気になっていた増毛の鋭鋒・・・
知 来 岳 (988m)
■ 山 行 日 2016年4月1日(金) 日帰り
■ ル ー ト 御料地赤川林道~知来岳南東尾根 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №10
■ 登 山 形 態 山スキー&アイゼン登行
■ 地 形 図 1/25000地形図 「御料地」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「知来岳 チライダケ」
■ コースタイム 登り 4時間47分 下り 2時間20分
<登り>
06:50 登山口出発
08:10~15 林道終点 (SB渡渉)
09:30 南東尾根 Ⅽ680
10:15 P819
10:55 P938
11:05~10 スキーデポ (アイゼン装着)
11:37 知来岳頂上
<下り>
12:00 下山開始
12:15~20 スキーデポ地点
12:25 P938
12:45 P819
12:55~13:10 C725 シール外す
13:30 SB渡渉 林道終点
14:20 登山口
(注) GPSログではありません。正確ではありませんが、辿ったルートはこんな感じです。
★ 海別岳中止のサブ山行・・・
4月1日~4日まで5度目の計画を立てた知床・海別岳遠征だったが、アタックを予定していた2日、
3日の予報が悪く今回もまた断念し「遠い海別岳」になってしまった。実際の天候がどうだったかは
気になるが、片道400㎞も走ってダメだった・・・と言う山にはしたくないので中止は止む無しと
納得する。
サブ山行として選んだ「知来岳」は、以前からずっと気になっていた増毛の鋭鋒の一つ。
しかしながら標高が1000mに満たない事でつい後回しになっていたが、4月1日だけは天候が
良く日帰り出来そうな近場の山は?と選択したとき一番に浮かんだのが知来岳だった。
昨年3月に登った「大滝山」の時、知来岳の南東尾根を乗っ越したがこれが成功したら次はアレだな!
と夫婦の会話を思い出す。通い慣れた・・と言えば語弊はあるがルートは今回の赤川林道から
南東尾根に登る小尾根を使おうというのは暗黙の了解だった。
南東尾根がどういう状況かは現地判断という事でいつものように「ダメなら戻る」の気楽な
安全登山策で早朝出発の計画を立てた。
★ 別世界の豪雪地帯・・・
下界ではすでに積雪ゼロの地域がほとんどだから道路脇に雪山が積もっている状況など
考えられない春爛漫の季節。しかし、石狩の月形町を過ぎる頃から田畑の残雪は多くなり
峠を走る道路脇にはまだまだ2mを超えるような雪の壁が普通に目に飛び込むと正に別世界に来た
印象は否めない。それだけこの地域は北海道の中でも指折りの豪雪地帯だと実感する。
★ 絶好の登山日和・・・
6:15 登山口到着
自宅から丁度2時間で到着する。予定通りの場所に駐車出来まずは幸先が良いと安堵する。
気温は0℃前後もほぼ無風で寒さは感じなかった。ただ雪面は固く凍っていてカリカリ気味だ。
早々準備をして快晴の赤川林道を出発する。
6:50 出発
この林道は昨年だけでも3度は来ている。
通い慣れた道と言えば語弊はあるが、林道終点までとSBの渡渉、小尾根の取付きから南東尾根まで
地形図を見ずとも記憶に新しいルートになってしまった。
少し古いスキーとスノーシューのトレースがあり私たちの他にも物好きがいるのかと思うとニンマリする。
このルートから目指す山は大滝山と知来岳しか考えられず、ずっとトレースは気にしながら歩いていた。
8:10~15 林道終点 C200付近 休憩後SB渡渉
浜益区御料地の赤川林道出合いに車を駐車する・・。
赤川林道の途中(実田牧場内)から目指す「知来岳」と南東尾根を望む
林道から望む知来岳のズーム・・・南東尾根が絶壁に見える?
SBを渡って小尾根に取付くところ・・・
南東尾根に続く小尾根への登りは苦労無く登れるのが嬉しい・・
小尾根上から左手に見えて来た「黄金山(浜益富士)」
小尾根も顕著で迷うこと無く登れ、南東尾根も近い・・・後方になった黄金山
★ 懐かしい南東尾根再び・・・
9:30 南東尾根C680付近
スタートしてから2時間40分で南東尾根C680付近に着いた。
ここに来るといきなり大滝山の全容が目に飛び込み昨年の感動が蘇る場所だ!
徳富川までの急斜面を標高差約200m降りて微妙なSBを渡り、またまた大滝山への急斜面を
200m登り返したルートが目に浮かぶ。今年は雪が少ないのか徳富川にはSBが無く全面顔を
出した流れしか見えない。
南東尾根C680付近から望む・・・
★ スキーデポせず・・・
当初は、ここにスキーをデポしてツボ足かアイゼンを付けて登ろうと思っていたが、
チーヤンがもう少しスキーで登ってみたいと希望したので付き合うことにした。
登ってみると最初の急斜面もジグを切りながら登ると簡単に登れてしまいデポしなくて良かったと
安堵する。最初のコブをクリアー出来ればその後の尾根上は高低差も少なくしばらくはスキーのまま
行けると読図していた。
南東尾根C680~すぐに最初のコブを登る・・・
南東尾根上・・・雪庇は続くが見た目より尾根は広くスキーのまま容易に歩くことが出来た。
怖くはないが崩れかけた雪庇と正面の暑寒別岳が絵になっていたなぁ~
結局、スキーは頂上手前約200mの小さなコブ上まで歩くことが出来た・・・
迫力ある感動の頂上を間近に見てワクワクして来た・・・
絵になる良い光景だと満足の一枚です・・・
自己満足ですが、ズームしたこの場面も鋭鋒に臨むアタッカーが感動的でした!
微妙に痩せた尾根のコブを登ったシーン・・・
とうとうここまで来たぞって感じでした・・・
高度感たっぷりの頂上直下の登りです・・・
★ 絶景の頂上写真を・・・
正直、辿って来た南東尾根上の危険個所は2箇所あった。
場所の説明は難しいが、一つは急な段差のあるところで先が見えず両サイドが落ちているので
ビビりながらも少しずつ前を覗き込み、僅か2m強の落差にピッケルを思いっきり刺しながら
座って降りた。
もう一つは、僅か1mの距離。雪庇ではないが正にナイフリッジ・・・両サイドはストーンである。
後は古いトレースにも助けられ安心して登れました・・。
まずは頂上からの絶景写真(下手でスイマセンが・・)をご堪能下さい。
頂上から望む「黄金山」
ズームで・・・
頂上から望む「幌天狗」
頂上から望む「南暑寒岳と大滝山からの尾根」
頂上から望む「奥徳富岳」と「群別岳」
主峰真っ白な「暑寒別岳」と「西暑寒岳」
ずっと気になっていた増毛の鋭鋒「知来岳」でした。ついに登頂です。
★ ゆっくりしたかった・・・
11:37 知来岳頂上
快晴・微風そして絶景の知来岳頂上に立つ。
恐怖感を持つようなピークではなく平坦な広さのあるピークに安堵する。
と言っても両サイドを覗き見るにはそれなりの勇気が必要で東側にはずっと雪庇が発達している。
もしかしたら自分たちの立っている場所も雪庇の上かも知れず、安堵するのはお門違いかも知れない。
だとしてもこの絶景には見惚れてしまう・・・。
出来れば「昼寝して・・」
出来れば「ラーメン食べて・・」
出来れば降りずにずっとここに居たい・・・と思えるピークだった。
思えば、群別岳からも奥徳富岳からも暑寒別岳や西暑寒岳、東暑寒岳とそれぞれからの絶景を
堪能しているエバ夫婦。どの方から見る山々も素晴らしいがこの山魂の東側にある知来岳から望む
景色は、主峰「暑寒別岳」を始め奥徳富岳と群別の鋭鋒二座を一望する最高の展望台かも知れないと
思った。そして、鋭鋒・知来岳を含む景色は南東尾根から登るに値するルートだと気が付く。
もっとゆっくり見ていたいという思いに鞭打って、格別な山頂コーラで乾杯しいつものように写真を
撮っての下山を開始する。
12:00 下山開始
ゆっくりしたかったが・・・わがまま言えず下山開始
下りのこの絵も大好きです・・・!
938からの下りではシールを付けていてもそれなりに楽しかった滑りでした・・
★ 腐る雪も楽しんで・・・
登りで感じた危険個所は、下りでは難なく通過する。
この違いは何だろうと思いつつ充実感に慕っている二人にはもう恐怖心は無い。
ストックをデポした地点、スキーをデポしてアイゼンを付けた場所それぞれ下りの時間は登りの半分だった。
南東尾根から小尾根の下りもテープを回収しながら腐ったザラメの雪を存分に蹴散らしながら
楽しくあっという間に沢まで降りてしまった。林道からも緩やかな下りなのでスキーを滑らしながらの
下山である。さすがに疲れた体に長い林道は辛かったが、結果頂上から2時間20分の下山と思うと
楽して降りたと思うが正しいだろう。
偶然にも思い立ったサブ計画だったが、印象に強く残った山行になって嬉しかった。
お勧めの南東尾根ルートでした・・・。
汗を流そうと立ち寄った地元「浜益温泉」は毎月1日定休で付いていなかったです。
帰路途中、月形温泉で汗を流して18時無事帰宅しました。
知 来 岳 (988m)
■ 山 行 日 2016年4月1日(金) 日帰り
■ ル ー ト 御料地赤川林道~知来岳南東尾根 往復
■ メ ン バ ー 夫婦登山 №10
■ 登 山 形 態 山スキー&アイゼン登行
■ 地 形 図 1/25000地形図 「御料地」
■ 三角点・点名 二等三角点 点名「知来岳 チライダケ」
■ コースタイム 登り 4時間47分 下り 2時間20分
<登り>
06:50 登山口出発
08:10~15 林道終点 (SB渡渉)
09:30 南東尾根 Ⅽ680
10:15 P819
10:55 P938
11:05~10 スキーデポ (アイゼン装着)
11:37 知来岳頂上
<下り>
12:00 下山開始
12:15~20 スキーデポ地点
12:25 P938
12:45 P819
12:55~13:10 C725 シール外す
13:30 SB渡渉 林道終点
14:20 登山口
(注) GPSログではありません。正確ではありませんが、辿ったルートはこんな感じです。
★ 海別岳中止のサブ山行・・・
4月1日~4日まで5度目の計画を立てた知床・海別岳遠征だったが、アタックを予定していた2日、
3日の予報が悪く今回もまた断念し「遠い海別岳」になってしまった。実際の天候がどうだったかは
気になるが、片道400㎞も走ってダメだった・・・と言う山にはしたくないので中止は止む無しと
納得する。
サブ山行として選んだ「知来岳」は、以前からずっと気になっていた増毛の鋭鋒の一つ。
しかしながら標高が1000mに満たない事でつい後回しになっていたが、4月1日だけは天候が
良く日帰り出来そうな近場の山は?と選択したとき一番に浮かんだのが知来岳だった。
昨年3月に登った「大滝山」の時、知来岳の南東尾根を乗っ越したがこれが成功したら次はアレだな!
と夫婦の会話を思い出す。通い慣れた・・と言えば語弊はあるがルートは今回の赤川林道から
南東尾根に登る小尾根を使おうというのは暗黙の了解だった。
南東尾根がどういう状況かは現地判断という事でいつものように「ダメなら戻る」の気楽な
安全登山策で早朝出発の計画を立てた。
★ 別世界の豪雪地帯・・・
下界ではすでに積雪ゼロの地域がほとんどだから道路脇に雪山が積もっている状況など
考えられない春爛漫の季節。しかし、石狩の月形町を過ぎる頃から田畑の残雪は多くなり
峠を走る道路脇にはまだまだ2mを超えるような雪の壁が普通に目に飛び込むと正に別世界に来た
印象は否めない。それだけこの地域は北海道の中でも指折りの豪雪地帯だと実感する。
★ 絶好の登山日和・・・
6:15 登山口到着
自宅から丁度2時間で到着する。予定通りの場所に駐車出来まずは幸先が良いと安堵する。
気温は0℃前後もほぼ無風で寒さは感じなかった。ただ雪面は固く凍っていてカリカリ気味だ。
早々準備をして快晴の赤川林道を出発する。
6:50 出発
この林道は昨年だけでも3度は来ている。
通い慣れた道と言えば語弊はあるが、林道終点までとSBの渡渉、小尾根の取付きから南東尾根まで
地形図を見ずとも記憶に新しいルートになってしまった。
少し古いスキーとスノーシューのトレースがあり私たちの他にも物好きがいるのかと思うとニンマリする。
このルートから目指す山は大滝山と知来岳しか考えられず、ずっとトレースは気にしながら歩いていた。
8:10~15 林道終点 C200付近 休憩後SB渡渉
浜益区御料地の赤川林道出合いに車を駐車する・・。
赤川林道の途中(実田牧場内)から目指す「知来岳」と南東尾根を望む
林道から望む知来岳のズーム・・・南東尾根が絶壁に見える?
SBを渡って小尾根に取付くところ・・・
南東尾根に続く小尾根への登りは苦労無く登れるのが嬉しい・・
小尾根上から左手に見えて来た「黄金山(浜益富士)」
小尾根も顕著で迷うこと無く登れ、南東尾根も近い・・・後方になった黄金山
★ 懐かしい南東尾根再び・・・
9:30 南東尾根C680付近
スタートしてから2時間40分で南東尾根C680付近に着いた。
ここに来るといきなり大滝山の全容が目に飛び込み昨年の感動が蘇る場所だ!
徳富川までの急斜面を標高差約200m降りて微妙なSBを渡り、またまた大滝山への急斜面を
200m登り返したルートが目に浮かぶ。今年は雪が少ないのか徳富川にはSBが無く全面顔を
出した流れしか見えない。
南東尾根C680付近から望む・・・
★ スキーデポせず・・・
当初は、ここにスキーをデポしてツボ足かアイゼンを付けて登ろうと思っていたが、
チーヤンがもう少しスキーで登ってみたいと希望したので付き合うことにした。
登ってみると最初の急斜面もジグを切りながら登ると簡単に登れてしまいデポしなくて良かったと
安堵する。最初のコブをクリアー出来ればその後の尾根上は高低差も少なくしばらくはスキーのまま
行けると読図していた。
南東尾根C680~すぐに最初のコブを登る・・・
南東尾根上・・・雪庇は続くが見た目より尾根は広くスキーのまま容易に歩くことが出来た。
怖くはないが崩れかけた雪庇と正面の暑寒別岳が絵になっていたなぁ~
結局、スキーは頂上手前約200mの小さなコブ上まで歩くことが出来た・・・
迫力ある感動の頂上を間近に見てワクワクして来た・・・
絵になる良い光景だと満足の一枚です・・・
自己満足ですが、ズームしたこの場面も鋭鋒に臨むアタッカーが感動的でした!
微妙に痩せた尾根のコブを登ったシーン・・・
とうとうここまで来たぞって感じでした・・・
高度感たっぷりの頂上直下の登りです・・・
★ 絶景の頂上写真を・・・
正直、辿って来た南東尾根上の危険個所は2箇所あった。
場所の説明は難しいが、一つは急な段差のあるところで先が見えず両サイドが落ちているので
ビビりながらも少しずつ前を覗き込み、僅か2m強の落差にピッケルを思いっきり刺しながら
座って降りた。
もう一つは、僅か1mの距離。雪庇ではないが正にナイフリッジ・・・両サイドはストーンである。
後は古いトレースにも助けられ安心して登れました・・。
まずは頂上からの絶景写真(下手でスイマセンが・・)をご堪能下さい。
頂上から望む「黄金山」
ズームで・・・
頂上から望む「幌天狗」
頂上から望む「南暑寒岳と大滝山からの尾根」
頂上から望む「奥徳富岳」と「群別岳」
主峰真っ白な「暑寒別岳」と「西暑寒岳」
ずっと気になっていた増毛の鋭鋒「知来岳」でした。ついに登頂です。
★ ゆっくりしたかった・・・
11:37 知来岳頂上
快晴・微風そして絶景の知来岳頂上に立つ。
恐怖感を持つようなピークではなく平坦な広さのあるピークに安堵する。
と言っても両サイドを覗き見るにはそれなりの勇気が必要で東側にはずっと雪庇が発達している。
もしかしたら自分たちの立っている場所も雪庇の上かも知れず、安堵するのはお門違いかも知れない。
だとしてもこの絶景には見惚れてしまう・・・。
出来れば「昼寝して・・」
出来れば「ラーメン食べて・・」
出来れば降りずにずっとここに居たい・・・と思えるピークだった。
思えば、群別岳からも奥徳富岳からも暑寒別岳や西暑寒岳、東暑寒岳とそれぞれからの絶景を
堪能しているエバ夫婦。どの方から見る山々も素晴らしいがこの山魂の東側にある知来岳から望む
景色は、主峰「暑寒別岳」を始め奥徳富岳と群別の鋭鋒二座を一望する最高の展望台かも知れないと
思った。そして、鋭鋒・知来岳を含む景色は南東尾根から登るに値するルートだと気が付く。
もっとゆっくり見ていたいという思いに鞭打って、格別な山頂コーラで乾杯しいつものように写真を
撮っての下山を開始する。
12:00 下山開始
ゆっくりしたかったが・・・わがまま言えず下山開始
下りのこの絵も大好きです・・・!
938からの下りではシールを付けていてもそれなりに楽しかった滑りでした・・
★ 腐る雪も楽しんで・・・
登りで感じた危険個所は、下りでは難なく通過する。
この違いは何だろうと思いつつ充実感に慕っている二人にはもう恐怖心は無い。
ストックをデポした地点、スキーをデポしてアイゼンを付けた場所それぞれ下りの時間は登りの半分だった。
南東尾根から小尾根の下りもテープを回収しながら腐ったザラメの雪を存分に蹴散らしながら
楽しくあっという間に沢まで降りてしまった。林道からも緩やかな下りなのでスキーを滑らしながらの
下山である。さすがに疲れた体に長い林道は辛かったが、結果頂上から2時間20分の下山と思うと
楽して降りたと思うが正しいだろう。
偶然にも思い立ったサブ計画だったが、印象に強く残った山行になって嬉しかった。
お勧めの南東尾根ルートでした・・・。
汗を流そうと立ち寄った地元「浜益温泉」は毎月1日定休で付いていなかったです。
帰路途中、月形温泉で汗を流して18時無事帰宅しました。