久々のガイド登山・・・ぺテカリ岳 (1736m)
(一期一会を大切にしたいエバの再会山行・・・)
■ 山行日程 2010年7月2日(金)~5日(月)
■ ル ー ト 西尾根コース
■ メンバー CLエバ、田中、小野寺、鈴木、青野、横山、伊藤
■ 登山形態 沢登り&登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「ピリガイ山」
■ コースタイム (1日目)
登山口(沢手前の林道) 13:40
尾根上 15:30
ぺテカリ林道出合 16:15
ぺテカリ山荘 17:40 (登山開始から約4時間)
★出合い
昨年の7月、夕張岳ヒュッテの管理人担当をしていたある日の事。ご一行様がヒュッテに訪れた。
予定ではぺテカリ岳に登るため横浜から来道しガイド付きツアーのはずだった。しかし、期間中大雨予報
に加えトムラウシ山大量死亡遭難事故が発生した直後のときで、ツアー登山は中止になってしまった。
空いたサブとして夕張岳を選び訪れたヒュッテでの出合である。
ご一行はヒュッテに2泊し食事を共にしながらアットホームな雰囲気で色々なお話を聞かせてくれた。
夕張岳も天候が回復して青空の下登頂し満足の下山だったようだ。そんな中、来年のぺテカリ岳リベンジ
でガイドを依頼され引受けてしまったのがキッカケとなる。
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ぺテカリ岳登山口近くにある「神威山荘」
【7/2(金)】 (1日目)
★平均年齢 69歳
ご一行様は、みなさん山のベテランで日本百名山はおろか200名山、300名山を目指している方々で
中には600名山を完登した田中さんは自費で本も出版している方でした。
最高齢77歳をはじめ一行6名の平均年齢は69歳ですが私など出る幕もないのは当然で今回ガイドと
いうよりポーター役に徹してサポートさせていただきました。
★遥かなるぺテカリ岳へのアプローチ・・
現在、夏道を使ったぺテカリ岳への一般ルートは東尾根コースと西尾根コースの2つ。その西尾根コース
は以前登山口となるぺテカリ山荘まで車の乗り入れが可能だったが林道の崩壊や工事中などの理由で
一般車は通行出来なくなっている。今回のルートは、エスケープとして使われた神威山荘からニシュオマ
ナイ川支流の沢を遡行し尾根を越えてベッピリガイ川沿いの通称ぺテカリ林道を辿ってぺテカリ山荘に入
る約4時間のアルバイトが一般登山者を遠ざける遥かなるアプローチになりガイドも必要とされるところか
も知れない。
★ぺテカリ山荘まで問題なし・・・
ルート的な難しさは支流沢の読図だが、沢自体の難しさは無く水量も少ない小さな沢で登山靴のままで
も濡らさずに遡行可能な場合があると思う。沢ルート上と各二股にはピンクのテープ標識で案内され通常
迷うことは少ない。尾根の乗っ越しは地図上のC680すぐ北東側のコルで登山開始から1時間30分~2
時間ほど。尾根北側の急な下りに注意しながら小沢を降りると30分ほどで広い土場と古い作業道に出る。
10分ほどでベッピリガイ川に出合、渡渉した対岸がぺテカリ林道である。あとはひたすら約4キロの林道
を1時間30分も歩けば安住のぺテカリ山荘に着く。
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最初に渡渉するニシュオマナイ川本流
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ベッピリガイ山南側尾根の乗っ越し・・・
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ようやく辿り着いた 「ぺテカリ山荘」・・・有人・無人を含め避難小屋としては北海道一立派な山小屋だ。
【7/3(土)】 (2日目)
■ コースタイム (2日目)
山荘出発 5:45
標高1000m標識 7:35
1301mコブ 10:35
1230mコル 11:00
ぺテカリ岳頂上 12:55 (登り 7時間10分)
下山開始 13:25
1301mコブ 14:35
山荘着 18:45 (下り 5時間20分)
★判断
前線の影響で昨夜から時折大粒の雨が降り、今朝も続いていた。
停滞か決行かの判断はエバではなくパーティーリーダーの小野寺さんだった。リーダー曰く「今日雨で
停滞しても明日は雨でも決行する予定」「ならば今日雨でも決行します」だった。
★異常な暑さと湿度
幸いにして出発時は、雨も霧雨となり雨具の上は脱いで登れる状態だった。高温多湿でとても雨具
を着て登る元気は無くTシャツが多少濡れてもまったく寒くは無かった。
蒸し蒸しした異常な暑さと湿度は、北海道には無かった正にえぞ梅雨である。
★隊列・・
600名山を完登している田中さんは、もちろんぺテカリ岳も登頂済み。今回はパーティーのサポートとし
て山には登らず山荘で留守番をし他5名が初登頂を目指した。全員、横浜の某山岳会のメンバーで隊列
が決められ勝手は許されないようだった。先頭は最高齢77歳の鈴木さん、次にリーダー小野寺さんとい
う具合でエバは最後部からのサポートとなった。
鈴木さんは200名山完登まであと4座で北海道はぺテカリ岳と暑寒別岳の2座だと言う。高齢とは思え
ぬしっかりとした足取りでゆっくりと登っていた。
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ルートも終盤の西尾根上の1301mコブ付近にて・・
★四重苦・・・
長い西尾根には最大で200m近い標高差と大小合わせて数回のアップダウンが待っている。更に登山
道に覆いかぶさる笹が行く手を阻み暑さが加わって四重苦の登行となってペースが上がらなかった。
エバをはじめほぼ全員が休憩を取る度に水分補給は欠かせず、余裕で持った3リットルの水も結果的に
1人で飲み干してしまったくらいだった。
★極めつきの先に・・・
頂上まで6時間と想定していたが、悪条件が重なってか時間を要してしまった。そして、最後の極めつけ
として頂上南西尾根の登りは標高差500mを越え日高らしい急登がお膳立てられている。視界の無い
単調な登りと悪路と戦いながら2時間近い登りはきつかった。
しかし、その先にはもう上を目指す登りは無く神々しい静けさの中に何気なく立っているぺテカリ岳頂上
標識が迎えてくれた。
登り7時間を越えるハードな登頂となったが、初登頂を果たした5名の顔色は満足気に変わっていた。
それぞれに固い握手をして登頂を喜び合い景色の無い眺望を想像しながら達成感に満ちているようだ
った。
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標高差500mぺテカリ岳最後の登りとなる1230mコルの笹薮
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もうすぐ頂上もガスで視界は望めない・・・
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登り7時間以上を経てぺテカリ岳頂上に立ったご一行様
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下りの1301mコブ付近から振り返るぺテカリ岳の全容を観る
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一行最高齢の鈴木さんは77歳、200名山完登まであと3座・・・
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下りで何とか本峰を望み満足感に浸るメンバーたち・・
【7/4(日)】 (3日目)
■ コースタイム
ぺテカリ山荘出発 6:30
尾根上コル 8:35~50
登山口(駐車地) 10:35 (下り 4時間05分)
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7/4 下山の朝全員で・・・
(一期一会を大切にしたいエバの再会山行・・・)
■ 山行日程 2010年7月2日(金)~5日(月)
■ ル ー ト 西尾根コース
■ メンバー CLエバ、田中、小野寺、鈴木、青野、横山、伊藤
■ 登山形態 沢登り&登山道
■ 地 形 図 1/25000地形図 「ピリガイ山」
■ コースタイム (1日目)
登山口(沢手前の林道) 13:40
尾根上 15:30
ぺテカリ林道出合 16:15
ぺテカリ山荘 17:40 (登山開始から約4時間)
★出合い
昨年の7月、夕張岳ヒュッテの管理人担当をしていたある日の事。ご一行様がヒュッテに訪れた。
予定ではぺテカリ岳に登るため横浜から来道しガイド付きツアーのはずだった。しかし、期間中大雨予報
に加えトムラウシ山大量死亡遭難事故が発生した直後のときで、ツアー登山は中止になってしまった。
空いたサブとして夕張岳を選び訪れたヒュッテでの出合である。
ご一行はヒュッテに2泊し食事を共にしながらアットホームな雰囲気で色々なお話を聞かせてくれた。
夕張岳も天候が回復して青空の下登頂し満足の下山だったようだ。そんな中、来年のぺテカリ岳リベンジ
でガイドを依頼され引受けてしまったのがキッカケとなる。
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ぺテカリ岳登山口近くにある「神威山荘」
【7/2(金)】 (1日目)
★平均年齢 69歳
ご一行様は、みなさん山のベテランで日本百名山はおろか200名山、300名山を目指している方々で
中には600名山を完登した田中さんは自費で本も出版している方でした。
最高齢77歳をはじめ一行6名の平均年齢は69歳ですが私など出る幕もないのは当然で今回ガイドと
いうよりポーター役に徹してサポートさせていただきました。
★遥かなるぺテカリ岳へのアプローチ・・
現在、夏道を使ったぺテカリ岳への一般ルートは東尾根コースと西尾根コースの2つ。その西尾根コース
は以前登山口となるぺテカリ山荘まで車の乗り入れが可能だったが林道の崩壊や工事中などの理由で
一般車は通行出来なくなっている。今回のルートは、エスケープとして使われた神威山荘からニシュオマ
ナイ川支流の沢を遡行し尾根を越えてベッピリガイ川沿いの通称ぺテカリ林道を辿ってぺテカリ山荘に入
る約4時間のアルバイトが一般登山者を遠ざける遥かなるアプローチになりガイドも必要とされるところか
も知れない。
★ぺテカリ山荘まで問題なし・・・
ルート的な難しさは支流沢の読図だが、沢自体の難しさは無く水量も少ない小さな沢で登山靴のままで
も濡らさずに遡行可能な場合があると思う。沢ルート上と各二股にはピンクのテープ標識で案内され通常
迷うことは少ない。尾根の乗っ越しは地図上のC680すぐ北東側のコルで登山開始から1時間30分~2
時間ほど。尾根北側の急な下りに注意しながら小沢を降りると30分ほどで広い土場と古い作業道に出る。
10分ほどでベッピリガイ川に出合、渡渉した対岸がぺテカリ林道である。あとはひたすら約4キロの林道
を1時間30分も歩けば安住のぺテカリ山荘に着く。
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最初に渡渉するニシュオマナイ川本流
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ベッピリガイ山南側尾根の乗っ越し・・・
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ようやく辿り着いた 「ぺテカリ山荘」・・・有人・無人を含め避難小屋としては北海道一立派な山小屋だ。
【7/3(土)】 (2日目)
■ コースタイム (2日目)
山荘出発 5:45
標高1000m標識 7:35
1301mコブ 10:35
1230mコル 11:00
ぺテカリ岳頂上 12:55 (登り 7時間10分)
下山開始 13:25
1301mコブ 14:35
山荘着 18:45 (下り 5時間20分)
★判断
前線の影響で昨夜から時折大粒の雨が降り、今朝も続いていた。
停滞か決行かの判断はエバではなくパーティーリーダーの小野寺さんだった。リーダー曰く「今日雨で
停滞しても明日は雨でも決行する予定」「ならば今日雨でも決行します」だった。
★異常な暑さと湿度
幸いにして出発時は、雨も霧雨となり雨具の上は脱いで登れる状態だった。高温多湿でとても雨具
を着て登る元気は無くTシャツが多少濡れてもまったく寒くは無かった。
蒸し蒸しした異常な暑さと湿度は、北海道には無かった正にえぞ梅雨である。
★隊列・・
600名山を完登している田中さんは、もちろんぺテカリ岳も登頂済み。今回はパーティーのサポートとし
て山には登らず山荘で留守番をし他5名が初登頂を目指した。全員、横浜の某山岳会のメンバーで隊列
が決められ勝手は許されないようだった。先頭は最高齢77歳の鈴木さん、次にリーダー小野寺さんとい
う具合でエバは最後部からのサポートとなった。
鈴木さんは200名山完登まであと4座で北海道はぺテカリ岳と暑寒別岳の2座だと言う。高齢とは思え
ぬしっかりとした足取りでゆっくりと登っていた。
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ルートも終盤の西尾根上の1301mコブ付近にて・・
★四重苦・・・
長い西尾根には最大で200m近い標高差と大小合わせて数回のアップダウンが待っている。更に登山
道に覆いかぶさる笹が行く手を阻み暑さが加わって四重苦の登行となってペースが上がらなかった。
エバをはじめほぼ全員が休憩を取る度に水分補給は欠かせず、余裕で持った3リットルの水も結果的に
1人で飲み干してしまったくらいだった。
★極めつきの先に・・・
頂上まで6時間と想定していたが、悪条件が重なってか時間を要してしまった。そして、最後の極めつけ
として頂上南西尾根の登りは標高差500mを越え日高らしい急登がお膳立てられている。視界の無い
単調な登りと悪路と戦いながら2時間近い登りはきつかった。
しかし、その先にはもう上を目指す登りは無く神々しい静けさの中に何気なく立っているぺテカリ岳頂上
標識が迎えてくれた。
登り7時間を越えるハードな登頂となったが、初登頂を果たした5名の顔色は満足気に変わっていた。
それぞれに固い握手をして登頂を喜び合い景色の無い眺望を想像しながら達成感に満ちているようだ
った。
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標高差500mぺテカリ岳最後の登りとなる1230mコルの笹薮
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もうすぐ頂上もガスで視界は望めない・・・
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登り7時間以上を経てぺテカリ岳頂上に立ったご一行様
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下りの1301mコブ付近から振り返るぺテカリ岳の全容を観る
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一行最高齢の鈴木さんは77歳、200名山完登まであと3座・・・
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下りで何とか本峰を望み満足感に浸るメンバーたち・・
【7/4(日)】 (3日目)
■ コースタイム
ぺテカリ山荘出発 6:30
尾根上コル 8:35~50
登山口(駐車地) 10:35 (下り 4時間05分)
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7/4 下山の朝全員で・・・