、あたしは hokusai (葛飾北斎)の fujiyama (富士山) を見ているのよ。
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Kunisada (歌川国貞) が男性の大切なdickを誇張して描いたのぐらい、あたしだって知っているわよ。
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でも。。。、でも。。。、マリアは、こだわっているじゃないかァ~。。。だから。。。だから。。。マリアは、こうやってメチャ積極的なんだよォ~。
あたしは春画にこだわっていないわよゥ。
じゃあ。。。じゃあ。。。どうしてマリアはこんなに積極的なのォ~?
あたしはねぇ~。。。ケイトーの優しさにメチャ参ってしまったのよゥ。
ん。。。? ボクの。。。僕の優しさァにィ~。。。?
そうなのよう。。。日本人って勤勉で、手先だけが器用だと思っていたけれど、気持ちまでも細(こま)やかなのねぇ~
ん。。。? 気持ちまでが細やかア?
そうよゥ。。。ケイトーって、とっても優しいのよねぇ~。
でも。。。でも。。。僕はそれ程マリアに優しくした覚えはないけれどォ~。。。
Yes...yes...you're so nice and kind...
How ... and when ...?
あたしがマンハッタンビーチでウンチした時。。。
ん。。。? マリアがウンチをしたとき。。。?
そうよゥ。。。ケイトーは近くの屑篭(くずかご)まで走って行って、(チュー)。。。紙袋を見つけてぇ。。。、それで、使いやすいようにちょうど良い大きさにちぎって。。。(チュー)。。。さらに、あたしのお尻に優しいように、ブラウン・ペーパーを良くもんでくれたでしょう。。。(チュー)。。。
【デンマン注: この(チュー)という音は、マリアさんが話しながら思い余って僕に甘くて切ない接吻をしているのです。
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うしししし。。。】
それで。。。それで。。。僕がマリアにメチャ優しかったとォ~。。。
そうなのよう。。。あたしのこれまでの人生で、あれほど、あたしのお尻にまで気を遣って優しくしてくれた男性って居なかったのよう。。。(チュー)。。。
しかし。。。しかし。。。
何よォ~。。。まだ言いたいことがあるの?。。。(チュー)。。。
あのォ~。。。あのねぇ~。。。僕には。。。僕には。。。将来を誓い合った女性が居るんだよゥ。。。
分かっているわァ~。。。ケイトーって、あたしのお尻まで心配してくれるほど優しい人だから、sweetheartが居ても当然よねぇ~。。。(チュー)。。。
だから。。。だから。。。深い関係になるのってヤバイと思うんだよゥ。。。僕はマリアとの将来の事は考えていないし。。。
いいのよ。。。いいのよ。。。愛に国境はないのよゥ。。。(チュー)。。。だから。。。
ん。。。?愛に国境はない。。。?
そうよ。。。ケイトーとの愛は春画が取り持った文化的な愛なのよゥ。
ん。。。?春画が取り持った文化的な愛。。。?
そうなのよゥ。。。文化の違った社会で育った男と女が。。。、(チュー)。。。春画を理解し合いながら出会ったのよ。。。これって。。。これって。。。国際親善(international goodwill)よねぇ~。。。(チュー)。。。
ん。。。?国際親善。。。?
そうなのよ。。。Let's build international goodwill, shall we?...Let's make love...
でも。。。でも。。。
ケイトーは、まだ言いたいことがあるのォ~。。。?
でも。。。やっぱり、ヤバイと思うんだよねぇ~。
まだ、そんな事を言ってるのォ~。。。あたしの。。。あたしの。。。この熱く萌えている気持ちがケイトーには分からないのォ~。。。?
しかし。。。
今、ここでケイトーとあたしが愛し合うことは。。。お互いの理解を深めるための大切なコミュニケーションなのよゥ。。。(チュー)。。。それに。。。それに。。。世界平和のための、とっても大切な国際親善なのよゥ~。
ん。。。?世界平和のための国際親善。。。?
そうなのよゥ。。。分かったでしょう?。。。もう、何も言わないでね。。。。お願いよゥ。。。ねえっ?。。。(チュー)。。。
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【デンマン注: そう言う訳で、世界平和と国際親善のために僕とマリアさんは愛し合いました。うしししし。。。】
『浮世絵の女 (2008年1月31日)』より
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これってぇ、信じられないわよ。
どうして。。。?
だってぇ、このような事が起こるわけないじゃない。
シルヴィーが信じたくないのならそれでもいいよ。 僕は、ただブルックリンというところにはマリアさんのような、パリで言えば左岸に住む働く女、つまり伝統にとらわれない働き者で愉快な女たちがたくさん居るということを言いたかったのですよ。
でも、これほど長々と引用してきたけれど、その事と松本竣介の絵と、いったい、どのような関係があるのよ?
《ニコライ堂の横の道》 松本竣介
あのねぇ~、小川氏は上の絵に1963年当時で20万円も払ってゲットしたのですよ。 僕には到底考えられない。 1万円でも僕は買いませんよ。 シルヴィーは1万円出して買う気になれる?
私は油絵にはさほど興味がないのよ。 うふふふふ。。。100円ぐらいならば買うかもしれないけれど、1万円だとしたも買わないわ。 フランス・レストランでフルコースを食べるわよ。
そうでしょう? シルヴィーにとっても上の暗い絵は興味が持てないでしょう?
そうねぇ~。。。それで、ケイとーには小川氏がなぜ20万円を出して買う気になったのか判ったの?
判りましたよ。
もったいぶらないで早く言いなさいよ。
あのねぇ~、大竹昭子さんは次のように書いている。
おそらく戦時下の街を歩きながら
竣介は充実したときを過ごしていたのだ。
未来にむかってどんな計画も
立てられないと悟ったとき、
街の細部が親密感を持って迫ってきた。
これが小川氏とどのような関係があるの?
あのねぇ~、戦時下の暗い時代。。。いつ爆撃にあって死ぬかも分からない、未来に向かってどんな計画も立てられなかった。 それでも、結果として小川氏は太平洋戦争時代を生き抜いたのですよ。
だから。。。?
だからブルックリンの絵を見れば、僕がブルックリンで過ごした忘れがたい思い出がオツムにすぐに思い浮かぶように、暗い時代でありながらも戦時下の《ニコライ堂の横の道》の絵を見た時に小川氏のオツムには、当時の忘れがたい思い出が浮かんできたのですよ。 ちょうど僕のブルックリンの思い出のように。。。
その忘れがたい思い出のために小川氏は《ニコライ堂の横の道》の絵を20万円で買ったとケイトーは信じるの?
そうです。。。それ以外に僕には考えられない!
小川氏に連絡して尋ねてみればいいじゃないの?
残念ながら小川氏は2008年の12月に亡くなられたのですよ。 ご冥福をお祈りします。
『芸術とブルックリン』より
(2011年7月26日)
つまり、忘れがたい思い出を小川氏は20万円で買ったのねぇ~。。。!?
そういうことですよ。。。 シルヴィーは上の記事を読んでやっと僕の言いたい事を思い出したようだねぇ~。。。
要するに絵画というのは見る人の人生によって値打ちが違って来ると言いたいのねぇ~。。。
僕は、そう信じます。。。
。。。で、丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君は上の記事を読んでどう思ったわけぇ~?
だから、絵画の値打ちというのは、絵画そのものよりも見る人の人生によって決まるということを 丹庫来 道太郎(にこらい みちたろう)君は しみじみと考えさせられたのですよ。。。
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(すぐ下のページへ続く)