ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「地下鉄に乗って」 浅田次郎

2021年06月21日 20時02分33秒 | 作家 あ行
地下鉄に乗って 新装版 (講談社文庫) 2021.6.18読了。
浅田 次郎 (著)

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。



たぶん、再読です。あれ、こんな話しだっけかな? なんか最近、前に読んだ小説の内容を覚えていません。歳のせい以外のなにものでもありません。おいしいといえばおいしいが、こんな自分が小説を読んでなんになるのだろうと思います。中身をなにも覚えていないのに読む意味があるのだろうか? 読んでいる時だけ面白ければそれでいいのか? それでいいのかも。あっ、本の方ですが、私、この主人公が好きになれないので、感情移入できませんでしたということでした。こうやって書き残しておくことで3回目を読むことは防げるかと思います。5点。


「異形のものたち」 小池真理子

2021年06月09日 15時34分05秒 | 作家 か行
異形のものたち (角川ホラー文庫) 2021.6.9読了。
小池 真理子 (著)

母の遺品整理のため実家に戻った邦彦は農道で般若の面をつけた女とすれ違う――(「面」)。“この世のものではないもの”はいつも隣り合わせでそこにいる。甘美な恐怖が心奥をくすぐる6篇の幻想怪奇小説。



悲しい余韻が残るホラー集。全体に雰囲気はいいんだけど、ストーリーにひねりというかもう一段深みがあればなおいいのに。もっと驚きが欲しい。6点。

「夕映え天使」 浅田次郎

2021年06月07日 20時41分51秒 | 作家 あ行
夕映え天使 (新潮文庫) 2021.6.7読了。
浅田次郎 (著)

東京の片隅で、中年店主が老いた父親を抱えながらほそぼそとやっている中華料理屋「昭和軒」。そこへ、住み込みで働きたいと、わけありげな女性があらわれ……「夕映え天使」。定年を目前に控え、三陸へひとり旅に出た警官。漁師町で寒さしのぎと喫茶店へ入るが、目の前で珈琲を淹れている男は、交番の手配書で見慣れたあの……「琥珀」。人生の喜怒哀楽が、心に沁みいる六篇。


浅田さんの短編にしては、こなかったなぁ。残念。5点。

「月のしずく」 浅田次郎

2021年06月02日 15時16分09秒 | 作家 あ行
月のしずく (文春文庫) 2021.5.31読了。
浅田 次郎 (著)

再生の祈りに満ちた珠玉の短篇集――。
三十年近くコンビナートの荷役をし、酒を飲むだけが楽しみ。何一つ変わりばえのしない生活をおくる佐藤辰夫のもとに、十五夜の満月の晩、偶然、転がり込んだ美しい女・リエ―ー出会うはずのない二人が出会ったとき、今にも壊れそうに軋みながらも、癒しのドラマが始まる。
表題作ほか、子供のころ、男と逃げた母親との再会を描く「ピエタ」など、全七篇の短篇集(他に「聖夜の肖像」「銀色の雨」「琉璃想(リウリィシァン)」「花や今宵」「ふくちゃんのジャック・ナイフ」)。
「銀色の雨」は2009年11月に、賀来賢人、中村獅童出演で映画化。



表題作の「月のしずく」よかったなぁ~。なんか最近浅田さんの短編がほんと心にしみるわ~。はずれないし。7点。