読む日々

テーマばらばらの読書日記

プラムガール

2012-02-27 | 
「プラムガール」トレイシー・ポーター/著・岡本浜江/訳


アメリカのY.A小説。

母親を幼い頃亡くした少女が主人公。父親と姉がいる。

姉は母親を亡くした事実から父親が目をそむけていることを哀しみ、魔術の世界に傾倒し、学校をさぼって転々とたらいまわしになり、最後は寄宿学校へ。ところがこの学校があっていたらしく、どんどん本来の姿を取り戻していく、っていうか、いい部分が伸びていく?って感じかな。

主人公はバレエに夢中。レベルの低い学校から、ロシア人のマダムが経営する学校へ移る。少女と家族とバレエの関わりがストーリーの中心です。

マダムはとにかく、なんというか、芸術家にありがちな?身勝手て自己中心的ででもそれを自分で自覚しておらず、いろいろな少女達を脱落させていって、人間の心を持てなくなってしまったような子どもたちだけが残るシステムの中に身をおいている感じ。
同じビルで全く違う「楽しいダンス」を教えるメイエ・ノーチェとの出会いが主人公のディリアを救います。

姉は人の本質を見抜く力があって、マダムの胡散臭さを一目で言い当て、妹に助言するんだけど、すっかり洗脳されているディリアはそのことに気付かない。
でもいろいろあってだんだん「人間」としてまともな世界に帰っていくディリアの心の動きが、読んでいて泣けてきました。


ちょっと人の感情とか、読みとれても言葉にするのが難しいといった内容の本でしたが、中学生位の女の子には、読んでいろいろと感じ取れるものがあると思いました。


満足度80

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