今日、突然、IOCが東京オリンピックでのマラソンと競歩を札幌に移すという検討しているとのニュースが流れた。まあ、当然といえば当然の話だ。だいたい熱中症の危険性が高いので、外出は避けてください連日報道されるような高温多湿の気候の中で、マラソンや競歩を行ったら、死者が出ても不思議じゃない。そんなことは小学生でも分かることだろう!それを東京での実施にこだわり、強行しようとする姿勢には、前々から疑問を感じていた。その点から見て、今回のIOCの提案は納得することが多い。
ところで、昨日、ドイツ語教室に参加した。台風の被害が話題に上り、先生が授業が始まるや否や、ドイツのニュース番組を選択して、今回の台風被害を取り上げた番組をスクリーンに映し出して、先生が解説を加えながら、見せてくれた。番組では重大ニュースのトップ記事として取り上げ、かなり長い時間を割いて、丁寧な報道を行っていたように見えた。ヨーロッパのマスコミ関係者が日本に来ていて、かなりきめ細かい取材をしているし、ヨーロッパ自体、日本への関心を強めていることがこのことからも分かる。当然、毎日、何人が熱中症で救急搬送されたというニュースも伝わっているわけだ。ヨーロッパ人はとにかく暑さに弱いし、敏感なのだ。そんな気候の中で、マラソン等を行ったら、どういう結果を招くか危機感を持つのも当然だ。まあ、今回のIOCの動きは当然の帰結と言えるだろう。
それにしても、日本の気候を知り尽くしたJOCが真夏に東京でマラソン等を実施しようと決定したこと自体、日本のオリンピック関係者の見識が疑われる。全く常人の理解を越えていると言わざるを得ず、同じ日本人として、恥ずかしい限りだ。
近年の気候を考えると、札幌と言えども、かなり高温になり、熱中症の危険はあるにしても、湿度は低く抑えられるであろうし、危険性が緩和されると思うので、私から見たら、歓迎すべきことだという感想を持った次第です。