読む日々

テーマばらばらの読書日記

ナム・フォンの風

2015-07-16 | 絵本
「ナム・フォンの風」ダイアナ・キッド作/もりうちすみこ訳/佐藤真紀子絵

ベトナム戦争が悪化する中、祖父と2人してボートピープルになった女の子は、オーストラリアにたどり着き、そこでベトナム移民と暮らしている。
祖父は船で亡くなった。両親や兄弟とは別々に逃げたので行方知れずのまま。

そんな体験から言葉を話せなくなったナムだったけど、厳しくも優しく育ててくれる里親のおばさん、そのおばさんが経営するベトナム料理店の従業員、学校でいつも気にかけてくれる女の子、担任の先生との交流で、とうとう本心から泣ける日が訪れて。

切なすぎて涙が。
家族と別れる辛さもそうだし、異国の地でふるさとを思って生きていく辛さ、だけどそれを支えてくれる周囲の暖かさ。

小学校中学年くらいが対象かもだけど、息子に読ませたいな~。