読む日々

テーマばらばらの読書日記

落花流水

2014-08-28 | 
山本文緒「落花流水」




20年ぶり位に山本文緒さんの本を読んだ。こんなに面白かったっけ?

1960年生まれのマリ(手毬)が7才。隣家にはハーフで、アメリカ人の母親が帰国してしまったマーティルが住み、マリの両親は実は祖父母だった。
祖母が亡くなり、姉と信じてた実の母に引き取られ、マーティルはアメリカへ帰る。幼い2人の初恋。

そこから10年おきに、語り手を変えて物語は進む。

最後はなんと2027年。
この物語事態、書き終わったのが1999年だから、およそ30年後を描いているけど、その前の2017年はもう直ぐで、かなり、現代をうまく予想してて面白い。

因果は巡るし、身勝手な生き方をしたツケはどこかに来るし、と、あまり愉快な物語ではないけど、でもその時を一生懸命、必死に生きるっていいなぁ。
先々の心配ばかりしてるのってつまらない。でもそうしちゃうのが私なんだけど(´`:)

満足度100

中森明菜のベストCDの中にも、このタイトルと同じ曲があり、読みながら脳内リフレイン(笑)作詞家も作家も、ひとつの言葉を正確に表現してる気がする。