30年近く前のアメリカ留学中に学び始めた緩和ケア。教会で出会ったアーバーホスピスのプレジデントに頼み込み、週1回のカンファレンスに参加することから始めました。ある日、小児がん在宅ケアの5歳の患者さんの症例でした。ケアの重要課題に、8歳位の姉のケアが上がっていました。患者さんの部屋とお姉さんの部屋の位置の説明、患者さんのケアの最中は、お姉さんに本を一緒に読む、絵を書くなどし、その絵が語る心理的な変化 . . . 本文を読む
アメリカ臨床腫瘍学会 -私たちはASCO(アスコ)と呼んでいます- の学術誌はJournal of clinical oncology -JCO と呼ばれています。ASCOの正会員になると年会費は600ドル程度で、日本の医学会は1万~1万5千円位であることに比較すると大変高い費用がかかります。私はASCO会員なのですが、何とJCOの紙雑誌がアメリカから隔週で送られてくるのです。Web上で読めるので . . . 本文を読む
3月に入って、シンガポール在住の家族が2年間延長していた色々な手続きの更新とビジネスのために単身で帰国。2週間ほど滞在し、また戻っていきました。羽田の早朝到着便だったためか、空港のコロナ検査は1時間程度で陰性確認。3回目ワクチン接種完了済みにて、空港からの移動は公共交通機関使用可。待機は、自宅で3日間に丁度短縮されたところでした。一日1回、随時(抜き打ち)に電話やGPS確認を受け、3日後のPCR検 . . . 本文を読む
厚生労働省による第20回がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会が先週3月4日開催されました。https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24255.htmlコロナまでは会議は厚労省で開かれ傍聴できました。今はオンライン会議で、YouTubeでライブ公開されます。3月4日もどこからでも聞くことができました。現在、国内のがん診療連携拠点病院は405か所です。その指定状況、 . . . 本文を読む
「味がちょっと違うんですよ」表現が難しい様子でした。消化器癌で、薬物治療の中でも化学療法を受けられていた患者さんでした。このところ食が細くなったようでした。Lawson YamazakiによるPixabayからの画像 味覚異常・・<原因>食事量が少なくなった時の代表的なものは亜鉛欠乏<検査>採血で亜鉛測定<治療>〇 . . . 本文を読む
先週、冒頭の写真の一袋が届きました。ロレアルから、女性の医療従事者へ・・と病院へそれはそれは沢山届いたのだそうです。ほとんどの化粧品のパッケージには、もしかすると空港の免税店用だったのでしょうか・・中国語や英語の上に、日本語のシールが貼ってありました。透明なバックに丁寧に隙間なく詰められていました。ロレアルの方どんな気持ちで選んでくださったのだろう。。どんな気持ちでこれを詰めてくださったのだろう。 . . . 本文を読む
もし・・・新型コロナに感染して、パキロビッドパックを投与しましょうと言われたら、内服している薬がある方は、必ず、お薬手帳を医師に見せてください!!とても、重要なことです。Steve BuissinneによるPixabayからの画像 (写真は、本記事の薬剤とは関係はありません)以下は、医療者向けです。新型コロナ治療薬パキロビッドパックが承認(厚労省)されました。 ↑( . . . 本文を読む
初めてこの記事をアップしたのが、2007年8月。その後、何度か再掲しました。前回は2018年4月今回、ありがたいことに再度リクエストを頂きました。改めて再掲いたします。HimsanによるPixabayからの画像 ======================ニューヨーク大学リハビリテーション病院の壁には・・大変有名な詩が書かれています。作者は不明ですが、心も体も傷ついたベトナム戦争帰還兵の . . . 本文を読む
連日、新型コロナ感染症新規患者数が発表されては、記録が更新されていることが取り上げられています。5波までは、この増加と院内病床の埋まり方は平行していましたが、6波は、院内病床はじわじわという感じでした。それ以上に社会の滞留感が半端ないです。ここまで、本当に一人一人我慢を重ねてきたのだと思います。やりたいと思っても、控えたり、諦めたり・・頑張ろうと思っても、濃厚接触者となってしまったり・・緩和ケアチ . . . 本文を読む
最初にこの話を紹介したのは2012年、その後、2015年にも再掲しました。改めて、読み返した記事です。この話を見つけた時は、目からうろこでした。出典は探せなかったのですが、アラビアンナイトの時代からの話のようです。ーーーーーーーーー父が遺言で「17頭のラクダを 長男は1/2、次男は1/3、三男は1/9分配するように」と残し、亡くなりました。しかし、17頭。分配しようにも、割り切れません。困った兄弟 . . . 本文を読む
お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか。私はコロナの谷間、2歳と2か月の孫が遊びに来てくれていて、日常とは違う忙しい年の瀬でした。ありがたいことです。昨年、心に残った言葉・・10月に第59回日本癌治療学会学術集会が開催されました。私が担当している社会連携・PAL委員会では、委員会企画として、治療と仕事の両立支援をテーマにシンポジウムが開かれました。そこに登壇下さったがんサバイバーの村上高史さん。食 . . . 本文を読む
初回にアップしたのは2008年でした。毎日沢山のアクセスを頂き、コメントも沢山だったので、2014年8月に再掲しましたが、今もアクセスは続いています。昔の記事に埋没しているにも関わらず、「黒色便」などで検索されてつながっているようです。乾燥した日が続くと、喉は乾きます。ポリフェノールやアントシアニンが含まれるジュースを子供たちは、しっかり飲んで悩むお母様方が沢山いらっしゃるのではないかと思います。 . . . 本文を読む
がんの痛みに医療用麻薬(オピオイド)の投与は、開始時にもエネルギーを使いますが、治療が奏功し、減量するときもエネルギーを要することがあります。一般的に、麻薬を減らしましょうと言われるとほっとする人が多いと思われるでしょう。一方で、強い痛みを経験した患者さんは、いざ、減量をすると言われるとあの痛みが再び出現してこないかと、不安になる方もいらっしゃいます。ですから、がん疼痛は、痛みが大変不快な記憶にな . . . 本文を読む
物事の進み方には幅があります。最も良い場合から最悪までの幅・・体がきつくなった時まだ大丈夫と思いたいのはやまやまですが大丈夫でも最悪に備えてこそセイフティネットが機能するというもの。最悪の事態は想像するだけでも辛いものですが・・(Melk HagelslagによるPixabayからの画像 )2017年9月の記事からーーーーーーーーーーーーーーーHope for the best, and . . . 本文を読む
がん領域の医療は、診断はがん、がんではなかった手術をする、しない抗がん剤治療を開始、休薬、やめるというように、白黒ついたものでした。診断はがんだった再発がわかった抗がん治療を終了しなければいけないそういった情報はがん診療コミュニケーションの領域では、「bad news(悪い知らせ)の伝え方」として、どのように患者さんに伝えるかが、医師に求められるコミュニケーションの課題でした。この白黒・・これが変 . . . 本文を読む