ドンドンこにしの備忘録

個人的な備忘録です。他意はありません。

「人恋しい雨の夜に せつない小説アンソロジー」 浅田次郎 編

2023年03月02日 16時10分47秒 | 作家 あ行
人恋しい雨の夜に せつない小説アンソロジー (光文社文庫) 2023.2.27読了。
日本ペンクラブ (編集), 浅田 次郎 (編集)

T・カポーティに魯迅、「平家物語」から井上ひさし、宮部みゆきまで―。“感涙の小説家”浅田次郎が、広汎な読書体験のなかから、今なお強く胸に残る名作を精選した珠玉のアンソロジー。しみじみ心が洗われます。



「あくる朝の蝉」井上ひさし、「ひなまつり」浅田次郎はたしかに良かった。せつない。そのほかは果たして何だったんだろう?4点。

「粘膜戦士」 飴村行

2023年01月18日 20時09分05秒 | 作家 あ行
粘膜戦士 (角川ホラー文庫) 2023.1.18読了。
飴村 行 (著)

占領下の東南アジアの小国ナムールで、大佐から究極の命令を下された軍曹。抗日ゲリラ、ルミン・シルタと交戦中、重傷を負い人体改造された帰還兵。複雑な家庭事情を抱え想像を絶する悲劇に見舞われる爬虫人好きの無垢な少年。陸軍省の機密書類を盗み出そうとして捕らわれた2人の抗日分子。そして安住の地を求めて山奥に辿り着いた脱走兵…。戦時下で起こる不可思議な事件。目眩く謎と恐怖が迫る、奇跡のミステリ・ホラー。



なんか粘膜シリーズは読む前からワクワクする。そして読み始めてその独特の世界観にやっぱこれこれとなる。これはグロいのか、はたまたエロいのか、確かなことはミステリーホラーではないような気がする。7点。

「猿島館の殺人」 折原 一

2023年01月17日 15時43分02秒 | 作家 あ行
猿島館の殺人 新装版: 黒星警部シリーズ2 (光文社文庫) 2023.1.14読了。
折原 一 (著)

フリーライターの葉山虹子は東京湾に浮かぶ孤島「猿島」へ上陸する。帰りそびれた虹子が迷いこんだのは島で暮らす猿谷家の館。ところが、主人の藤吉郎が密室で殺され、その後も怪事件が続発する。犯人を示す鍵は「猿」。脱獄犯を追って島へきた黒星光警部と虹子は真相に辿り着けるのか。猿づくしの異色長編ミステリーが著者の大幅加筆修正のうえ新装版で新たに登場。



どうもこの二人の主人公が好きになれないし。なんか全体的に浅いし。シリーズであと何冊か持っていたけど、読まないで手放そう。5点。

「葉桜の季節に君を想うということ」 歌野晶午

2022年11月15日 17時05分18秒 | 作家 あ行
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) 2022.11.14読了。
歌野 晶午 (著)

SMAP×SMAPで中居くんが「最後の1ページまで目が離せない恋愛活劇ミステリー」とおススメ!
究極の驚愕、ミステリーの奇蹟がここにある
素人探偵のもとに持ち込まれた霊感商法事件の意外な顛末、そして…。あなたは最後の一文まで、ただひたすら驚き続けることになる。
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして——。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本。第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞受賞。




叙述トリックと言えるのだろうか? 確かに途中までは騙されたけど、ちょっと気持ちの良くない騙され方だった。というより気持ちが悪い。期待していたのに、、、5点。

「奇譚を売る店」 芦辺拓

2022年10月26日 14時58分09秒 | 作家 あ行
奇譚を売る店 (光文社文庫) 2022.10.25読了。
芦辺 拓 (著)

「また買ってしまった」。何かに導かれたかのように古書店に入り、毎回、本を手にして店を出てしまう「私」。その古書との出会いによって「私」は目眩く悪夢へと引きずり込まれ、現実と虚構を行き来しながら、背筋を寒からしめる奇妙な体験をしていく……。古書蒐集に憑かれた人間の淫靡な愉悦と悲哀と業に迫り、幻想怪奇の魅力を横溢させた、全6編の悪魔的連作短編集!



古書収集家がまたもや買ってしまった古書に没入し、在らぬ妄想の世界に埋まって出てこれなくなるお話し。全体の雰囲気もいいし、挿絵もいい!5点。

「東京棄民」 赤松利市

2022年08月02日 20時54分05秒 | 作家 あ行
東京棄民 (講談社文庫) 2022.8.2読了。
赤松利市 (著)

これは、日本の未来に対する警告である。
感染者、重症者、死者、最多更新。最凶の新型コロナウイルス・東京株が蔓延した未来。政府は東京を見捨てる決意をした!
令和4年。新型コロナは再び変異を起こし、東京固有の株が猛威を振るっていた。大量の感染者。死者。なすすべがなくなった政府はいよいよ、「東京逆ロックダウン」、すなわち感染者を残し、東京都民を全国に分配し、東京をロックダウンすることを決意する。しかしろくな学歴もなく、正社員の立場も失い、漫画喫茶に寝泊まりしている主人公のイサムは政府の避難指示を受け取ることができず、東京に取り残されることになってしまった。
山本周五郎賞候補、大藪春彦賞受賞、業界最注目作家、初の文庫書下ろし。



発想は素晴らしい。けど、小説としては素晴らしくなかった。この設定でもう少し面白いことが書けないものか。4点。

「マリオネットの罠」 赤川次郎

2022年07月14日 16時57分29秒 | 作家 あ行
マリオネットの罠(新装版) 文春文庫 2022.7.14読了。
赤川 次郎 (著)

作家生活30周年記念。赤川次郎の処女長篇。
“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。その通りかもしれない"…森の館に幽閉された美少女と、大都会の空白に起こる連続殺人事件の関係は?錯綜する人間の欲望と、息もつかせぬストーリー展開で、日本ミステリ史上に燦然と輝く赤川次郎の処女長篇。
『マリオネットの罠』は、氏がデビューした翌年に書き下ろした初めての長編ミステリーであり、力のこもったサスペンス小説である。この『マリオネットの罠』は、ユーモア・ミステリーのある軽いタッチの初期作品群とはまったく趣を異にしたフランス・ミステリーふうのサスペンス小説であり、氏が新しい舞台に全力投球で臨んだことがうかがえる力作である。(解説・権田萬治より)



なんか読んでる途中で気づいちゃたんだけど、これ前に読んでるわ。読み進めるにつれてどんどん思い出したくないことまで思い出してくる。最後のどんでん返しとか、、、まあ、面白かったです。傑作だと思いますよ。2度読んだとしても。6点

「だれかの木琴」 井上荒野

2022年06月03日 15時19分41秒 | 作家 あ行
だれかの木琴 (幻冬舎文庫) 2022.6.3読了。
井上荒野 (著)

主婦・小夜子が美容師・海斗から受け取った、一本の営業メール。それを開いた瞬間から、小夜子は自分でも理解できない感情に突き動かされ、海斗への執着をエスカレートさせる。明らかに常軌を逸していく妻を、夫の光太郎は正視できない。やがて、小夜子のグロテスクな行動は、娘や海斗の恋人も巻き込んでゆく。息苦しいまでに痛切な長篇小説。



この主人公たち気に入らない。夫婦の倦怠期をストーカーらしき行為で穴埋めするみたいな、犯罪を犯すわけでもなく、夫婦喧嘩するでもなく、誰でもいいような顔もよく覚えていないような美容師に執着しているようなストーカーのまねごとをして、夫の気を引こうとする。夫は夫で何でもかんでも見なかったこと、なかったことにして、女を外で買ってその残像で次回の妻とのセックスを乗り越えようと考えているような奴だし。家にその美容師と彼女に怒鳴り込まれて、一応、その美容師へのストーカー行為は止まったみたいだけど、最初からこの美容師のことなんかどうでもいいんだからそりゃーそうだよね。おかげでこの美容師は彼女と別れたみたいだけど、いい迷惑だ。で、今度は性懲りもなく夫の同僚にストーカーのまねごとを始めたみたいですよ。ほんと暇で金に困っていないっていうのも困ったもんなんだね。まあ、いずれにせよ退屈せず最後まで読めたし、小説としては不快だったけど何も残らないようなものよりは良かったんだろうね。なんか腹立つなぁ。6点

「リピート」 乾くるみ

2022年06月02日 15時13分59秒 | 作家 あ行
リピート (文春文庫) 2022.6.1読了。
乾 くるみ (著)

もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。



いやー、参りました。設定が大好物なんでまずはずれはないとは思いましたが、予想をはるかに超える面白さでした。ミステリー、SF小説、RPGゲームなんかをごちゃまぜにしていいとこどりしたようなエンターテインメントだと思った。8.5点

「信長と征く」1&2 転生商人の天下取り 入月 英一

2022年05月26日 17時22分49秒 | 作家 あ行
信長と征く1&2 転生商人の天下取り (講談社文庫) 2022.5.26読了。
入月 英一 (著)

1あらすじ
時は戦国、桶狭間の戦いに勝利した織田家に大博打を仕掛け、その度胸と知恵から信長に一目置かれた商人がいた。
名は大山源吉、21世紀から時を遡り転生したという秘密を持つ男だ。
誰が覇者になるか、史実を知る彼の野望は信長を支えつつ、銭の力で天下を取ること。
現代知識を武器に商人としての闘いが始まる。
2あらすじ
21世紀から時を遡り、戦国時代へ転生した商人・大山源吉。
彼は歴史知識で考案した織物で織田舞蘭度を創設、大きな銭を信長にもたらす。
そして史実よりも早く美濃攻めを完遂させた。
天下取りへの戦略に不備はなし。
信長を裏切る運命の明智光秀との合流に不安を抱えながらも、源吉は銭の力で乱世をつき進む。



これは講談社文庫ですがラノベです。尻切れトンボです。ひょっとして完結していないのかも。途中で終わられて何とも言いようがないです。