ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「まんが 哲学入門――生きるって何だろう?」 森岡正博読了!

2018年02月21日 13時12分42秒 | 作家 ま行
まんが 哲学入門――生きるって何だろう? (講談社現代新書) 2018.2.20読了。
森岡 正博 (著),‎ 寺田 にゃんこふ (著)

「生きるってなんだろう?」──誰もが一度は考えたことのある問いに、「時間」「存在」「私」「生命」の4つのテーマから迫っていく。難しい言葉を使わず、「まんまるくん」と「先生」の二人の掛け合いの形から、哲学の根本問題をゆっくりと解きほぐしていく哲学入門書。



まんがで哲学をわかりやすく解説、なんだけど、まんがにしても、図解にしても、ふきだしにしても、難解なものは難解だった。まんがでとっつきやすくしてあるのに、脳みそ爆発しそうになった。「私」とは、ほんとうの「私」とは、、、夜、寝られなくなっちゃうんですよ。…5点。




「孤虫症」 真梨幸子読了!

2016年03月11日 18時07分26秒 | 作家 ま行
孤虫症 (講談社文庫) 2016.3.11読了。
真梨 幸子 (著)

「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。彼女の不倫相手が、次々と身体全体に瘤のようなものを作って原因不明の死を遂げる。彼女自身の肉体にも異変が起こる。女同士の憎悪や嫉妬、母娘で繰り返される愛憎劇。一見幸せな主婦の誰にも言えない秘密とは…。




肛門から虫が顔を出している。そんなお話(ではないですが)。
第32回メフィスト賞を受賞した作品。
最後の解説にありましたが、実際「孤虫症」ってあるみたいです。世界で14例、うち日本で6例が確認されたのみとか、めったにある病気ではないがあること事態がイヤ。

しかし、そうとうイライラといやな気分させてくれる。
女同士の嫉妬と猜疑心がうごめく人間関係。
この真っ黒な感情こそが、寄生虫よりも怖いものなんじゃないだろうか?
最初は気持ちの悪い寄生虫ホラー系、中盤からミステリーとして展開、最後のどんでん返しは叙述トリック。詰め込みすぎて破綻したかも。…5点。

「告白」 湊 かなえ 読了!

2015年12月10日 18時19分00秒 | 作家 ま行
「告白」 (双葉文庫) 2015.12.10読了。
湊 かなえ (著)

第6回(2009年) 本屋大賞受賞
我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせ真相に迫る。選考委員全員を唸らせた新人離れした圧倒的な筆力と、伏線が鏤められた緻密な構成力は、デビュー作とは思えぬ完成度である。



なんとか読了した。何度、途中で投げ捨てそうになったか。
これ、一章だけでいいんじゃないの。短編として。
本屋大賞なんて、販売元と書店が話題づくりのために無理やり作ったとしか思えん。賞じゃなくて宣伝なんじゃないの。

陰湿な話でも、読後感が最悪でも、それでも、読んで後悔しない本ってあるんだが、この本は読んで、おもいっきり後悔した。時間の無駄だ。気分悪くなるためだけに文章を追っている感じ。

第一章はよいとして、その後の章がなんらかの形で、ストーリーを厚くしてくれるかと思えば、そんなことはまるでなく、見方が違えば、このぐらいの新事実は出てくるもんだろうが、ストーリーは第一章で語られたものをこねくりまわしているだけ、最終章なんかに至っては、いっそ無いほうがマシ。ただの蛇足。…3点。

「インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実」 真梨幸子 読了!

2015年12月08日 22時17分58秒 | 作家 ま行
インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実  徳間文庫 2015.12.8読了
真梨幸子 (著)

一本の電話に月刊グローブ編集部は騒然となった。男女数名を凄絶なリンチの末に殺した罪で起訴されるも無罪判決を勝ち取った下田健太。その母・茂子が独占取材に応じるという。茂子は稀代の殺人鬼として死刑になっ たフジコの育ての親でもあった。茂子のもとに向かう取材者たちを待ち受けていたものは。50万部突破のベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』を超える衝撃と戦慄のラストシーン !



たぶん、この作品は、文庫書下しですし、後付で書いた作品でしょうか。
登場人物は、前作の登場人物となにかしらの繋がりがあり、
「そうだったのか?」とか「この人が?」と驚くこともありますが、
なんとなく途中からは想定の範囲内に。

前作で、わからなかった意味がはっきりしたり、
あのシーンにいた人はあの人だったのかと、
また、新たな解釈になっていく部分もあり、前作のストーリーがより鮮明になっていきます。

構成の複雑さはなく、前作を伏線にストーリーは展開していきます。

まったく別の作品としても、また、前作を読んでいない方でも面白く読めると思います。
ただ、わかりやすく、平坦な構成になっていますので、読者の想像に任せる部分も少なく、
いささかのスケールダウンになっているのは否めない感じです。…7点。

「ふたり狂い」 真梨 幸子 読了!

2015年12月05日 18時51分19秒 | 作家 ま行
ふたり狂い (ハヤカワ文庫JA) 2015.11.4読了。
真梨 幸子 (著)

女性誌〈フレンジー〉の人気連載小説「あなたの愛へ」。その同姓同名の主人公が自分だと思い込んだ川上孝一は、思い余って著者の榛名ミサキを刺してしまう。それに端を発して起こる、デパ地下総菜売り場での異物混入事件、ネットでの企業中傷件、そして郊外マンションでの連続殺人。だが、その背後には謎の女マイコの存在があった……。現代人のささやかな狂気と、連鎖する因縁の果てに明かされる驚愕すべき真実とは?
ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』の著者が仕掛ける、もうひとつの罠。時間を忘れて読んでください。でも、くれぐれも注意深く。恐ろしいものが潜んでいますから。




連作長編である。
それにしても、この作家さんの構成は凝っている。
構成が凝っているから、わかりにくい、途中で混乱する場合もある。
しかし、このわかりにくさが、引っかかりになり、前に戻っては、読み返し、最終章で、その引っかかりが回収され、また、最初に戻って読み返したときに、まったく違う側面が見えてくる。これが魅力だろうか。
「ふたり狂い」とは、狂人と一緒にいるとうつるというようなことらしく、この物語に出てくる登場人物は、最初まともに見えていた人も、実は、やっぱおかしかったというように、ほとんどの人がおかしいかおかしくなっていく。最初から狂っていたのか、それとも、狂人といたからうつってしまったのか?私にはわからないが。とにかく狂人だらけだ。…6点。

「殺人鬼フジコの衝動」 真梨幸子 読了!

2015年11月24日 17時47分41秒 | 作家 ま行
殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫) 2015.11.24読了
真梨幸子 (著)

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。人生は、薔薇色のお菓子のよう…。またひとり、彼女は人を殺す。何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか?あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。最後の一行を、読んだとき、あなたは著者が仕掛けたたくらみに、戦慄する!



賛否両論あるでしょうが、
単純にストーリーがどうのとか、嫌な感じがどうのよりも、
なにしろ自分はこの作家さんの構成力にビックリさせられた。
なんと言ったらいいか、読んでる最中頭の中では捉えていないのに、
書き手が複数存在する設定。
それは、ちゃんと小説の中に書いてあるが、混濁してまた忘れてしまう。
まえがきとあとがきを書いた人物。本編を書いた自殺をはかった女性。そして最後に衝撃の事実を書く女性。もちろんこの小説を書いている作者自身。
確かに、このような設定をとったために、時々、なに? なに?って以前の章を遡り確認作業をしなければならないようなところもあったが、それもすでに作者の術中なのだろうか? 
わかりにくくなった点もあったと思うが、この手法をとったことで、
この最悪な世界観がいっそう複雑になり、よりこの作品を存在感あるものにしていると思う。…8点。

「格差固定」下流社会10年後調査から見える実態  三浦 展 読了!

2015年11月10日 12時38分04秒 | 作家 ま行
格差固定 下流社会10年後調査から見える実態 単行本 2015.11.9読了
三浦 展 (著)

下流43%。昭和35年並みになった日本。上流は自民党、下流は無投票。選挙権年齢引き下げは自民党の策略か?下流はテレビすら見なくなった!公務員は現代のお代官様。タイムマシンで行きたい時代は「バブル時代」!衝撃のベストセラー『下流社会』から10年―日本は新しい「身分社会」に突入していた!



なんか最近ろくな本を読んでないな。
あー、なんか、いらつくなこの本も。
上流だ中流だの下流だのということにこだわって、アンケートをして、まとめた本?
データを並べてあるだけ。
なんかのマーケティングの資料ですか?

この本でひとつ印象に残ったのは、公務員はまわりが下流化しやすいなかで、そりゃそうだけど、その流れを受けにくく、相対的に中流から上流に残りやすいということだ。

なんだそりゃ。国は、公務員や、官僚のために政治をやっているんかい?(って知ってたけど)
でも、やっぱりそんなことはどっかに書いてあるしな。
っていうか自分親戚に公務員の偉いのがいるけど、上流家庭だもんな。…1点。

「まだ、タバコですか?」 宮島 英紀 (著) 20015.9.18読了!

2015年09月18日 14時01分00秒 | 作家 ま行
まだ、タバコですか? (講談社現代新書)
宮島 英紀 (著)

『禁煙セラピー超える理論編、ついに完成 「やめたいけど、やめられない」喫煙者7割の本音を揺さぶるデータの数々。軽いタバコも実は安心できない。喫煙歴30年の担当編集者も本書を読んでやめました。



アマゾンの紹介文はちょっと、俗っぽいけど…。

この本は、良書です。いろんな角度からタバコのことが書かれています。

禁煙本やタバコ系暴露本をたくさん読んできた私が言うんだから間違いありません。
なんか、この本を読んで、はじめて禁煙セラピーを読んで禁煙しようと思ったときの気持ちを思い起こしました。
この本は、禁煙本ではないんですけどね。ちょっと違った感じで。

タバコをとりまく、いろいろな真実がわかる本だと思います。…7点。

「今日、ホームレスになった―13のサラリーマン転落人生」 増田 明利 読了!

2015年06月16日 12時44分27秒 | 作家 ま行
「今日、ホームレスになった―13のサラリーマン転落人生」 単行本 増田 明利 (著)  2015.6.14読了 。

今やホームレスの40%は元サラリーマン―日本の格差社会が生んだ悲惨な現実がこれだ!!路上で暮らすかつての企業戦士たちを追ったルポルタージュ。


最近、貧困の書ばかり読みふけっている。なんでだ!
ホームレスになりたくてなったんじゃない。甘んじているわけでもない。でもどうしても生活を立て直すことができない。この人たちだって、何年か前までは企業戦士や経営者だった。ほんの少しの不運で、普通の人が簡単に転落するんだ。明日はわが身と肝に命じろ。…6点。


「仕事がない!-求職中36人の叫び」 増田 明利 読了!

2015年06月11日 17時50分20秒 | 作家 ま行
「仕事がない!-求職中36人の叫び」 単行本 増田 明利 (著)  2015.6.3読了 。

明日は我が身か? 会社訪問中の大学生からほとんど求人がない高齢者まで、「仕事がほしい」との36人の悲痛な叫びを聞け。最終章で、「大失業時代を生き延びる」ためのノウハウを伝授。


正社員でなんとか勤めている僕は、今の今まで、この会社を辞めたい辞めたいと思っていたが、急に自分が大変、恵まれていることに気づいた(のか?)。…6点。