控訴人の請求を棄却する
今日は9月10日キュートの日。もう℃-uteが解散してから2年以上たつのね。
そんな今日、大阪高等裁判所で判決言い渡しをうけてきた。網膜色素変性症な私デスペア。ほぼ全盲な視覚障害者。私が弁護士もつけずに訴訟を提起したのが同行援護裁判。
視覚障害者はひとりでの外出は困難な場合がある、はじめての場所、旅行、スポーツジムなどなど。そんなときに利用できるのが障碍者福祉サービスの同行援護ガイドヘルプサービス。月50時間ガイドヘルパーさんに手引きをうけて外出できるサービス。
私、独身ひとり暮らしの視覚障害者男性。スポーツジム通いや点字ブロックルート調査などのボランティア活動でだいたい毎月40時間ぐらいを利用している。月50時間はで十分たりている。ありがたいね同行援護サービス。
でも、年に1度ぐらい月50時間では足りない時がある。それは引っ越しや、視覚障害者のお見合い合宿や旅行など。こういった年に1度のイベントのおときなど50時間では足らない。
でもその場合でも、同行援護時間の追加支給は一切されない。また、前月っまでのあまった同行援護時間の繰り越し利用も一切みとめられない。
これは、視覚障害者の外出の実態、生活の実態をまったく考えていない証拠。それはおかしいと同行援護裁判を提訴。2015年に不服審査請求をして、2016年に裁判を提起して、3年たって大阪高等裁判所までやってきた。
大阪地方裁判所の第1審では私のこの訴えは退けられて、2度目のチャンスがこの大阪高等裁判所の裁判。
14時、大阪高等裁判所81号法廷、30隻ぐらいの傍聴席はほぼ満員、。視覚障害者の人の人もわざわざガイドヘルパーさんに手引きされて膨張にきてくれていた。ありがたいね。同行援護のすくない時間を利用してわざわざ大阪淀屋橋の大阪高等裁判所にきてくれたみなみな。感謝。
私は黄色の点ブロTシャツを着て、大阪地方裁判所の前の歩道で待つ。正面玄関から裁判所書記官が手引きしてくれるのでそこで待つ。今日は大阪は35度を超える猛暑日。そんな中、書記官をまつ。
待てど、書記官はこない。13時40分に玄関前の歩道でまっていますと連絡をしていたのにな。
今日は朝7時30分から西宮北口にいって暑い中点字ブロックルート調査をボランティアの方と一緒にやってて一仕事おえている私。11月に西宮北口駅の南改札から徒歩5分ぐらいのところにある兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールでJuice=Juiceのエース宮本佳林のおともだち元スマイレージの田村芽実がミュージカルにに出演する
。そのミュージカルをひとりで見に行くべく点字ブロックルート調査。小さい車輪がついたロードカウンターというメジャーで点字ブロックの分岐と分岐の間の距離を測りながらボイスレコーダーでメモ。これをあとで文字お越しにして、視覚障害者でもひとりではじめての芸術文化センターまでいけるような文字だけの地図をつくる
のが私の趣味。私だけがひとりで芸術文化センターへ行けるようになて満足するんじゃなくてこの点字ブロックルートの地図をネットで公開することで、ほかの視覚障害者もひとりではじめてでも芸術文化センターにこれるようになる。
一人の幸せがみんなの幸せにもなる。なんてすばらしいことでしょう。
午前中は、そんな点ブロ調査、その後芦屋の紅茶専門店ムジカティーサロンでおいしいニリギリとウバの紅茶とサンドイッチ、バームクーヘンをいただいて絵栄養をとって大阪高等裁判所にやってきた私。
暑い中数分間まつ。いつもなら、守衛さんがいるのだけども今日はこの暑さのせいかいない。このままだと開廷時間の14時がちかづく。まにあわない。
そこで私が取り出したのは、携帯電話。携帯電話のストラップに私はホイッスルをぶらさげている。モンベルで買った長さ4センチ直径5ミリぐらいのちいさな金属のホイッスル。それを吹く。大きく息を吸ってふく。
まるでNHK朝ドラ半分アオイの主人公のように、笛をながーくふく。ピーーーーーー!!!
まったく反応がない。半分アオイのヒロインは3度ふく。私も2度目。大きくいきをすってふく。ぴーーーーーーー。
大阪地方裁判所の敷地内にひびくホイッスルの音。炎天下でひびきわたるホイッスルの音。
その音をききつけて、一般の通行人が私にかけよてくる。なにか裁判所に御用ですか?てっきり守衛さんかとおもいきや、一般の人だった。
私はここから裁判所職員の手引きをうけて、法廷にむかうんです。ここでまっているんです。
すると、裁判所書記官んが小走りで私のところにちかづいてきてくれた。3度目の笛はふかずにやってきてくれた。
駐車場入り口の前をとおり、手引きされて、建物の中へ。手荷物検査をうけて、大阪高等裁判所81小号法廷へ。
時間は13時46分。8階の多目的トイレにいって、ようをすませて、黄色の点ブロTシャツ半ズボンをいそいでぬいで、スラックスとワイシャツにきがえる。タオルであせをふきながら着替える。13時56分。
なんとか、着替えることもできた。書記官に手引きされてトイレからすぐの81号法廷へ。30隻ぐらいの傍聴席には14人の傍聴人。傍聴席の柵の前の法廷には、私、手引きしてくれた書記官、裁判長の席の下にいる書記官の3人。
手引きしてくれた書記官は、私の情報保障ということで、ずっと裁判中もかたわらにいてくれて、状況を説明してくれる。ありがたい。これも障碍者差別解消法の合理的配慮のおかげ。その書記官に傍聴席の人数14人と、法廷内に3人いることをおしえてもらう。
あれ、被告席にいつもいる弁護士がいないな。書記官に聞いてみるといませんとのこと。あとで膨張していた人に聞いたら、相手方の弁護士や市職員は被告席ではなくなんと傍聴席に傍聴人にまぎれてすわっていたとのこと。
13時58分。まだもうすこし時間があったので、私は現国籍からたちあがって、傍聴席にむかって、あいさつをする。同行援護裁判を提起しているデスペアです。今日は画期的な判決がでると期待して判決言い渡しをまちましょう。傍聴人は14人からさらにどっと増えて約30人になっていた。
すると、法廷の上手おくから、一段たかくなったところから、ドアのあく音がする。裁判官3人の入廷。すかさず横にいた書記官が、裁判長はいってこられましたと私に身光井。私はたちあがって軽く会釈する。
いよいよ同行援護裁判第2審の判決が言い渡される。14時ジャスト。わずか5分間の判決言い渡し。この5分間のための今までの4年間。
デスペア的同行援護裁判第2審大阪高等裁判所判決言い渡し期日のポイント
1、控訴人請求を棄却する
14時ちょうどに入廷した裁判官3人。着席し、まずは裁判長が自分の名前をなのる。これも視覚障害者への配慮。
それでは、これから平静なんねんのなんとかなになに裁判の判決を言い渡します。
主文!!
控訴人の請求を棄却する。
裁判費用は控訴人の負担とする。
わずか10秒の判決言い渡し。
この10秒の言い渡しを聞くために、私は会社を休んで、傍聴人はわざわざガイドヘルパーさんをやとってきてくれている。
普通の裁判ならこのわずか10秒間で裁判はおわって、さっさと裁判官は法廷からでていくのだけども、今日はサービスで、判決の理由をコンパクトにまとめてくれたものを裁判長は話してくれた。
ゆくりと判決の理由を述べる裁判長。数分間、途中かみながらも真摯におちついて理由をのべてくれた。
これも視覚障害者への合理的配慮かな。
まぁその理由というのは、相手方被告の市役所の主張そのものなんだけどね。
2、裁判長がのべた棄却とした理由
裁判長はそもそも月50時間の基準が違法不透過どうかだけを論じていた。この50時間という基準がある程度合理性があるのだから、それに基づいて、50時間をこえる支給をしなかったことも違法不当ではないとのこと。
そして、その50時間がなぜ、合理性があるかというと、大きく5つの理由をのべた。
まず1番目は、他の市町村との比較
ほかの市町村(中核市の全国平均)では月46時間の基準であること。私のスでいる市は50時間なので、月50時間というのも合理性がある。
次に2番目は、実際に私の住んでいる市の視覚障害者の月の同行援護利用時間は平均30時間であり、50時間を下回っていること。
そして3番目は、私デスペアの同行援護利用時間で、1年のうち50時間をこえたのはたった1回であること。
4番目は、旅行は生命の危機にかかわるような外出ではないので、同行援護を追加支給すべき例外的事例にあたらない。
最後5番目は、たしかに旅行にいくには月50時間ではたりない。でもそれは旅行以外の外出を制限することで、ある程度旅行のためのガイドヘルプを利用できるので、そうしてください。
この5つをもって、月50時間には合理性がある、よって違法不当ではないとのこと。
したがって、控訴人、つまり私の請求は棄却するとのこと。
市の主張をそのままなぞっただけの大阪高等裁判所の判決。がっかりを通り越して、怒髪天を衝く。
3、大阪高等裁判所のおかしな点
どこか大阪高等裁判所の理由はおかしい。どこがおかしいのだろう。
私が主張しているのは、月によって50時間をこえる月があるでしょということ年に1度くらいは旅行や、引っ越し、結婚式、入学式とか否定形的な外出があるでしょということ。
そういった特別な月があるということにたいして、裁判所は平均をもって論じてくる。中核市の平均は46時間ですとか、利用者の利用時間の平均は30時間ですとか、平均を理由とされてもこまる。
こちらは、平均ではまかなえない、イレギュラーな外出について論じているのに。平均平均というのがおかしい。
そして最後に、旅行にいきたかったら、ほかの外出をひかえて、その月は旅行だけにドウコウエンゴガイドヘルプをりようしなさいと言ってくるしまつ。スポーツジムやボランティア活動を制限して旅行にいけばいいじゃんということ。
なんかおかしいね。視覚障害者は月50時間以上外出するなということ。おかしいね。
私は青天井で追加時間をもとめているのではなくて、過去につかわなかった利用時間のくりこし利用をみとめてくれといっているだけ。月単位でなく年単位で同行援護ガイドヘルプ時間の利用をみとめてくれといっているだけ。
実際に市は特定の視覚障害者にはくりこし利用をを認めている。なぜ私にはくりこし利用を認めないのか不思議である。これこそまさしく差別的取り扱いだね。
最後に裁判長は、これで判決言い渡し期日はおわりですと一言いって退廷。たちさる裁判長に傍聴席からヤジがとぶ。障碍者のことを全然わかっていないとヤジが飛ぶ。
そのヤジに続けて、私は原告席から裁判長に言葉を発する。
丁寧な解説ありがとうございました!!!
わずか、5分間の判決言い渡しだった。
その後裁判官がいなくなった法廷で、、手引きしてくれた書記官が判決原本をもってきますので、ここで待っていてくださいとのことなので、法廷内の原告席で待つ。その間、膨張してくれた人とすこし感想をいいあって、膨張のお礼をのべる私。
しばらくして書記官がもどってきて、判決書をもらう。受取書にサイン。何月何日何時何分に受け取りましたという受領書。14時14分にうけとったというサイン。自書をしてはんこをおして、内容を書記官によんでもらって、受領書を確認。
ふつうは判決書だけだけども、視覚障害者ということで、その判決文の文書データをCDにに保存してくれている。そのCDも紙の判決書と一緒に受け取る。あと郵便切手ののこり分2700円がはいった封筒もうけとる。判決書、CD、郵切手封筒の3つをクリアファイルにいれてくれて手渡し。
CDにはパスワードがかかっていて、そのパスワードは付箋ににかいてます。もしわからなければ、電話できいてくれればパスワードおしえますとのこと。
ここまで合理的配慮をしてくれるのはありがたいね。
このように、手引き、法廷内の資格情報の保障、判決文のテキストデータの提供、ここまで合理的配慮をしてくれる裁判所なのに、なぜ判決文そのものからは合理的配慮がまったく感じられないのだろう?
合理的配慮とは、一般的抽象的な視覚障害者に対してではなく、その特定の具体的なその障碍者にたいしてどのような合理的配慮ができるか、すべきかということ。
なぜ、大阪高等裁判所は、平均的な障碍者、平均的な外出時間にこだわるのだろう。大阪高等裁判所の裁判長は、一般的抽象的な視覚障害者のイメージしかなく、この目の前委にる黄色の点ブロTシャツを着ていた視覚障害者が見えないのだろうか?見えているのに見えていない。見えるのに見ようとしない。実にかなしいことである
。
裁判所をでて、淀屋橋駅のすぐのカフェでアイスコーヒーラージ250円を飲む。35度をこえる猛暑日の中、冷たいアイスコーヒーはおいしい。
はたして、日本にいる視覚障害者の中で、こんなおいしいアイスコーヒーをのめる人は何人いるのだろう?行きたい場所にいって、会いたい人にあって、食べたいものを食べる。今月は同行援護ガイドヘルプの時間がたりないので、来月いってくださいね。こんな猛暑日にわざわざ外出しなくてもいいじゃないですか?
35度をこえる猛暑日の中、250円のアイスコーヒーおをのみに出かける自由がいつになったら視覚障害者は享受できるのだろう?
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一人暮らしで家族などがいつも同行してくれる人は少ないですから、臨機応変に追加などできたらいいですよね。 24時間介助が必要な障害者は無限に支給されるのに、視覚障害者はどうして駄目なのでしょうね。
視覚障害者でもせめて請願者とおなじぐらいの余暇外出をみとめてほしいものです。まだまだ日本は外出が権利だということが浸透していないようで残念です。
もしも自分が明日から目が見えなくなったらとか考えて欲しいですよね。
応援しています。
また何かされますか?
これは私のライフワークですので、これからも裁判は続けていこうとおもいます。
というのが最初に出てきた率直な疑問です。
と、この記事だけを拝見している限り、個人的主張がおもてに出過ぎているのではないか?
と感じてしまいました。
経過が他の記事に記載があれば私の拝見不足ですので申し訳ないです。
私も視覚障害者ですが、世の中にある様々な制度は足りない部分を補う制度であって全てをカバーしてもらう制度ではないと思っています。
裁判所や行政が平均を論じてくるのはある意味当然ではないかと。
足りない部分を制度で補ってもらうのと同時に、友人を作るなど自分で創意工夫をするところはするというのが、もっともっとユニバーサル社会を作ることに繋がっていくのではないでしょうか。