この西桟橋を満喫した後は、
さあ次は向こうに見える
コンドイ浜を目指しましょう。
自転車に乗って環状道路を
移動していきます。
途中蝶々も何頭か飛んでいましたねえ。
でも前回来た時の10倍以下の少なさです。
前回はもう蝶があふれるほど
たくさん飛んでいましたね。
南の海って蝶には優しいんですかねえ。
そうそうこの道沿いには
リゾート建設反対の看板
なんかが立っています。
「ならぬ」とはまた意外な反対語ですねえ。
いろいろと議論があったうえで、
賛成派と反対派に分かれて
いるそうですよ。
う~ん、どうでしょうか。
開発の仕方によるんでしょうねえ。
島外の人だから反応が
めちゃいまいちですねえ。
すんません。
この道をしばらく行くと、
右手に海岸線が見えてきます。
ここが「コンドイ浜」です。
このあたりの浜の名前の
由来はよくわかりません。
でもここは立派な海水浴場です。
日本の立派な海水浴場
ベストテンに入るようなところです。
遠浅で、何でも聞くところによると
沖に砂浜が現れてそこまで
歩いて行けるとか。
たしかに映画
「ニライカナイの手紙」でも
そういうシーンはありましたね。
そうそうそういえば
ここでニライカナイの解説を
しないといけませんね。
これははるか遠い東の海のかなた、
あるいは海の底や地の底に
あるという異界のことです。
神の世界でもあります。
本土でも南の海にあるという
「補陀落」なんかの信仰と
よく似ていますね。
そんなニライカナイから
神がやってきて島を守る
という考え方が八重山の方にあります。
そしてそんな神がやってくる
という目印になるという
砂浜の岩なんかが、
先に書いたように島の人々の
信仰の対象になっているようです。
そんな神が宿るような
美しいコンドイ浜が、ここ。
浜はこんなにきれいし、
遠浅の海がサーサーなっています。
遠くには先ほど行った西桟橋も
見えています。
あれ?でもねえこの西桟橋の
写真のずっと右の方に、
何かパワーを感じませんか。
実は、ここにこそニライカナイからの
神がやってくるという
場所があるのです。
そちらには行くものはいませんが、
doiron家は砂を踏み、
石をよけながら行ってみましょう。
あ、右手に「コンドイ浜の碑」が
ありますよ。
何もねえこんな人の行きにくい
ところにって思ってしまいます。
で、その先です。
砂浜にポツンと出ている大きな石。
ああこれこそがニライカナイから
神がやってくるときの
目印になっている石です。
地元ではこの石のことを
「ニーラン神石」
と呼んでいます。
ああすごいパワーを放っていますよ。
海辺にあるので浸食とか
されやすいのにねえ。
でもだからこそそんな石を
保護するために、石の下には
保護がされているようですねえ。
人々の熱い想いも感じます。
ニライカナイの「ニライ」は
現地の言葉で「根の方」という意味で、
「カナイ」は一節として
「彼方」という意味があるそうです。
はるかかなたの方から
やってくる神を心から
迎えようとする地元の人たちは、
毎年旧暦の8月8日に
トンチャーといわれる口承伝承の
世迎えの歌を歌いながら、
神を手招きするそうです。
なんとまあ神秘的な
儀式なんでしょうねえ。
そうして集まった神のもとで、
毎年10月かあるいは11月の
カノエトラ、カノトウの日に
行われる種子取祭(タナドゥイ)は、
観光客も巻き込んだ
お祭りになるそうです。
ああ、そんなのを一度見てみたいなあ。
西桟橋とコンドイ浜という、
観光客によく知られた
観光地から少し離れたところにたたずむ
ニーラン神石はそんな島の伝統を
支えるすごい見どころだったのです。
ではまた歩いてコンドイ浜に
戻りますが、ここからは
海岸線ではなく
林の中を抜けていく道が
つながっています。
ここもまた歩いていて
パワーを感じる道でありました。
さあではまた自転車に乗って、
コンドイ浜から星の砂浜へと
移動していきましょう。
続く