750円
宮本佳林がコロナになったのが22日で、次の日から1と数えて10日間の自宅待機期間。それがあけるのが8月1日かな。8月5日金曜日からは東京丸の内のコットンクラブで悪嬢転生という宮本佳林のほぼひとり音楽劇がある。怒涛のセリフ量の舞台の再演。プロデューサーの丹羽たもんアンドリューいわく、できないとはいわない、それをこのお芝居をやる前に宮本さんと約束したとのこと。
この言葉はかつてきいたことがある。12年前の2010年ベリーズ工房が3億円少女をサンシャイン劇場で上演したとき、そのお芝居は、7人のベリーズ工房メンバーがそれぞれ主役をやるというレインボーキャスト。そのためメンバーは主役、わき役1、わき役2、3つの役のセリフをおぼえなければならなかった。その時に、あんどりゅーが言ったのが、できないとはいわない、それをベリーズのメンバーとは約束した。
その三億円の舞台で、佳林はカリンというおしゃまな役を演じていた。当時11歳の佳林。あれから12年。佳林も23歳で、今はコロナ。体調大丈夫かな?
そんな今日、金曜日。大阪では2万こえ、とうきょうでは3万こえのコロナ新規患者。日本全体では4日連続で20万人こえとのこと。おさまる気配がないね。
こんな数字だけど、昼間の世間は以前とはちがう。サイゼリヤも人がいっぱい。まだ4ひとテーブルの2隻にはなにかビニールがしいてあって、ここには座らないでくださいという紙がはってるぐらいで、客はおおいね。
金曜日ということで、お昼は、サイゼリヤの500円ランチを食べにいく私。今のサイゼリヤ、コロナ後は、客が店員に口頭で注文するのでなく、紙切れに、メニュー番号を書き込んで、それを店員にわたす方式のよう。極力客と店員の会話を減らすため。
だけど、私は口頭主義。言葉にださないと伝えることができない。なぜなら、私は目がみえないから、手書きで紙にメニュー番号を書き込むことはできない。網膜色素変性症な私デスペア。店員に手引きされて客席にすわり、ついでに、注文する。
目玉焼きがのっていないハンバーグのランチ、それとセットドリンクバー。私は目が見えないので、ハンバーグはカットしてください。それとお手すきなときに、アイスコーヒーブラックと野菜ジュース氷ありをお願いします。
かしこまりましたと店員さん。私のことをしっているようだけど、私は、必ず、私は目が見えないのでとつけくわえる。
しばらくして、スープ、サラダ、ドリンク、そして、ハンバーグとライスが運ばれてくる。それを食べる。アイフォンでNHKプラスアプリで、朝ドラのチムドンドンを聞きながら食べる。鈴木保奈美がいまや、母親役。初老の母親役。カンチ、セックスしようがはるか遠い思い出。
チムドンドンの副音声をききながら、ハンバーグを食べる。フォークをハンバーグのカットされたものにつきさし、たべる。でもなにかいつもと違う、カットがちゃんとされていないのか、それとも、ハンバーグの肉質がかわったのが、すこし重量感がある。とてもおいしい。添えてあるポテトもいつもより量がおおいような気がする。
食べ終わって、客がおおくなったので、責をたレジへ。株主優待券500円件と100円玉を日建てににぎりしめ、右手に白杖。600円ぴったりを用意して、レジをササットスマートに。店内は忙しいので、ちょっとでも店員の手間をかけないよう。
伝票をわたし、いくらですか?と聞く。
750円です。
えっ?たしか600円だとおもうんですけど。500円ランチとドリンクバーで600円だと思うんですけど。
確認しますと、伝票を確認する店員。
ハンバーグがビーフ100%になっていて、プラス150円なんです。注文はそれでとおっています。
それでか!今日のハンバーグはやけにおいしく、たべっごたえがあった。あぶらみがすくなくてとてもにくにくしい食べ応えだった。
いやいや、私は、600円を注文したはずなんです。
それをぐっとおさえて、かばんから150円の小銭を取り出す。
うーん納得いかないけど、店はこんでいて、ごねる客にはなりたくない。
満足した食べ応えの食後の気持ちと、自分の注文がうまくつたわらなかったイライラ感。もやもやしながら、考えながら、サイゼリヤをでる。あやうく、いつもはピヨピヨでわたる音響式信号機を、カッコーでわたりそうになっていた私。それぐらい、心の整理がつかない。もやもや。
暑い中、考える。
でも、まてよ、プラス150円の価値はたしかにあった、あのビーフ100%はたしかにおいしかった。いつものあいびきのハンバーグとは質がちがう。いうなれば、モーニング娘。の新メンバーに選ばれた、サクライリオのオーディション歌唱映像と、その後の、アンジュルム新メンバー平山遊季のレコーディング歌唱映像のその歌の違いほどの差。
私は、損はしていない。ただ、自分の意思とはちがった結果になっただけ。損はしていない。
ただ、私の自由意思ではない、だだれかに結果的に強制された意思。
でも、まてよ、もし、今回のことがなかったら、私は永遠に500円ランチに150円プラスしたらビーフ100%に変えられることを知らなかった。視覚障害者にとってこういう情報はとっても大事。新メニュー、割引情報。
そしてこのプラス150円というのは、サイゼリヤの株価もあげるね。低価格メニューだけでなく、ちょっとぜいたくなメニューの導入。これは株価上がるね。株主の私もうれしい。知らない情報を知れて、そしてサイエゼリヤの下部もあがってうれしい。
ということで、家に帰るころには、もやもやもなくなって、逆に、感謝の気持ちがでてきた。たしかに、私の意思は尊重されなかったけども、結果的に、私の今後の自由意思の幅をひろげてくれたね。
ピンチはチャンス。
さて、佳林も家にずっとこもってもう10日ぐらいたつ。この無駄ともおもえる時間を佳林はどうチャンスに変えるか、感謝に変えるか。佳林復活ブログを待とう。その日まであと少し。
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