10月21日~23日までパシフィコ横浜で日本癌治療学会学術集会が開催され、現地で参加していました。その前の週の外来で患者さんから光免疫療法を受けているという話を聞きました。頭頚部がんに対し、イルミノックスを用いた光免疫療法はNIHの小林久隆先生の研究を、楽天メディカルが開発し、今年8月に厚生労働省の条件付き承認(保険が適応)されたこと、実施施設は9月で40 . . . 本文を読む
血液がんの患者さんで、ダウン症の患者さんに何人か関わらせていただいたことがあります。私にとって、ダウン症の患者さんは天使のような存在・・実直で、裏表がなく、嬉しい時には心から嬉しいといってくれて、いやなときは全力で嫌と言ってくれる・・腹の探り合いやつくり笑顔、嫉妬や妬みなど社会のいやな一面から離れ心が洗われるような気持ちで、我が身を振り返らせてくれるようなそんな存在です。抗がん治療で腎機能が落ちて . . . 本文を読む
相当以前のことです。胃癌の患者さんを受け持っていた時の事。息子さんは国際線のパイロットでした。その頃、ドラマの影響もあって、男性一番人気の職業でした。ある朝、診察に病室に伺いました。サイドテーブルには地図が広がっていました。昨夜から息子さんはフライトなのですか?ええ・・クアラルンプールです。素敵ですね。パイロットって花形ですね。そんなんじゃないんです。私にとっては、本当に心配で。パイロットになって . . . 本文を読む
がん患者さんなどの緩和ケアを専門的、集中的に受けるための病棟を緩和ケア病棟と言います。患者さん一人あたりの病床面積や病棟面積、家族へ配慮された施設基準などが決められており、スタッフの基準などを満たして許可されたものが緩和ケア病棟として認められています。大分県 済生会日田病院神戸市 甲南医療センター群馬県立がんセンターこの活用にあたり、それぞれの立場で思いがやや異なるようです。在宅で訪問診療を行って . . . 本文を読む
35年程前、私が医師になったばかりの頃の出来事です・・腎臓外科という診療科に所属して、9名位だったでしょうか、同僚がいました。最初の3か月は私は移植外科班に居て、大半をICUで過ごしていました。当時、新しい免疫抑制剤が開発されたばかりで、用量が確立されるまで、感染症との闘いでした。多くの方は元気になられますが、中にはカリニ肺炎に至り人工呼吸器が必要となり、ICUで亡くなっていく方もいらっしゃいまし . . . 本文を読む
病院の当直の夕食は検食です。最近の入院食は外部で一括して作っているようですから、多くの病院で同じメニューが並んでいるはずです。写真は今一つのように見えると思いますが、これが、中々美味しくて!!ミートローフ、ほうれん草の柚子和え、薩摩芋の甘辛昆布煮。酸味、甘味、塩味に柚子の香りと味にバラエティがあります。これで、750kcalもあるのです。いかに食べ過ぎているか・・ということですね。災害救助のドラマ . . . 本文を読む
ワクチン2回接種した後、どの程度、新型コロナ感染をする可能性があるのでしょうか・・2013年までアメリカハーバード大学に在籍されていた内科医師 大西睦子さんの記事がとても分かり易くまとめられています。ブレイクスルー感染は「1%未満の確率」…デルタ株の対策でもワクチン接種が最善(大西睦子 医療ガバナンス学会, 2021, 8, 11)この記事をご紹介したいと思います。ブレイクスルー感染 . . . 本文を読む
昨日まで、ニュースはほとんどオリンピック。オリンピック突風が過ぎて、コロナの惨状がゆっくりと見えてくるようになった頃、次のパラリンピックに突入となりそう・・今日は、本来の目的の緩和ケアのことに戻って・・急性期病院の中で、抗がん治療を受けていた患者さんに、抗がん治療は副作用が強く出るようになってしまい、そろそろ終了した方がよいことを主治医が説明しているのを離れたところで聞いていました。体に負担をかけ . . . 本文を読む
ライターさんと編集社の方が同席されたインタビューの時、電波の状態が一時悪くなり短い中断になりました。インタビューが止まってしまっていた時、編集社の方から、最近の話なのですが・・・と雑談というか、個人的なお話を伺っていました。がん患者さんのご家族が主治医に呼ばれて、治療どうしますかと聞かれたそうです。そして、数日内に(抗がん)治療をするのかしないのか返事が欲しいと言われたと言います。これ、どう思いま . . . 本文を読む
がん診療を行っている病院には、全国にがん診療連携拠点病院が405箇所 指定されています。 都道府県がん診療連携拠点病院 51か所 地域がん診療連携拠点病院(高度型) 51箇所 地域がん診療連携拠点病院 298箇所 地域がん診療連携拠点病院(特例型) 2箇所 特定領域がん診療連携拠点病院 1箇所 国立がん研究センター & . . . 本文を読む
(H. Hach による Pixabay からの画像) 金・土曜日と日本緩和医療学会で横浜でした。昨年10月の癌治療学会ぶりの現地参加でした。かなり縮小され、参加人数も500名/日と1/10に限定されていました。一つの発表と一つの座長のタスクに厚労省健康局長の特別講演では、フロアから直接要望を伝えることができ現地に行った目的はきちんと果たせました。その翌日の今日は11時から17時半まで理事会、代議 . . . 本文を読む
近所のパン屋さんの2階に気軽なカフェがあります。垢ぬけているとはいえませんが、学生さんがコーヒー一杯で勉強していても、見守り続けてくれるような気取らない場所です。今日は、スメタナの「我が祖国」(モルダウ川の流れ)がかかっていました。あっ・・・と思いました。(Guenther FuchsによるPixabayからの画像)そう、先週の金曜日6月3日は冬が終わるスメタナの命日の5月12日から1か月続くプラ . . . 本文を読む
新型コロナは、ゆっくりと重症患者さんが減少してきていたように感じましたが、再度、増加の兆しを感じています。が・・・こうした上下の波に一喜一憂せず、ワクチン接種が、7割の国民に終了することを待つということでしょう。73%(変異型はイギリス型まででインド型は加味されていない数字です)の人々に接種が終わると収束に至ると、計算上は言われています。コロナからは離れて、日々のこと・・・在宅訪問診療は、大きく分 . . . 本文を読む
(지원 이によるPixabayからの画像 )先日の外来で、患者さんが新聞記事を持参されました。「これ、私にはどうなのでしょうか」治験終了後1年ほど承認に時間がかかった一般名アナモレリンが先月4月に発売となり、朝刊の一面に記載されたものは、がん患者さんの悪液質とその栄養状態を改善することに関するものでした。新規発売となった薬剤が自分には適応があるのだろうか・・病名は確かに一致していました . . . 本文を読む
先週は、管理当直でしたが、重症患者の要請を受けることができました。が、別の日には救急車は20数件目に当院に依頼して受け入れた事例があったという話を聞きました。とはいえ受け入れられているので都内はまだ、よいのだと思います。兵庫県や大阪で在宅訪問診療を開業している友人ら複数の医師から・・保健所から病院に空きベットがなく、コロナ陽性者で症状が悪化している患者さんの自宅への訪問診療の依頼が毎日入るというの . . . 本文を読む