ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「悪妻に捧げるレクイエム」 赤川次郎 読了!

2018年09月24日 18時51分00秒 | 作家 あ行
悪妻に捧げるレクイエム (角川文庫) 2018.9.19読了。
赤川 次郎 (著)

女房の殺し方教えます! 互いに甘い言葉を囁きあい、あんなに愛しあったこともあるのに、今では……。ひとつのペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。4人が選んだ新作のテーマが、よりによって「妻を殺す方法」。常日頃、女房に泣かされ、悩まされている4人の男たちは、アイデアを練るうちに夢と現実がごっちゃになり、事態は思わぬ方向へ進み始めた。赤川次郎が放つ、新感覚ミステリーの傑作。


4人で1人のペンネームの作家が「妻殺し」の小説を考えていく、そのうちに、出来上がった物語に、現実も影響を受けていく。なんでそうなるのかわからないし、説明もない。ありえないことを前提にされてしまうと小説って興ざめするものだ。確かに小説の中で、他の小説を読まされていく感じは新鮮かも知れないが(当時は)、たどり着く結末も凡庸でオチも効いていない。傑作だって言ったの誰だ?…5点。

「一億円もらったら」 赤川次郎 読了!

2018年09月12日 20時34分16秒 | 作家 あ行
一億円もらったら (新潮文庫) 2018.9.12読了。
赤川 次郎 (著)

莫大な財産をもてあましている大富豪・宮島勉。彼と青年秘書・田ノ倉は、とんでもない遊びを思いついた。田ノ倉が選んだ見ず知らずの人間に一億円を進呈し、その後の人生がどう変わってゆくかを観察するのだ。というわけで、ある日突然、大金をもらってしまった男女五名。一億円に翻弄される人、見事に使う人、泣く人、笑う人…。名手・赤川次郎の紡ぐ五億円の物語をご堪能あれ。



一億円を突然もらったら、人はどんな使い方をし、どんな展開が待っているのか…。
短編だし軽く読めるのが、奥の深い話などもあり、十分小説世界を堪能できます。突飛な設定もおもしろい。…6点。

「盗みは人のためならず(夫は泥棒、妻は刑事1)」赤川次郎 読了!

2018年09月10日 22時23分55秒 | 作家 あ行
夫は泥棒、妻は刑事1 盗みは人のためならず<新装版> (徳間文庫) 2018.9.10読了。
赤川次郎 (著)

今野淳一、三十四歳。中肉中背ながら苦みばしった好男子。職業は何と泥棒、それも超一流の腕前である。今野真弓、二十七歳。美人というより可愛い女。考えるのはあまり得意ではないが、警視庁捜査一家のバリバリ刑事。この奇妙なコンビ、なぜか仲睦まじい夫婦なのである。プロ意識に徹した泥棒亭主と、そそっかしい女房刑事という主人公を得て、小粋に展開する都会派ユーモア推理。



赤川さんの小説シリーズの中でも、このシリーズはもっとも軽いシリーズではないだろうか? 短編なのもあいまって、ほんとに読みやすい、というか内容が薄すぎる! 推理要素もほぼ皆無だしトリックも薄い、とにかく読んだ気がしない。…4点。

「幽霊列車」 赤川次郎 読了!

2018年09月04日 19時33分04秒 | 作家 あ行
新装版 幽霊列車 (文春文庫) 2018.9.4読了。
赤川 次郎 (著)

山間の温泉町へ向う列車から、8人の乗客が蒸発してしまった。前代未聞の難事件に取り組んだ中年警部・宇野は、聞き込みの先々で推理マニアの女子大生・永井夕子と鉢合わせ。二人はいつしか名コンビとなるが…。オール讀物推理小説新人賞を受賞した表題作を収める、記念すべき「幽霊」シリーズ第一弾!



何十年ぶりかの再読です。
赤川さんをまた読み出して、なんならとデビュー作の「幽霊列車」も読み直してみたくなり。
「幽霊列車」「裏切られた誘拐」「凍りついた太陽」「ところにより、雨」「善人村の村祭」の5編を収録。
「幽霊列車」をはじめなんでかしらないけど、全部のトリックを憶えており、まっ、その辺は残念だったけど、それでも面白く読めてしますのが赤川作品のいいところ。
楽しい読み物にトリックを一つ用意して、軽めに仕上げたスリラー。このスタイルこの頃から健在ですね。
赤川さんの作品は簡単にポンと物語世界に没入できるんで、仕事の待ちとか通勤電車の中なんかに最適です。…6点。