交差点の所には、
こんな石碑も建てられていましたよ。
天誅義士 林豹吉郎誕生地
と書かれています。
天誅義士といえば、
あの以前出かけて歩いた
五条の事件が有名ですねえ。
では林氏とはどういう人なのか
と調べてみたら、
天誅組のなかで大砲を
作った人なんだそうです。
でもねえこの大砲の材質が松。
その真ん中をくり抜いて
張り合わせ、竹ひごをまいて
補強して作ったんだそうです。
そしてそれを実際の場で
活用しようとしたところ、
弾が飛び出さずに松脂が
飛び出したんだそうです。
ウヒャー、松脂の放出もかなり
強烈な武器ですが、
戦いの場ではあきませんね。
重い目をしてかついでいった人は
「なんじゃこれ~」と
あきれたでしょうねえ。
そんな逸話を残しているそうです。
その先の右手山側には、
「森野吉野葛本舗」という、
吉野葛の販売と薬園があります。
昔から「大葛屋」という屋号で
親しまれてきたそうです。
あ、吉野葛は普通の葛とは
違うんだぞという思いを込めて、
「吉野葛」という名前で
商標登録しているそうです。
この会社、創業はもう今から
450年くらい前だそうです。
ここにこんな石が建っています。
舊は古いという字ですね。
旧薬園という薬草を植えた
畑もあるんです。
近くに吉野葛という言葉が
あるようにこの辺りは
葛の生成が大きな仕事でした。
昔の大きな産業でしたね。
有料ですが、中に入って
見学をしていきましょう。
あ、葛というのは知ってますよねえ。
蔓を伸ばしてどんどん増えていく植物。
その勢いは強く、
周辺の植物の生態系を
支配していきます。
こんな絵を2017年に書いています。
ここで生成された葛も売られてますが、
値段的にはかなり高かったです。
それだけ生成に時間や
手間が必要なんでしょうねえ。
店から庭の方に出ていきますと、
立派な葛の晒し場があります。
こんな施設を使って
作っていたんですねえ。
今も横には工場なんかも
併設されています。
その晒し場の奥に階段があり、
そこから裏山の上の方に
上がっていけるようになっています。
そこが薬草園です。
こんな感じの畑があり、
イカリソウやカタクリ、
ムラサキなんかの植物が
150種類以上植えられています。
また裏山ですから、
大宇陀の町の景色もきれいでしたね。
そんな薬草園から下りてきて、
展示館に入っていろんな
展示を見学しました。
家訓なんかもありましたよ。
まあ植物好きのdoironとしては、
ああこれも薬草なのかと
感心したり、こんな植物の
群落なんか見てみたいなあ
という興味で眺めましたね。
まあ有料ですから、
しっかり見ていきましょう。
そんな薬草園を出たら、
またまた歩いていきましょう。
このあたりには葛に関する
お店も多いですね。
そして「うだつ」が付いている家が
多かったり、虫籠窓のついている
古い家が多かったりします。
この道は伊勢本街道といわれる道で、
昔から伊勢参りの人々がここを
「ええじゃないか、ええじゃないか」
って歌いながら通って
伊勢に参ったのでしょうねえ。
途中で「薬の館」なんていう
歴史文化館もありましたが、
この日は休館日の火曜日でした。
残念。
この街並みの中には他にも
まちづくりセンターとか
まちなみギャラリーとか
もあるのですが、
ちょっと中に入っていくには
人通りが少ないので
おっさん一人じゃ目立ちすぎて
抵抗がありますね。
まだまだ修行の浅い歩き人です。
ここから右の方に神楽岡神社
というのがあります。
昔からお神楽がうたわれた
神社だそうですねえ。
あたりは「甘羅」という地名が
残るそうです。
なんかこの地名は
お神楽なんかの
音楽に関する地名だそうです。
神社には入らずに、
そのまま続けて歩いていきます。
あ、ここには御膳と書いて、
大和当帰の看板がありますねえ。
当帰とはセリの一種ですね。
そんな薬膳のご飯なんかを
提供しているんですかねえ。
残念ながら今日はお弁当なんです。
続く