緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

サイコオンコロジー学会ケミカルコーピングのシンポで気づいたこと

2016年09月25日 | 教育
2014年5月にJCOのがん疼痛特集の中の一つの総説で知った chemical copingケミカルコーピングの記事を書きました。それ以来、初めて知りましたというコメントともに、この記事へのアクセスはいつも少なくありませんでした。http://blog.goo.ne.jp/e3693/e/41637a07dff4736d0a2d3784efc3e1e8 先週札幌で開催されたサイコオンコロジー学 . . . 本文を読む
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オピオイドの便秘のコントロール方法が一変しそうです

2016年09月11日 | 教育
μ受容体は中枢に主に存在しますが、末梢にもあります。腸管にもあり、それを利用して、 末梢型μ受容体拮抗薬がオピオイド便秘に対し、開発されています。ナルデメジン http://www.shionogi.co.jp/company/news/2015/qdv9fu000000o3vi-att/150330.pdf医療用麻薬であるオピオイドはとにかく、便秘は高頻度ほぼ、100%です。つま . . . 本文を読む
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今年の東京都緩和医療研究会ポスターセッション始動

2016年08月25日 | 教育
2016年10月2日清瀬市にある明治薬科大学で第4回東京都緩和医療研究会が加賀谷肇先生(明治薬科大教授・日本緩和医療薬学会理事長)が大会長にて開催されます。本研究会。立ち上がって4年目。ことしからポスターセッションが始まります。形式が整っているので、ここでの発表は緩和医療学会の専門医の業績(発表)の対象となります。緩和医療薬学会の認定シール交付対象でもあります。ポスター発表のご案内    &uar . . . 本文を読む
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緩和医療学大学院公開講義のお知らせ

2016年08月21日 | 教育
大学院緩和医療学の講義は、今年も公開講義として一般の医療者の方のご参加を募集しています。がんプロが今年度で第2期が終了しますので、大変豪華な講師陣となっています。8月26日(金)16時~  梅田恵先生17時半~ 田中桂子先生19時~  服部政治先生9月1日16時~  高宮有介先生17時半~ 大西秀樹先生19時~  有賀がお話しさせていただきます。9月8日16時~  平原佐斗司先生17時半~ 栗原幸 . . . 本文を読む
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4大学合同カンファレンスでのBSC(ベストサポーティブケア)の連呼に・・・

2016年07月18日 | 教育
先週、金曜日は整形外科学会の骨・軟部腫瘍学会のシンポジウムに参加して、大学に返って、21時過ぎまで来年6月の緩和医療学会の患者アドボケートラウンジ(PAL)の打ち合わせ。遅い時間まで、皆様、ありがとうございました。https://www.facebook.com/earuga?pnref=storyその翌日の土曜日は、東京女子医大でがんプロフェッショナル養成基盤推進プランの4大学合同カンファレンス . . . 本文を読む
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【急募】医学部 臨床助手(緩和医療学)

2016年07月06日 | 教育
スタッフ急募!!助教の医師が海外赴任することとなり、急遽臨床助手を募集しています。大学のサイトに詳細を掲載していますので、右メニューバー一番上または以下のURLをご利用ください。http://www.teikyo-u.ac.jp/recruit.html . . . 本文を読む
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痛みの部位を診察するときの基本は・・

2016年07月03日 | 教育
ある診療科から、80代の方の下肢リンパ浮腫を見てほしいと依頼がありました。事前に診療記録を見ると、左心系に軽度の異常があり、僧房弁と大動脈弁の逆流を認め、EF(左心室のポンプ機能)は50%台でした。末梢からの浮腫で、左右共にあり、腹部や鼠径部の手術歴はありませんでした。リンパ浮腫ではなく、静脈性浮腫でした。主治医がすでに対処していることで問題はありませんでした。そこまではよかったのですが・・・触診 . . . 本文を読む
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実現可能な目標を患者さんと共に歩むことは希望になると感じてくれた学生さん

2016年04月03日 | 教育
症状緩和・がん患者支援外来(いわゆる緩和ケア外来をこのような名前にしています)に、来院された患者さん。主訴は両下腿浮腫で、原因は深部静脈血栓。骨盤底のがんの患者さんでした。静脈が腫瘍で圧迫されたところに血栓ができたものと思われました。これから入院をして、化学療法が始まりますが、その前に、気持ちもお辛そうに外来にいらっしゃいました。「血栓には、何もできないのでしょうか」抗凝固薬がすでに循環器内科医の . . . 本文を読む
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一つ一つに隠れている意味や過去を会話することは自己を取り戻すことにつながる

2016年02月07日 | 教育
記憶が薄れてきたり、自分の存在価値や存在意味を失いそうになったり、尊厳を失いかけてきたりした時、過去はとても大切な役割をしてくれます。緩和ケアの領域では、ライフレビューという言葉をよく使います。過去にさかのぼり、その患者さんが辿ってきた道のりについて耳を傾けていきます。人は、大小に関わらず、喪失を体験してきています。そうした時、どのように乗り越えて今に至っているかお話頂くことで、今の困難と感じる時 . . . 本文を読む
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最悪を考えて、最善を尽くす~看取りの前の後悔を少なくするために

2015年12月27日 | 教育
死を意識するようになってきたとき、どのように準備するよう声をかければよいのですか?そんなこと(死が迫っていること)は言わないでとご家族からいわれてしまうのですが、後になって後悔されないようにと思うのです。でも、そういわれると、手が出せなくなって、無力だなあと思うのです。そんな質問を医療者からもらうことがあります。後悔しないように。。そんな思いで、患者さんやご家族に、死をはじめとする何かが起こる前に . . . 本文を読む
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ESRDの緩和医療

2015年08月26日 | 教育
私は、大学を出てすぐの研修は、腎臓外科という透析、腎移植、一般外科、泌尿器科が集合した診療科に席を置かせて頂いていました。腎・肝・心臓。。さまざまな臓器が障害を持ち、腎臓の透析を除くと移植がその手立てとなるような病態となっていった時、研修を始めたころ、移植しか生きる手立てはありませんと説明されることが大半でした。その時、私の中では、移植をしないとしても苦痛を保証されなければ、移植をするかしないかと . . . 本文を読む
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小学生がん教育;サマースクールの報告がアップされています

2015年08月02日 | 教育
1年目に私が作ったフォーマットを使って、サマースクールが終わると、毎年、あっと言う間に、事務局で記事をアップしてくれます。今年も、早々に・・帝京サマースクール開催報告 子どもたちの感想もきちんとそのまま、書いてくれています。いつも、思いますが、本当に、この感想がスゴイのです。まだ、小学校位の年齢だと、楽しかった、面白かったといった、情動を示す言葉に集約されるのですが、 最後のレクチャーがかなり . . . 本文を読む
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院緩和 夏季公開講義(2日間9コマ)のお知らせ

2015年07月13日 | 教育
大学院緩和医療学コース 夏季特別集中公開講義 H27年度の大学院緩和医療学特別講義は、ご要望にお応えし、遠方の方にご参加しやすいよう2日間の短期集中の夏季公開講義となりました。 参加方法をご確認の上、ふるってご応募ください。申し込みをされると、e-ラーニングで講義を再聴講することができます。 日時 ;8月27日(木)13時30分~19時30分  &nb . . . 本文を読む
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Webカンファ

2015年07月05日 | 教育
7月2日にWebカンファレンスでがん疼痛緩和治療の話をさせて頂きました。中継地点は、300か所以上参加者は、4700名を越える医療者の皆様本当に、驚くとともに、感謝で一杯です。九段下のスタジオからの発信でしたが、私には、参加者の皆様の様子はまったくわからず、でも、きっとこんな感じ・・と思いを馳せながら、お話しさせて頂きました。その後頂きたご質問からは、専門的な緩和ケアに従事されている方が多いように . . . 本文を読む
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臨床をやりながらの教育。緩和ケアは大変です。

2015年05月24日 | 教育
この土日で、緩和ケア研修会を開催。Face book仲間の記事も、結構、今週末の実施が目立ちます。720分(12時間)の研修会を受けてもらうと、厚労省健康局長印の修了書が発行されます。年何回か、実施しながら、対象となる医師全員に受講する気持ちになってもらうことにもエネルギーを使います。この緩和ケア研修会、2017年6月でがん対策基本計画の第2期が終わるので、そこまでに、対象医師が100%受講しても . . . 本文を読む
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